《チート能力を持った高校生の生き殘りをかけた長く短い七日間》戦力増強(表)
「リン様。」「どうした。アッシュ。」「っはい。パーティアックを監視していた者から、人數が街から出て、探索をしているようです。」
リンはすこしだけ考えてから、アッシュに問いただした。
「その中に、奴らが居たのか?」「はい。クンジナ=ユルワーフ・フォン・ドワイトが、率いているようです。」「橋本芳雄か・・・。捕えられそうか?」
「すでに、エミール様が向かっています。」「エミールが?他に誰が一緒に行った?」
リンとしては、眷屬だけで行かせようと思ったが、もう出てしまったのならしょうがないと考えた。
「はい。オカムとアスラが一緒に行っていまして、後は、オルトロスが控えています。眷屬から、ヒト型になれる者を付けてあります。」「それなら大丈夫だな。オルトロスが行ったのか?アデレードも一緒だったのか?」「はい。丁度、アデレード様とお話をしていました。」
アッシュからの報告では、丁度アデレードと今後の監視制の話をしていた時に、橋本クンジナが街を出たという知らせがった。そこで、リンの代わりに話を聞いていたエミールが囮になって、橋本クンジナを捕らえる事を申し出てきた。アデレードもそれだけでは許可は出せなくて、オカムとアスラを一緒に付ける事を條件に出して、オルトロスが警護につく事になった。商隊を裝って、近くを移して、襲わせて捕らえる。
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アデレードは、捕らえるだけではなく、毒を喰わせようと考えている。前に、リンがやろうとしていた事だが、”薬”りの食料を大量に商隊の馬車に積んで運ぶ事にしている。どうせ、燃やす以外に使いみちがない食料だが、それなら相手にくれてやればいい。強奪した食料は、どうせ立花達が消費するだろう。後天的に、スキルを得ていない限り、”毒耐”は誰も持っていなかった。
「わかった。エミールとアスラとオカムなら殺すのなら大丈夫だろうけど、捕らえるとなるとすこし難しいか?」「リン様。大丈夫だと思います。」「そうか・・・。解った。何かあったら連絡がくるのだよな?」「もちろんです。」「それならいい。僕は、ここ執務室に居るよ。」「わかりました。戻ってきたら、執務室に行くようにいいます。」
アッシュが部屋から出ていった。れ替わりで、アデレードとサラナが面會を求めてきた。
「珍しい組み合わせだね」「まぁね。それより、リン。時間大丈夫?」「今日は、特に何も無いはずだよ。」
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アデレードの用事があると思ったのだが、サラナの方が主な用事だったようだ。
「それじゃ、アデレードの話の方が先でいいのか?」「うん。妾の方も、結局、サラナの話に関係していることだけどな」
アデレードの話は、さっきアッシュから聞いた事の追認の様なだった。”薬”りの食料を大量に消費した事を含めての報告だった。その他に、以前貴族連合から拿捕した馬車を數臺使った事が報告された。
「いいよ。使いみちがなかっただからね。」
アデレードは本當に付いてきただけの様だ。
「それで、サラナはどうしたの?」「うん。お兄が結婚する事は知っていると思うけど・・・。」「勿論だよ。何かお祝いを出すつもりだよ。」
サラナはおもいっきり首を橫に振っている。首が取れてコロコロと転げてしまいそうな勢いだ。「ううん。いいの。二人とも、リン君にはすごくお世話になっているからね。お祝いなんて要らないよ。それよりも、そのお兄を含めた提案があるのですが、話を聞いて貰っていいですか?」「勿論だよ。」
サラナの提案というか、これは、完全にアデレードの提案だろうな。ウノテさんがまとめている商人を使って、北方連合國ノーザン・コンドミニアムを相手に商売をするというだ。その時に、わざとパーティアック前を通って、襲わせる。襲われない時には、積荷をまともなに変更する。襲われた時には、そのままの”薬”りの積荷を奪わせる。簡単に言えばそんな提案だった。
「サラナ。それは安全に配慮しているのか?」「うん。アデレードさんにも協力してもらって、安全には注意しているよ。」「アデレード。安全なんだね?」「うん。エミール達が帰ってこないと、相手の戦力はわからないけど、話を聞いて微調整すれば大丈夫だと思うよ」「そうか、解った。実行にうつせるように準備しておいてくれ」「わかった。」
