《チート能力を持った高校生の生き殘りをかけた長く短い七日間》幕間 商人エメリウス

儂は、マカ王家の商人だ。正確には、商人だった・・・。今は建國したばかりのテルメン王家に本拠地を持つ商人だ。偶然が偶然を呼び込んだ幸運だと解っている。

儂は、それほど野心家な商売人ではなかった、元々、マカ王國に本拠地を持ち、マカ王國の各街の特産をトリーア王家のニグラで売って、今度は、ニグラとアゾレムで仕れたを、マカ王國で売る商売をしていた。

そんな商人だった儂が、テルメン王家のマノーラ神殿で商売を始める事になったのは、トリーア王家のアゾレム男爵の失腳が原因ではないか。

その時に、儂は他のマカ王國の商人達と一緒にニグラで待機していた。とても、アゾレム領を安全に通過できる狀態ではなかった。やることもなく、ニグラの商店を歩き回っていた。

「旦那様。本當に、ニグラは種類かな商品が並ぶようになりましたね」「あぁそうだな。ニグラとマカ王國を往復するだけで、儂らの商売がり立つほどだからな」「全くです。旦那さん。これも、北方で取れるです。この品質を、この値段で出せるのですね。」「セトラス商隊か・・・ここは、昔から採算度外視でやっているからな。それにしても本當に安いな。商隊だったはずなのに、ニグラに商店を持つほどになったのか?それとも、違う商隊なのか?」

奧から一人の見知った中年男が出てきた

「お!エメリウスじゃないか?久しいな。」「・・・セトラス。お前の店なのか?」「あぁそうだ。娘のおかげで店を持つ事が出來たぞ。ガハハハ。」「相変わらずだな。その下品な笑い聲は・・・娘って、サリーカ嬢か?」「そうだぞ、俺に他の娘はいねぇ」「ほぉそうだったのか?何があったのだ?」「ただじゃ教えられねぇ・・・っていいたいところだが、エメリウス。お前。時間あるか?」「・・・あ。今、トリーア王國のアゾレム男爵のおかげで、ニグラに足止め食らっているからな。暇だぞ」「そうか、そうか、お前さんなら信頼できる。暇なら、ちょっと付き合えや。儲け話だ。それもとびっきりの!」

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エメリウスは、娘のサリーカ嬢から、信頼できる商人を紹介してしいと頼まれていたのだという。サリーカ嬢は、仲間たちと作ったギルドの機能を使って、流通を恐ろしく簡略化する事に功している。それを使う商人を探していた。ニグラの商人のほとんどが登録していて、そのために、今までは考えられなかった時間で商品を調達してきて店頭に並べる事ができる。

セトラス商隊は、その恩恵を最初からける事で、ニグラに商店を持つまでに発展した。話を聞くと、ニグラだけではなく、ミヤナックとウォードにも商店を出している。商隊の數は、今までの5から10倍以上になる64商隊で運営しているのだという。今度、そのギルドの機能が大幅に拡張されて、周辺國にも影響する事ができるようになったのだという。

