《チート能力を持った高校生の生き殘りをかけた長く短い七日間》建國祭(裏)準備

「ウーレン殿。リン様は?」「表の居城に行っているよ。何か用事があるなら呼んでくるよ。」「いえ、そこまでの事ではありません。」「そう・・・私は、しばらく、こっちに居るから、何かあったら言ってね。カエサル。」「あぁ解った」

カエサルは、ウーレンと別れて、玉座の間にった。そこで、先日の景を思い浮かべてから、自分に気合をれる意味なのか、両手で頬を叩いてから、自分に與えられた部屋に向かった。

リンの”裏の居城”は、表ほど寶飾を散りばめられた狀態ではないが、魔たちが使うには十分な”広さ”と”重厚さ”を持っている。面會を求めるが、ヒト型になれるとは限らない為に、大きく作られている。それでも、やはり規格外に大きな種族は存在する。トロールやサイクロプスが最たるだ。それらの面會は基本的に、中庭で行われる。水棲な魔に関しては、近くまで引き込んでいる池で行う事になっている。池も二種類用意してある。海水と真水だ。水棲の魔は基本的に、どちらでも大丈夫だと言うが、環境に合わせて置くのは必要だろうという事で、用意された。その為に、海から居城まで約40kmにも渡る運河が建設された。

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初期に段階で、リンの眷屬になった者には、個室が與えられている。他に個室が與えられているのが、七魔將の次に獣魔となった四名と竜種の三名だ。七魔將と呼ばれている。筆頭を、カエサルが努めて居る。しかし、ワクなどは、普段どこに居るのかわからない狀態になっているようだ。軍隊という言葉をリンが使っていたので、そのまま使う事になった。

個室を與えられた14のうちワクを除く13が軍屬となった。ワクは、居城を守るとなっているが、実際には配下のスライムを使って、居城の清掃や表の居城の清掃をしている。本人は食事のつもりらしいので、そちらを任せる事にした。ステータスだけ見れば、一般の人族では倒す事が出來ないスライムになっている。相の問題もあるが、模擬戦をやってワクに勝てるのは、リンとミル位であろう。

13はそれぞれが一軍を率いるようになっている。アデレードやイリメリの話では、どれか一軍でもトリーア王家位の規模の國家を駆逐できる兵力だと言っている。それぞれの部隊に陸海空と兵站の部隊が備わっている。その他に、マガラ神殿の迷宮ダンジョンの最奧のボスになっている5の竜族は、獣人やヒト型になれる魔を主にした。部隊を編して、各神殿の守備隊としての役割を持たせている。以前から、神殿を守護していた魔や獣人を編して指揮系統を明確化したのだ。

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表の諜報部隊は、アッシュがワーウルフを用いて編しているが、裏の諜報部隊として、ヒューマを頂點にした部隊の編も行った。裏の諜報部隊は、汚れ仕事というわけではなく、アッシュの部隊が國家単位の諜報を行っているのに対して、裏の諜報部隊は、人や団や商店単位の諜報活を行っている。これは、アッシュからの依頼の場合もあれば、リンや嫁達からの依頼もある。また、魔のスカウトなども含まれている。

王であるトリスタンは、常にリンの傍らに居ると思っているが、実は多くの場合、ミルと狩りに出かけたり、リンの部屋で寢ている場合が多い。

裏の居城は、”魔を統べる者”の居城にふさわしい陣容になっている。

そんな魔達を取り仕切っているのが、ニンフのマヤになるのだが、基本マヤも王であるトリスタンも何もやらない。下手な指示をだして混させるのが嫌だからと、取ってつけた理由を話しているが、”面倒”だからという理由が一番しっくり來るだろう。