アデレードは、そこまで考えていたのかもしれない。方向の問題はないが、エミールが帰ってこない事には、進められないのも事実だ。
話を終わらせて、サラナとアデレードが退室していった。
靜かになった執務室で、リンは出されたお茶を飲んでいた。書類を眺めながら、リンはパーティアックの事を考えていた。
橋本クンジナを捕えられれば、6名にする事ができる。スキル的に怖いのは、冴木ブレディの力吸収。加藤ヴィヅットの魔力吸収で青、赤、灰、黒魔法。山崎エスタールの鑑定は、どのくらいのなのか解らない。ミル並だと対処が困るが、らないと鑑定出來ないのなら、それほど恐れる必要はない。細田イアンと西沢ロラは、スキルよりも頭脳を警戒すべきだろう。多分、立花ウォルシャタの行や方針はどちらかが決めているだろう。
「リン様」「どうした?」
モルトがお茶のおかわりを持って來た。
「ルナ奧様とタシアナ奧様が面會をお求めです」「あぁってもらって、モルト、ルナとタシアナのお茶も持ってきてね。」「かしこまりました」
ルナとタシアナが、部屋にってきてソファーに座った。
「ねぇリン。」「どうした?なにか話があるのだよね?」「あぁゴメン。」「それで、何があったの?」「うん。」
二人とも同じ容だった。貴族の守備隊に屬していた連中で、ミヤナック家が引き取った者達が、トリーア王家への従屬を願っているという事だ。タシアナの方は、辺境の村の人間がトリーア王家の守備隊になる事をんでいるという事だ。戦力という意味では、眷屬がいれば困る事はない。しかし、これから開かれる建國祭や式典では人族がある程度必要になるのは間違いない。今でも、2萬位なら集められるが、甘く見られるのは好きじゃない。
「ルナ。タシアナ。二人に任せる。イリメリと協力して、守備隊と表の親衛隊に編してしい。特に、親衛隊は急いでしいけど、大丈夫?」「うん。まかせて、イリメリは、別件で忙しいみたいだから、私とタシアナでやっておくよ。細かい所は、アデレードに聞くよ」「あぁお願い。」
親衛隊を作らなければならないのは間違いではないが、戦力としてよりも、見栄えを優先する事にする。これから、式典が多くなるのは間違いない上に、各國に行く事も出てくるだろう。親衛隊としてある程度の人間を側において、眷屬を紛らせれば護衛としては丁度いいだろう。
「そういえば、武や防はどう?」「それは、大丈夫。今、魔道はタシアナが、武や防はアルマールとカルーネが準備している。」「それは、結婚式前に申し訳ないな。」「ははは。リンがそれをいうのだね。大丈夫だよ。本人たちじゃなくて、もうすでに技を覚えた職人達が作っているからね。本人は、最後に仕上げをしているだけからね」「そうか、それならいい。」「うん。守備隊は、一式揃えにして、も統一するからね。フルプレートにするつもりだけどいい?」「あぁフルプレートの方がいいね。中が変わってもわからないだろうね。それに、眷屬が中にっていても區別出來ないだろうからね。」「うんうん。同じことを言っていたから、その方向で調整するね」「頼むね。」
それから、3人で雑談を行っていると、フェムがってきた。試作したラーメンと餃子を持って來た。
「フェム。餃子は味しいけど、ラーメンはちょっとかな」「そう?私は以外と好きだけどな」「う~ん。塩ラーメンはいいけど、醤油と味噌はダメだね。豚骨ももうちょっとかな・・・。」「リン。ちょっと厳しいよ」「そんなこと言っても、しっかりしないと、フェムの開発をしっかりやってもらわないとならないからね」
フェムが持ってきた餃子は味しかった。ラー油はそんなに難しく作れるが、やはり醤油がネックになってきている。今、醤油を作らせているけど、やはり數年単位でやらないとならない。味噌も同じだ。塩ラーメンと餃子を売りに出す事は決定した。あと、フェムが自信作だと言って出してきたのは、”ケチャップライスを玉子で包んだ食べ”そうオムライスだ。これはうまかった。何種類かの試作品を食べて、いくつかの修正を出して、いくつかをレシピを公開する事にした。全部をフェムの名前で出す事になる。
魔道をタシアナの名前で販売している。日本式の服をアルマール名義で・・・。武と防の販売は、カルーネの名前で販売している。商人の取りまとめは最終的に、サリーカの名前で承認する事になっている。テルメン王家の式典や賞させる時には、ルナの名前で與える事になった。ギルド関係は、イリメリになっている。フレットは、ローザスの第一夫人としてトリーア王國として名前は不滅のとなる。オイゲンは、ギルドと商人の一部では名前が有名になってきている。ビッグスロープのオイゲンといえば名前が通っている。
