《チート能力を持った高校生の生き殘りをかけた長く短い七日間》戦力増強(裏)

「リン様。」「なに?エミール?」「裏切り者が居るのですか?」「ん?あぁ居ないよ。」「え?それではなんで、あんな意味深な言葉を・・・。」「あぁ・・・その事が気になったのだね。」「はい・・・。」「あれはね。」

これからの事を、エミールに説明した。リンは、全員を捕縛するつもりで居る。殺す事は、簡単にできるだろうと思っている。こちらの犠牲を考慮しないのなら、大量に眷屬を向かわせて、暗殺を行えばいい。影移からの一撃や夜襲をかけ続けてもいい。でも、そんな簡単に殺すつもりはない。立花を含めて、捕縛して、全員の心を折る。そして、疑心暗鬼の種を植え込む。リンは、同じような監獄を合計で3つ作っている。あと二箇所は6名分の監獄だ。今の監獄には、4名れている。後の二箇所は3名ずつれる事を考えている。もしかしたら、立花だけは殺すしかないかもしれないが、そうなったら、5:4で分ければいいだけだろう。

居ないはずの、裏切り者を同じ監獄にった者同士で探し始めるだろう。その時に、奴らの事だから、いろいろな事を喋ってくれるのは間違いないだろう。実際に、聞かれても居ない事を話し出す事もある。それらを眷屬が聞いて、リンに報告する事になっている。

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「そうだったのですね。裏切り者が本當に居るのかと思いました。」「ハハハ。そうだね。実際に、裏切り者がいたとしても、そいつを許す事が出來ないから、実際には、裏切り者を必要としないよ。」「そうなのですね。」

エミールと二人で、マガラ神殿から出て、マノーラ神殿に戻った。マノーラ神殿に戻ったリンは、すぐに執務室に移した。

執務室には、メモが殘されていた。用事が終わったら、裏居城に來てとだけ書かれていた。署名は、イリメリの名前だ。

リンは、なんとなく急いだほうがいいだろうと考えて、モルトを探して、裏の居城に行く事だけを告げて、移した。

リンが転移してきたのがわかったのだろう、カエサルが迎えに來ていた。「どうした?」「リン様。取り敢えず、こちらに・・・。」

カエサルに案されるがまま、玉座の間に移した。そこには、魔が大量に並んで待っている。リンが玉座に座ると、忠誠を誓う立ち膝になって頭を垂れる。

『イリメリ。イリメリ。どういう狀況?話が見えないのだけど・・・。』『ゴメン。リン。今こっちも手が離せない。もうすぐ、そっちにマヤとミルが行くと思うから、二人が仕切るから事になる』『わかった』

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念話を切った時に、右側にマヤが、左側にミルが立っている。「皆。名付けが終わったのだな」「「はっはぁ」」「まだ、外に控えている者も多い。今しばらくしたら、リン=フリークスが眷屬化を行う。まない者は早急にここから立ち去るが良い。」

マヤとミルが聲を張り上げるわけでもなく、淡々とした語り口調で問いかけるように話をした。一名も立ち上がる事なく。その狀態で待機している。

どうやら、また大量に魔が集まってきてしまったようだ。來るもの拒まずの姿勢でやっていく事は決めているが、こう頻繁だと対応を考える必要が出てきそうだな。

奧の扉から、イリメリとアデレードとってきて、扉を閉めた。そのまま、イリメリとアデレードも玉座まで歩いてきて、「リン。総勢4,739名の、名付け終了しました。」

イリメリから衝撃的な數字が告げられた。約5,000がここに集っている事になる。隨分な、戦力増強になる。

リンは立ち上がって「眷屬にならないまでも、君達と縁を結べた事を僕は嬉しく思う。今から眷屬化を行うが、さっきマヤが言ったように、眷屬化をまないものは、立ち上がって部屋から退出してくれ。罰則も何もない。それは約束する。」

