《チート能力を持った高校生の生き殘りをかけた長く短い七日間》殘り2人
皇子と皇は、上手くいきそうな雰囲気がある。元々、お互いを意識していた上に、境遇が似てしまった事も影響している。リンとミルとルナで話を聞いてから、今後の事は、パーティアックの件が落ち著いてから決める事になった。
メイドや元々の使用人達で生き殘った者達は、そのまま皇子と皇についていくという事なので、安全の為に二人には、學校にってもらう事になった。住む場所の手配はモルトに頼んだので問題は無いだろう。それに、北方連合國ノーザン・コンドミニアムにテルメン王國の屬國ができる事になる。その為の準備もモルトにしてもらう事になった。
パーティアックの包囲は完了していると連絡をけたが、中に居るのがアゾレム國王だけの狀況なので、まずは、山崎ティロンが治めている街の包囲終了を待つ事にした。
リンとミルは、一度オルプネ神殿に戻る事にした。ルナは、山崎ティロンが立てこもる街の包囲作戦を行っているタシアナに合流する事にした。
「イリメリ。狀況はどう?」「あっリン。大きな問題はないよ。」「小さな問題は?」「食料が相當不足しているみたい。今はいいけど、半年後とかを見據えてサポートしないと、こっちが干上がってしまう。」「そう。ゴットケープ島からの支援は?」「できるけど、いつまでも支援し続ける事は出來ないよね。」「そうだな。水に関しては、大丈夫なのだろう?」「そう言っていたよ。問題は、食料だね。戦闘が終了すれば、商人達も來るようになるとは思うけど、そもそもの話として、対価を得る為のが何も無いのだよね」「そうだよね。今まではどうしていたの?」「基本は、他の國と一緒だよ。魔を狩って、その素材を売って居たみたい。」「そうか、魔で一國を支えるのは無理だろうな。」「そうだね。ねぇリン。特に関しては、追々考えるとして、統治はどうするの?」「あぁ言ってなかったね。亡國の皇子と皇が居る。數年後にパシリカをける事になると思うけど、そうしたら、二人にパーティアックを含めて任せようと思っている。」「そう、でもいいの?」「いいよ。元々、統治とか興味ないから、誰かに任せたいと思っているからね」「そうじゃなくて、その二人も統治をんでいるの?」「ううん。二人もそんなにんでいるわけではないけど、元々の配下の者が居るから、その者達の居場所がしいみたいだからね。」「そう、それって、代でもいいよね?」「そうだけど、そうすると、屬國にならないし、北方連合國ノーザン・コンドミニアムへの加條件にも見合わなくなるよね?」「あっそれがあった。」「うん。それで、屬國扱いにしておいて、將來獨立したいって話なら獨立させればいいよね」
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「それよりも、暫くの間は、支援していけばいいけど、それ以降にどうするのかだよね。」「リンは、何か考えがあるの?」「直近なら、街の復興とか、北方連合國ノーザン・コンドミニアムのギルドの仕事で國としての裁は整うと思うけど、それ以上にはならない。」「そうか、窄みな狀況になってしまうという事だね。」「そう。それじゃ問題の解決にならないからな。」
リンとしては、困ったときのイリメリだったが、流石に問題が違いすぎる。
「イリメリ。アデレードは?」「もうすぐ來ると思うよ。次の救援資を取りに行ってもらっているからね」「そうか・・・もし、僕が居なかったら、アデレードとイリメリでパーティアック國のその後を考えておいてしい。」「了解。」
パーティアック國のその後を話している時にも、タシアナによる包囲網が完に近づいてきていた閉じ込めには功していたが、殘されているのは、抜け道の捜索だ。タシアナは部に潛している眷屬からの報をもとに、抜け道の出口を捜索している。それが見つかれば、包囲は完となるのだが、指定されている場所を探しても出口が見つからない。もしかしたら、山崎ティロンが作り直したのかも知れない。タシアナのもとに潛していた者からの連絡がる。曰く『中には民衆と呼べる者は居ない。皆、パーティアック教の信者。出する』という事だ。影にひそめる者だけを殘して出させる事になった。山崎ティロンや幹部連中の監視を続けて、それ以外の眷屬は街の外に出るように伝えた。