「セトラス。お前の話を聞いても、あまりピンとこない。」「だろうな。俺も、サリーカの話を聞いた時に、”此奴狂ったか”と心配した位だからな。」「あぁお前の功を見ていなければ、俺もそうおもう。」「そうだろうな」「一つだけ大きな疑問がある。他の疑問は、その後だな。」「なんだ。言ってみろよ。」「あぁ・・・お前さんが言った事は、俺たちも噂で聞いている。でも、いや、だからこそ、マカ王國に繋がるのなら、お前たちがそれを獨占すればいい?違うか?」「やっぱり、そう思うよな。」「あぁ」「それは、リン様が止されている。」「リン様?」「そうか、そこからか・・・。いい面倒だ、侯爵がそのギルドを仕切っているのだけれどな。その方が、『各國の商人はその國かゴットケープ島でしか商店を作ってはならない。』とお決めになったのだ」「はぁ?なんだそれ?そんな事。お前たちは、律儀に守っているのか?」「あぁそうだな。それだけのなのだよ。」「・・・・」「お前の事だ、リン=フリークス・テルメン・フォン・マノーラ侯爵の事は知っているのだろう?」「勿論だ。それに、いくつか眉唾の噂話しも聞いている。」「ギルドに関しては?」「・・・」「いいぜ。言ってみろよ」「実際に、ギルド支部とやらを見に行った。あれはすごいな。でも、噂話しで流れてくるのは、どれも眉唾だぞ」「ガハハハ。あぁ悪い。悪い。やっぱりそう思うよな。多分、お前が聞いた、噂話し。全部本當だ。その上、多分、噂話しの方がおとなしい。」「は?商売人である。お前がそこまでいうのなら本當なのだろうな?」「あぁそれで、やっと本題何だけどな。」「なんだ、本題はまだだったのか?」「そういうなよ。今から、お前の常識を壊す。それから、俺の話を聞いてくれてもいい。俺がお前さんに頼みたいのは、マカ王國何ギルド支部の設置と商人の取りまとめだ。」「・・・話は解ったが、今、商人を取りまとめても提示できるメリットがないぞ。」「あぁ大丈夫だ。侯爵は大きなメリットを作ってくださった。」

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従者はダメだという事で、従者にはセトラス商店で待っているように命じた。しいエルフが出てきて、従者を奧に連れて行った

「おま・・エルフを・・・奴隷か?」「ばか、エルフの奴隷なんて持ったら、首が飛ぶわ。侯爵から頼まれて、接客の研修に來ている者達だよ。」「・・・。」「まぁいい。來いよ。」

セトラスも一人でふらっと歩いている。ニグラは治安がいいと言っても、商人が一人で歩けるような街ではなかったはずだ。すこし歩いた所にあったのは、何度か見に來ていた、ギルド支部だ。セトラスは、付にいた獣人と言葉をわしてから、儂を連れて、奧にった。部外者の儂を連れて行っても大丈夫なのかとセトラスに問いただしたが、笑いながら、ここはギルドメンバーなら誰でも使える場所だから気にするなという事だ。

5分ほど待っていると、先程セトラスが何か話していた獣人の付が一枚のカードを持って部屋にってきた。セトラスはそれをけ取って、儂に渡した。

「なんだこれ?」「あぁギルドカードだけど、まぁゲストカードって所だな。お前さんが俺の話しに乗って、リン様に協力してくれるのなら、本カードになる。今は、10萬レインほどれてある。まぁお試しには十分だろう。」「は?意味がわからん。」「まぁ気にするな。そのカードが、10萬レインの価値があるって思ってくれればいい。行くぞ。」

さっきから話しがよくわからないが、まぁやることもないし、丁度いいだろう。暫くは、セトラスに付き合う事にした。そのままセトラスはニグラの街の中を抜けて、郊外に出るようだ。儂は、ニグラ市民ではないので、出られないと言おうかと思ったが

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「あぁ大丈夫。さっき渡したカードが分保障みたいなだからな。」「・・・」

そう言えば、部下や他の商人もそんな話をしていた。ニグラでは検査がすぐに終わる奴となかなか終わらない奴が存在して、すぐに終わるのはカード狀のを門番に提示していたと言っていた。思った通りに、セトラスは門番が持つ魔道にカードをかざして、それで終わった。

「エメリウス。さっき渡したカードをこの魔道にかざせ。そうしたら、出る時はそれでおしまいになる」「どういう事だ。まぁ分保障みたいなだ」

これだけでも、マカ王國に導できれば、商売に大きく変革がもたらされる。出るときにも、門番の所で數時間待たされる事がある。それが解決するだけでも大きなメリットになる。

「セトラス。る時も、なのか?」「あぁそうだ。る時には、お前に渡したカードだと、保証として1萬レインを預託されるが、それでも、検査はかざすだけで終わりだ。正式なギルドカードならそれさえも必要ない。」「稅はどうなる?商人だと、持ち込む荷で稅が変わるぞ」「あぁそれは後で説明する。」「ほら、そこだ。すこし待つかもしれないな」