リンが話した聲が、靜まり返った玉座の間に響き渡った。玉座に座り直したリンは、ゆっくりと100を數えてから、立ち上がった。

「いいのだな!」「「おぉぉぉ」」

たちが答える。リンは、今までも何度も行っている魔法を発した。4,739名を眷屬化した。「カエサル。ヒューマ。アグラオ。ボレアス。ラジャ。レイア。レウス。バイエルン。ファントム。レオパルト。シャラト。カウラ。リアン。」「「はっ前に」」「皆を導き配置しろ。しばらくは、戦いは無いが、鈍らせる事がないようにしろ」「「はっ」」

「マヤ。住居とか大丈夫なの?」「うん。その辺りは、他のニンフと相談して決めているよ。城下町も出來始めているし、近隣のエルフやドワーフやホビットとかも集まり始めているから大丈夫だと思うよ」「そう・・・。そう言えば、通貨とかどうしているの?」「ん?普通に、レインだよ?」「え?そうなの?」「・・・うん。ダメだった?楽だったし、サリーカやアデレードも問題ないって言っていたから、そのままにしているけど・・・。」「いや、いい。なんか、獨自の通貨とか有ったのかなって思っただけだよ。」「あぁそういう意味ね。ううん。元々は、換だったじぇど、今、城下町に居るのは、7割位はマノーラ神殿に出張して、裏ギルドで仕事しているのだよ」「そうか、それなら、レインになるよね。」「うん。今、こっちでもギルドカードが使えるように大急ぎで整備してもらっている。」「そうか、それじゃ暫くはタシアナやイリメリはこっちにかかりっきりになるの?」

「あっリン。それは違うよ。」

イリメリが説明してくれた。すでに、ギルドカードやそれにまつわる技はタシアナの手を離れて、ギルド配下の技者達が行う事になっている。その者達は、テルメン王家の配下になっている。ギルドと王家は別としているが、ギルドカードの技に関しては、匿する意味もあるので、そうした方が良いだろうという判斷になっている。裏ギルドには、ヒト型になれる者を優先して派遣している。裏ギルドの仕事と、アッシュの手伝い。それに、合わせて、諜報活を本格的に始める事になった。その為の人選(??)も行っている。

戦力は十分に揃っているとは思う。

「ねぇマヤ。そろそろ、名付けの時間を決めない?」「ん。いいよ。どうする?」「できれば、定期的に行うようにすれば、名付けする時のローテーションも組めるだろうからね。」「うん。解った。それじゃみんなにそういうね。大、毎月の始め位にやればいいよね」「そうだね。それでお願い。イリメリもいいよね?」

イリメリは、疲れているのかもうどうでもいいという様なじだったが承認はしてくれた。

マヤは、まだやる事があると言って、裏の神殿に殘るようだ。ミルとアデレードとイリメリは、リンと一緒にマノーラ神殿に戻る事にした。

「ねぇリン。」「何、アデレード?」「今日、もう用事が無いのであれば、妾に付き合わないか?いいよね。ミル。イリメリ。」「僕のやる事?今日は特にないよ。あるとしたら、マガラ神殿に捕えた奴らを見に行く位かな」「あっそれなら、その見に行くのは僕とイリメリでやるよ。もしかしたら、僕達の方が何か聞き出せるかもしれないからね。」「ん?イリメリがそれでいいのならお願いするよ。奴らの心を折る事も大事な事だからね」「了解。私が、ミルと一緒に行くよ。だから、リンは、アデレードの用事に付き合ってあげて。」「わかった。」

ミルとイリメリの二人は、そのままマガラ神殿に移していった。

アデレードと二人になった「アデレード。なにかすることがあるの?」「子作り・・・は、順番があるだろうから、また今度にして、お主と決めておきたい事があってな」「・・・ん?なに?」

リンがかなり遠慮なしに広げてしまった各神殿だが、採取されるの調整を行いたいという事だ。特に、鉱石に関しては、要調整なのだという。金鉱石が採掘出來てしまうので、このまま採掘を行っていくと、市場がおかしくなってしまう可能がある。ミスリルはいくら採掘しても、まだまだ品薄で問題にはならないが、他國との兼ね合いもあるので、採掘の調整を行う必要があるのだという。