そのしわ寄せがどこに行くのかを言えば、主席になっているカエサルと連絡係になっているサラナとウーレンだ。

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サラナとウーレンは、マノーラ神殿での裏ギルドの業務と裏居城の業務をこなしている。最初は、リンとマヤを嵌めた事への罪悪だったが、今では罪悪もなくなって、業務に沒頭している。裏ギルドでは、表ギルドから來る依頼を捌いているが、裏ギルドの方も人員が充実してきて、昨今では、サラナとウーレンが居なくても回るようになってきている。それでも、ギルド長として、一日一回は顔をだすようにしている。実際に、サラナやウーレンでないと調整出來ない依頼も時々舞い込んでくる。素材集めに関しては、もう任せても大丈夫だが、深層部分への護衛任務などは、依頼者に直接會いに行く必要が有ったりするので、それは二人にしかまだ出來ない。リンの妻達が表の業務から引き上げた時に、改めて引き継ぐ事になっている。裏居城の仕事は実際にはそれほどない。カエサルや七魔將が居城に居ない時に、リンやマヤに用事や謁見したい魔が來たときの連絡係の役目が主な役目だ。念話での連絡も取れるのだが、魔たちが、リンに念話を伝えるのを極端に嫌がる(不敬にあたると思っている)ので、マヤが居ない時などは、サラナかウーレンが伝言役になって表に探しに行く事になっている。

カエサルは、現在の部隊を取りまとめた資料を作して、リンに確認してもらおうと思っていた。急務ではない事から、次にリンが來た時に、謁見して見てもらおうと考えていた。

「カエサル殿?」「どうされました?」「マヤ様からの伝達が有りまして、六ヶ月後に建國祭を開くという事です。」「建國祭?」「はい。そうおっしゃっていました。」「ヒューマ殿。それは、どういった事をやるのですか?」「さぁ・・・。詳細は、マヤ様が説明されるという事です。」「そうですか、解りました・・・。」

それから數日。マヤからの連絡がないまま過ごしていたが、急に玉座の間に集合せよと連絡がった。ワクを除く、13名とヒューマが対象だ。

皆が、玉座の間に揃った段階で、マヤが現れた。今日は、リンが居ないようだ。

「マヤ様。本日はどういった・・・。」「うん。カエサル。皆にお願いがあって集まってもらった。」「はい。何でしょうか?」

マヤが、建國祭で何をやるのかを説明してくれる事になった。全的には、まだ名前を貰っていない魔で眷屬になりたいと思う魔へのリンのお披目がメインになってくる。命名はその場では數名だけになるが、後日全員に対して行われる事になる。その為にも、居城に魔に集合してもらう必要がある。今でもかなりの魔が集まっているが、それ以上になる事は間違いない。種族間の問題もあるだろうし、生活や食の問題もある。それらを、調整してしいという事だ。眷屬化する事で、それらの問題は解決する事は、現狀が証明している。

その上で、居城の周辺に魔達が住まう環境を整えてしいという事だ。

それらの準備をカエサルとヒューマが行う事になった。

「マヤ様。仔細は今後の話しとして、建國祭では、リン様のお披目だけで良いのでしょうか?」「どういう事?」「いえ、表では何か催しがあるとお聞きしていますので・・・。」「うん。リンと僕達の結婚の儀を取りおこなうのと、冒険者や守備隊から強いと言っている奴らが集まって、戦う様な事をしたり、リン達が広めたゲーム大會をやるって言っているよ。」「そうですね。それでは、私達も何かやりたいと思うのですが、ご許可いただけますか?」「勿論だよ。表とはすこしずらしてリンと僕も參加するからね。楽しい建國祭にしよ」「はっかしこまりました。」「そうだ、表みたいに、戦うのなら、スキルや魔法なしで誰が強いのかとか決めてもいいよ。七魔將が勝つのは當然としても誰がトップなのかはっきりしたいでしょ?」

全員の目のが変わった、実際に以前からその話は出ていた。序列ぎめは魔の世界では當然の事だが、リンは序列を就けるのを嫌っていた。最初に助けてくれた七名は別格と思っている節があるが・・・。

カエサルが全員の顔を見回してから、マヤに問いただした。「・・・。よろしいのですか?」「うん。死ぬのは絶対にダメだけど、戦うのはいいと思うよ。僕からリンを説得するよ。」「ありがたき事です。」「うん。序列に寄って軍団のトップは変わらないって明言しておくね。個の強さとは違うからね。リンが安心できる者が軍団を率いないとダメだからね。」「はっ」「ただ、序列トップには何かリンから報奨が出る事にしよう。次の建國祭までの間、リンの親衛隊のトップになれるとかね。」「「「!!!」」」

「あっそれがいいみたいね。報奨に関しては、リンと相談するよ。期待していいよ。」「はい。期待しておきます。それでは、我らは、建國祭の準備を行います。」「うん。お願い。何か、必要な事とかあったら、サラナかウーレンに頼んでおいてね。」「かしこまりました」