セトラスが示した場所は、ニグラの城壁を出てすこし歩いた場所だ。大きめの馬車が二臺並んでれる位の建が二棟並んでいる。片方に、すこし行列が出來ている。

「まぁ5分位か・・・。エメリウス。絶対にびっくりするなよ。」「なんだそりゃ。」

列は順調に進むが、不思議な事だ建の大きさはそれほどではない。だが、っていくばかりで出てくる者がいない。隣の建からはすこしだが出て來る者も居るが馬車などが出てくる気配がない。さっきと同じように、カードをかざせば終わりだ。

「あぁ注意や説明は儂がするから大丈夫。」

セトラスは、付をしている獣人にそんな話をしている。ギルドの職員にも當てはまるが、なりがいい。教育が行き屆いているじがする。その上、服裝も安ではない。儂は鑑定を持っていないので、解らないが、商人としての良し悪しは

儂らの順番が來て、部屋に通された。そこには、魔法陣が一つと大きな扉のようながあるだけだ。

「エメリウス。魔法陣の上に乗って、カードをかざしてくれ」

セトラスがやっている様子を見て、同じようにした。その瞬間、魔法陣から何か魔法が発せられて、結果の様なで覆われた。2秒ほどだろうか、経過してから、扉がりだした。

「いくぞ」

セトラスが歩きだした。慌てて後についていく。

『ようこそ。マガラ神殿へ』

そんな聲が聞こえた。目が慣れてくると、さっきまでいた場所とまるっきり違う空間に居る事が理解出來た。

「ほら、次が來るからさっさと移するぞ」

セトラスは先に歩き出した。儂も慌ててあるき出したが、理解出來ない。そして、セトラスはまた別の扉の前まで行った。

「ほら、また移するぞ」「あぁあ」

さっきと同じように移した。セトラスが扉を開けて、外に出た。人が多い。商店が沢山並んでいる様な風景が飛び込んできた。

セトラスが顔なじみなのだろう。付らしき人間に何か話をしている。「殘念。ナナさんが居たら、お前さんを紹介したかったのだけどな。居ないならしょうがない。」

「セトラス・・・。ここはどこだ?」「あぁちょっとまて、この時間なら開いているだろう・・・。」

セトラスは、さっきの付に話をして居る。辺りを見回すが、商人風の人間だけではなく、獣人やドワーフやエルフといった者達も居る。明らかに、魔がヒト型になっていると思われる者も居るが、誰も気にしている様子はない。

「こっちだ。」「あぁ」

セトラスについていって、通された場所は、すこし豪華な部屋だ。大口の商談で使うような部屋だ

「いいのか?こんな部屋?」「ん?あぁそうか、ここは、ギルドメンバーなら自由に使える部屋でな。一番グレードが”低い”部屋で、誰も使わんから長話するのに丁度いい。商談するなら、さっきの階にあるホテルのラウンジを使うほうがいいからな。後で案するな。」「え?”低い”と言ったか?」「あぁここが、一番グレードが低いで間違いないぞ。馬鹿だろう?全部、侯爵が作って。自由に使わせている。」「・・・・。そうか・・・。それでここはどこだ?さっき、マガラ神殿とか言っていたが、マガラ渓谷と関係があるのか?」「そうか、お前たちはニグラからマガラ渓谷を越えて、マカに行くのだったな。」「あぁアゾレム男爵が稅の値上げで大変な目にあっている。」「そうか・・・。ま、それももうすぐ収まる。それよりも、ここの説明をするけどいいか?」

ドアがノックされた「セトラス様。お飲みはどういたしましょうか?」

エルフが一人部屋にってきた。なりも綺麗だし、貴族の従者だと言っても納得する。「儂は、いつもので頼む。エメリウスも同じでいいか?」「あぁ・・・」

エルフを観察していて、ほとんど聞いていなかった。一禮して部屋から出ていった。

「それでな。ここは、マガラ渓谷の下にある。神殿だ。説明すると長いから、それはギルド職員を捕まえて聞いてくれ。皆嬉々として説明してくれるはずだ。」「あぁ解った。そういうだと理解した」

またドアがノックされた。エルフが二つのグラスと何やら多分揚げただろう。薄くスライスされたを持ってきた。グラスは綺麗な明のガラスだろうか、こんなまで使っているのか・・・これだけでも、買い付けてマカ王家に持っていけば、かなりの金額で売れる。

中に満たされたは、すこし黃がかった飲みの様だ。小さな気泡なのか溢れ出ている。それに、浮かんでいるのは氷か?氷なんて飲みれて使うものじゃないだろう。これだけでどれだけのレインを払えばいいのだ?