「どうしたらいいと思う?調整はできるけど、しいって言われたら渡す位の覚だよ?」「そうじゃな。これは、サリーカとも話のだが、いいアイディアが浮かばないから、リンに一任でいいと思うというのが、皆の意見じゃな。」「なにそれ?まぁそうだね・・・・。こんなんのはどう?」

リンの考えたのは、OPEC石油輸出國機構みたいな機構を作る事だ。ミスリルを産出している國々で集まって、會議を開いて採掘量の調整を行う。同じように、銅/銀/金/鉄でも別々に同じような機構を作る。魔の素材に関しては、ギルドで調整を行っているので、暴落は起こっていない。そもそも、しばらくしたら、魔の素材は神殿でしか基本取得できなくなってしまう。その為に、中級以上の魔の素材に関しては、ギルドが調整を行えば済む話である。同じ事を、採掘でやろうとしても難しい。各國で調整しなければならないのなら、最初から調整が必要になってくる國を集めて話をしてしまえばいい。その上で、最大の産出國となる。テルメン王家が費用分擔を多くすればいい。本來なら、採掘で得られたはずのを機構から補助金を得て対応すればいい。條件を著けるのなら、自國での消費に限っては、その限りではないが、作られたの輸出は原則止とする。

「こんなじならどう?」「大筋はよさそうだな。自國での消費云々は、もうし考える必要が出てきそうじゃがな」「うん。まずは、これをベースに考えてみてよ。別に、家として費用負擔は大丈夫でしょ?國庫を見ていないから、どうなのか解らないのだけれども・・・ね。」「國庫か?そうだな。リン。一度、モルトと話をしておいたほうが良いかもしれないな。」「え?そうなの?アデレード。時間あるよね。一緒に行ってくれるよね?」

それから、モルトを呼び出して國庫に関しての話を聞いた。安心できるレベルの話ではあった。

「アデレード。何か問題でも?」「問題はないぞ。問題がない事が問題だってことくらいだな。」「はい。リン様。このままですと、テルメン王家だけが儲かってしまう図式になっています。」「あっそうか・・・軋轢が産まれるかもしれないって事だね。」「はい。」「うん。」「どうしたらいい?」

「はい・・・まずは、」

モルトとアデレードが提案してきたのは、ごくごく一般的な事だ。

各國で現地スタッフの雇れを多くして、給與を多めに払う。怠けさせるのもまずいので、適度に忙しくするための仕事は別途用意しなければならないが、それでもすこしは改善するだろう。その上で、守備隊なども雇れを行う。その上で、現地に宿屋や食堂を作る。その時に、現地のスタッフを利用する。

「大筋は了解した。モルト、誰かに行って、各國と渉してOKが出た所から建築を開始してしい。」「かしこまりました。」「ドラウ殿の所に來ている者に擔當させましょう。」「うん。人選は任せる。あぁ作るは、宿屋と食堂は必須で國の許可が出たら、カジノも作るようにしてくれ。」「かしこまりました。でも、よろしいのですか?カジノは、テルメン王家で獨占するのかと思っていました。」「いいよ。獨占しても良いことないし、各國に作るのは、規模をすこし小さめにしておけば、本國に大きいカジノを作って本場を出せばいいでしょ」「かしこまりました。それでしたら、マノーラ神殿の空き地に巨大カジノと宿泊施設を建築致します。」「うん。急いでいないし、程々にね。」「かしこまりました。」

モルトが一禮して執務室から出ていった。

「アデレード。これでいいかな?」「あぁ大丈夫だろう。でも、本當に良いのか?」「ん?なにが?」「このまま経済力を得ていけば、お主が大陸統一も夢ではないぞ」「いいよ。そんな、面倒な事したくないよ。統一しても統治しないとダメでしょ。いいよ。僕は、この島と神殿で十分だよ。」「お主ならそういうと思ったぞ。」

それから、暫く、アデレードと現狀認識のすり合わせをするのであった。

建國祭まで殘り3ヶ月を切っている。準備は、リンが知らない所で著実に進んでいるのであった。

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