リンとしては、ミルの名前を売る方法を考えて提供する事を考えていたが、ミルがこれは拒否した。ミルはリンの剣としてく事を決めていて、リンが勝たなければ、自分が勝ってもしょうがないといい出した。
フェムとルナとタシアナは、お腹がたまったのか、眠くなったと言って執務室を出ていった。お風呂にってから寢ると言っていた。リンがボソっと「太るぞ」といったために、3人で迷宮ダンジョンに潛る事にしたようだ。
3人がリンに魔法を飛ばしながら部屋を出ていった。リンは、飛んできた魔法を結界で防いだ。"口は災いの元”この言葉をはっきりと理解する事が出來た。
すこし目を閉じて、休むことにした。食べすぎたって事もあるが、いろいろと連続で発生してしまっている。間違っては居ないと思うし、大丈夫だとは思ってるが心配には間違いない。誰かに変わってほしいとは思うが、実際に変わってくれると言ったら、やはり斷るだろう。そんな他もない事を考えている”もう一つの自分たち”をいろいろ考えてしまった。自分がやった事は間違いなのか?そんなことばかり考えてしまっている。
「リン様。リン様。」「あぁモルト。悪い。寢てしまったようだ。」「申し訳ありません。お疲れだとは思いましたが、エミール様とアッシュ様が」「ありがとう。二人を通して・・・。」「いえ、リン様にご伝言です。」「え?あぁそう・・・。何かあったってじじゃないのだね。」「はい。作は全部功したそうです。それで、”捕えた者をマガラ神殿の監獄前で監している。”という事です」「わかった。ありがとう。モルト。後、お願いしていいか?」「はい。かしこまりました。」
リンは、マガラ神殿の監獄の前室に移した。「エミール。無事だったか?」「はい。勿論です。それで、これはどうしますか?」「クンジナ=ユルワーフ・フォン・ドワイトか?」「はい。起こしますか?」「いや、いい。腕と腳は、切り落としたのか?」「はい。ダメでしたか?」「いや、問題ない。切り落としたは?」「商隊の側においてきました。ワーウルフに噛みつかせました。」「・・・そうか、あぁそれなら、あいつらは、クンジナ=ユルワーフ・フォン・ドワイトがどうなったのか解らないって事だな」「そうなってくれればいいと思って居ます。」「わかった、エミール。しばらく、眠らせておいてくれ。」「かしこまりました」
リンは、監獄の中にっていく、ドアがあく音で、中に居る三名はを直させる。いい合に卑屈になっている。心に刻まれた恐怖は、地球に戻った後も有効だろう。
適當なで作った、腕と腳を取り出して、三人に投げる。「食べろ。今日の餌だ。殘さなかったら、ご褒にパンをやろう。優しいご主人様で良かったな。」「・・・・」「・・・」「・・・・」
「返事は?」「はっはい。」「はい!」「わかりました」
リンは、一度前室に戻って、3人の様子を見ている。7割位食べた所で、橋本クンジナの襟首を摑んで中に戻る。
「新しい仲間だ。」
橋本クンジナを開いている部屋に放り込む。「喜べ、仲間だろう?」
「「「橋本!!!」」」
「ほぉ、こいつが橋本なのか?よかった、アイツを間違って狩ってしまったかと思った。そいえば、仲間の腕や腳を焼いたはうまかったか?後で、橋本が起きたらしっかり禮を言っておけよ。お前ら、3人がしっかり禮を言えたら、橋本の腕と腳も治療してやるからな。おい。橋本。いい加減に起きろ。それから、ここで魔法が使えると思うな!」「なっ!誰だお前。俺にこんな事してただで済むと思うなよ。」「あぁ面白みがかけるな。お前たち、全員同じ事をいうって取り決めでもあるのか?」「なっ・・・。え?三塚に川島に森本?お前たち無事だったのか・・・。え?」「あぁこれから、まだまだ長い時間一緒に居ることになるのだし、お仲間だろう?先輩として、橋本に説明してやれよな。」「「「・・・・」」」「どういうことだよ。え!説明しろ。おい。なんとかいえ。」「うるさいな。エミール。橋本の舌を切れ!」「はい。」
「よし、よし、靜かになった。さて、後5人だな。誰が裏切っているのか楽しみだよな。」
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