「セトラス。これだけでいくらするのだ?」「あぁ0レインだ!グラスを割った時だけ、1,000レインの罰金があるだけだ。」「え?ただ?」「あぁ”ただ”だ。」「それは、お前だからか?」「いや、ある一定以上のランクを持つギルドメンバーなら皆”ただ”だ。」「いろいろわからん。教えてくれ。」「その前に、これ食べてみろ。そして、飲みを一口飲んでみろ!」

セトラスに言われるがまま。飲みを口にする。匂いは、何か柑橘系の飲みだろう。檸檬とかいうだろうか・・・。口に含む。なんだこれは、舌が痛い。口の中を何かに刺激される。慌てて飲み込んでしまったが、今度はが小さな針でも飲み込んだようだ。不思議と不快はない。清涼なじさえする。氷がっているので、冷たさにびっくりしたのかもしれない。揚げは、薄い。一つ摘んで口に放り込む。サクサクしてこちらは味しい。塩なのか?贅沢品をこんなに使っている。それで、また飲みを口にれる。今度は解っていたので大丈夫だ。ほんのり甘さをじる事ができる。こんな飲みがあるのか?食べも何故か止める事が出來ない。

味いだろう?」「あぁなんだこれは?俺でも買えるのか?」「飲みは、レスカっと呼ばれている。食べは、ポテチというらしい。両方共買い付けは可能だけど、レスカは運搬がすこし難しいかもしれない。ポテチに関しては、レシピが公開されているから、それを持っていけば自由に作って売っていいぞ。」「なに?それは本當か?」「あぁ」

後で詳しく話を聞く事にするが、ポテチに関しては伝とかではなく、レシピを公開しているのだと言っていた。それなら、レシピを持って帰って、マカ王國で販売する事も可能だ。塩が問題・・・かもしれん。

「その顔は、塩を心配しているのだな」「・・・あぁそうだ。マカには塩がなかなか手にらない。それも、こんなに上質な塩なら王族と一部貴族だけだろう。」「そうだろうな。でも、その塩が2,000レイン/キロで買えるとしたらお前どうする?」「そんなわけあるか・・・それこそ、50倍の値段はするだろう。」「そう思うよな。その100,000レインのうち輸送にかかる経費をひいたらどのくらいになる?」「・・・ちょっとまて・・・急に言われても・・・。」「いい。別にそれで商売するわけじゃない。だいたいでいいぞ」「1,000~1,500レインってところか?」「だろ?それが、ここの塩の値段だ。」「輸送費がほとんどかからない?」「あぁ噓だと思うなら、後で、この建を出て、商店を歩いてみるといい。ほとんどのが現地で買い付けるのとほとんど同じだ。もしかしたら、大量に買い付けているから安いまである。」「・・・そんなこと・・・・が、そうか、あの移手段だな。ニグラからここに來る時に使った奴だな」「ご明察。転移門トランスポートと呼ばれているのだが、トリーア王家の各地に同じ仕組みを作って瞬間で移してこられる。」「なんだそれ・・・。」「それで、商人にとっていいのは、持ち込んで、ここで売るだけなら、稅がかからないという事だ。」「なに・・・だから、塩も2,000レインで売れるのだな。」「そうだ。稅は、転移門トランスポートから出ていく時にだけ計算されるが、品事ではなく、重さで決まる。」「・・・そんな・・適當だな」「その意見はよく分かるが、侯爵が面倒だからそれでいいと言っている。」