マヤは、そのまま自分用の執務室に移した。ここには、他のニンフ達も居る事が多いが、今日は誰も居ないので、マヤはそのまま、マノーラ神殿に移して、リンを探す事にした。

通常、リンは居城の執務室に居る事が多い。マヤは、執務室にったが、そこには期待を裏切ってイリメリだけが居た。「イリメリ。リン。知らない?」「さぁ今日は見てないよ。裏にじゃないの?」「ううん。僕。裏から來たから、こっちに居ると思うよ」「そう・・・ゴメン。朝一緒だったけど、それから別々だったから・・・。」「解った。ゴメン。」「ううん。いいよ。もし、リンが見つかったら、一度執務室に來てって伝えて・・・。」「了解。」

『ワク。』『はい。マヤ様。何?』『リンがどこに居るか知らない?』『あるじさま。すこし待って・・・。』『・・・・』『學校みたい。』『どこの?』『しまの。』『ありがとう。』

ロックハンド神殿に移した。ギルドの中に設置されている転移門トランスポートに移した。そこからレール馬車で、學校に移した。

學校でリンを探すのはそんなに難しくなかった。校長室になっているナッセの部屋に向かったら、リンがそこで話をしていた。

マヤが案された時には、今後の學校の拡張が計畫されていた。また、獣人やヒト型になれる魔も一緒に學校で預かる事などが話し合われていた。

話が終わるまで待ってから、部屋にった「マヤ。ちょうどよかった。これから、學校に獣人や魔の子供も通わせるつもりだから、後でマヤにも承諾を貰おうと思っていたのだよ。」「了解。獣人は大きな問題にはならないと思うけど、魔はすこし考えないとならないと思うよ。初等部からじゃなくて、中等部からとかの方がいいと思う。」「なぜですか?マヤ様。」「うん。まずは、魔の子供だけで、人族や常識を教えておかないとが大きいと思う。」「えぇ私もそれは懸念しておりまして、魔だけのクラスとかの設置をリン様に進言しております。」「うんうん。それなら、僕達の方で、魔の子供に常識を教えてから、流って事で、優秀な者を中等部から編させる方がよくない?」

リンは腕組みをしながら考えていたが・・・。

「ナッセとマヤが言うなら、それがいいのだろうな。確かに、一度に全部をやろうとしても失敗するだろうから、徐々に流するようにしたほうがいいのだろうな。」「うん」「そうですな」

「わかった、ナッセとマヤの案を基本として、考えていこう」「了解。魔の學校の設置をやらせるね」「こちらも、中等部でのをベースに準備を整えます。」

「うん。お願い。」

リンは、席を立ち上がったので、マヤも一緒に立ち上がって、部屋を出た。

二人であるきながら、「それで、マヤ、何か用事が有ったのだよね?」「あぁそうそう・・・。」

マヤは、リンに裏建國祭でも序列決めの戦いを行う事をリンに告げて、序列の上位者をリンの親衛隊にしたいと言ってきた。他に、何かリンから報奨を出してあげたいけど、何かない?って話があった。

「親衛隊か・・・表でも同じ事を言い出しているのだよな。力量差が出すぎるなそうするよ・・・。」「そうだね。でも、表の親衛隊は必要でしょ?」「うん。アデレードにそれを言われた。」「そうだよね。実力的には、裏の方が強いよ。」「だよな。表は行事とかの守備をメインの仕事としようかな。どうせ、僕が國王で居る期間は、次の王が決まるまでだからね。」「うん。遠征時は裏の親衛隊がつくって事だね。」「そうだね。まぁそれも必要ないかなって思っているのだけどね。」「まぁそうだろうね。」

「あぁそうだ。親衛隊に、揃えの寶剣とかの武を渡そうか?」「寶剣?」「うん。好みの武はそれぞれ持っていると思うから、そういうのではなくて、式典とかで解るように、実用じゃなくて、見栄えを重視した剣を報奨として渡せば、序列の順位も解って良くない?」「あぁそうだね。リンから、寶剣を贈られるって事だね。」「毎年すこしずつデザインを変えれば、いいだろう?」「うんうん。それがいいよ。」「了解。その筋で調整しよう。」「うん!」

マヤは、リンの腕に抱きついて來てぶら下がるような制で歩いている

「リン。楽しみだね」「あぁそうだな。マヤ。」

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