それから、セトラスにマガラ神殿と現在繋がっている地域の説明をけた。そして、ギルドに商人として屬したら、転移門トランスポートが全て使えるようになるという事だ。まだ、國の問題で、マガラ神殿とマカ王國の中にある神殿は直接つながっていないらしい。一度ゴットケープ島を介する必要はあるが、それでも、今まで2週間以上かかっていた行程が半日程度に短される。短という言葉ではなくほぼ移時間を考慮しなくてすむ。半日もほとんどが順番待ちの時間でそれさえなければ、1時間もあればマカ王國からニグラに來る事ができる。同様に、南方連合國サウスワード・コンドミニアムやヴェスタ王國/フランクール王國/ラグプール王國/ラグラン王國にも行く事ができる。北方連合國ノーザン・コンドミニアムだけが、神殿まではイケルがその先の許可が降りていないのだと言っていた。

「それが本當なら・・・すごい事になるな」「あぁだから、お前をっているのだよ。エメリウス伯爵様」「伯爵は、弟が継いでいる。儂は一介の商人だ。でも、話は解った。それで、ギルドに登録するだけでいいのか?」「そうだな。まずは、お前の商隊をギルドの商隊にするか・・・。」「頼む。まだ、マカ王國ではこのきはない。報を制して儂が一番乗りすれば、それだけで旨味もある。」「そう言ってもらえて嬉しい。それじゃ後で、サリーカを向かわせる。いつもの宿屋だよな?」「あぁそうだ。娘なのか?」

「そうか、言っていなかったな。娘のサリーカは、リン=フリークスに嫁りする。序列は下がるが、そえでも正妻だ。それに、マノーラ神殿とこの巨大なギルドで商隊の責任者をやっている。」「なっ・・・。」

儂は、それから、セトラスにマガラ神殿を案してもらった。迷宮ダンジョンは商人では、る事が出來ないが冒険者登録した者なら中にって、魔の素材や珍しい鉱石や植を採取してくることも可能だと言っていた。セトラスの所もだが、今まで守備隊や護衛で雇っていた者達の數を減らして、冒険者登録をさせて潛らせているのだという。訓練にもなる上に素材がったら、それはギルドに売ってもいい、勿論自分の所で売っても問題はないのだという。本當に商人の為の様な施設だ。他にも、フードコートには珍しい料理やゲームと呼ばれるが置かれていて自由に遊ぶ事ができる。そして、一番儂が驚いたのは銭湯と呼ばれていた。風呂施設だ。王宮貴族でも無理だろうと思うような施設が、実質タダで使う事ができる。これで、マノーラ侯爵は儲かっているのか?と思ったが、すこし考えてみれば、トリーア王國の流通をほぼ手中におさめている。稅もマガラ渓谷の1/5程度だと言っても、マガラ渓谷の比ではない量の商隊が通過するだろう。それに、フードコートや商店からの稅もある程度あがってくる。それを考えれば、十分な利益になっているのだろう。

結局、この日は、高級宿のホテルに宿泊した。一部屋一部屋にエルフの従者が付いて、要に答えてくれる。金貨1枚出すだけの価値はある。話を聞くと、このホテルのオーナは、トリーア王家の皇太子であるアルフレッド=ローザス殿下の様だ。

一泊してから、宿屋に戻った儂を待っていたのは、これらの施設を作ったリン=フリークス本人とすこしだけ大人びたサリーカ嬢とアデレード殿下だった。詳しい話を聞きながら、詳細を詰めていく。3人が気にしていたのが、マカ王國とトリーア王家との関稅の問題だった。3點貿易をする事で何とでもなるとは言っていた。まだ発表はしていないが、マノーラ神殿があるゴットケープ島周辺を一つの國として獨立する事になるのだという。そうしたら、各國との関稅はその王國で吸収する。基本は、非課稅にするつもりだと言っていた。一部製品にだけ関稅や輸設定をする事になるとは思うと言っていたが、そんな事はどの國でも同じ事だ。非課稅にする條件が、ゴッドケープ島に商店を作る事だと言っていた。

儂は、この話に乗っかる事にした。

そして、それは間違いでなかった事が証明された。

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