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すでに、街道を封鎖して、3つある門を封鎖してから4日が経つ。備蓄から考えれば、1ヶ月位は持つだろう。これは、パーティアック國も同じ様子だ。
タシアナは、現狀をリンに伝える事にした。リンからの返事はすぐに向かうという事だ。
30分後に、リンはタシアナと合流した「タシアナ。」「リン。現狀は、さっき伝えた通りだよ。」「そうか、どうやって落とそう?」「皆殺しなら簡単なのだろうけどね。」「それでもいいかなって思うのだよね」「え?そう?」「だって、パーティアック教しか居ないのだよね?」「うん。奴隷とかは居るとは思うよ。」「あぁそうか、それがあったのか・・・。ねぇタシアナ。メガホン6個位持ってきている?」「あるよ?」「それは良かった。それじゃこんな作戦はどう?長期戦になるのを覚悟してやれば面白いと思うけどね。」
リンは、タシアナにかなりえげつない作を提示した。門がある三方向から、人族向けの語りかけで、エスタール・ティロンを捕えた者には報奨をだすという容だ。殺してしまったら、報奨は無し。生かして連れてきた場合のみだ。次に奴隷に向けて、門を開けてテルメン王家に頭を垂れれば、犯罪奴隷以外は奴隷から開放して、食住を提供する。
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そう呼びかける事にした。それを、晝夜問わずおこなう。その都度、派手な魔法を使うように指示した。それ以外でも、城壁から見える所で、食事をしたり宴會じみた事をおこなう様に指示を出した。
「タシアナ。」「何?」「ん。」「西沢ゴーチエの事なら大丈夫だよ。確かに、殺したいほど憎んでいるけど、リンが死んだほうがマシという狀況に追い込んでくれるのだよね?」「そうだな。神を壊してから地球に帰ってもらう事にしようと思う。アドラが言っていた事がどこまで本當なのかわからないけど、記憶もつながっているのなら、神も繋がるだろうからな。」「うん。でも、私も出來たら・・・」「どうしたのタシアナ?」「ううん。なんでもない。それよりも、リン。このまま包囲しているだけでいいの?」「あぁ多分、後1週間位で音を上げて來ると思うよ。」「そう?まぁいいよ。その間どうしたらいい?」「ん。ここで、待つよ。ミルもいいよね?」「ん。僕は大丈夫。タシアナ。辛かったら帰っていいよ。僕とリンで待っているよ。」「ミル・・・。私も一緒に待つよ。」
それから、4日間は何事もなく過ぎた。正確には、リン達には何も発生しなかった。包囲されている方は、食料もそろそろなくなってくる頃だろう。夜も関係なく音や魔法で起こされる。神的にも辛くなってくる頃だろう。
5日目の夕方になって、自がき出した。最初は些細な変化だった。
「リン。今日の晝位だけどね。いつもの放送をやった眷屬からの報告ですこし気になったのだけど・・・。」「ん?どれ?」
今日、南門で反撃がなかったとある。流石に、5日目となるとこちらが本気じゃない事を悟って、反撃に出ないのかも知れない。そう考えたが、すこしの違和がリンの中で芽生えていた
「タシアナ。ミル。次の放送の時に、すこしだけ門に直撃を當てるように指示をだしてみて」「わかった」「了解。」
夕方に差し掛かるすこし前の時間に放送を流した。その時に、3方向の門で攻撃を普段よりも本気に見える様に行った。
「ミル。タシアナ。どうだった?」「こっちは、反撃はおろか、誰かがいた様子もなかった」「タシアナの所も?僕の所も、同じようなじだったよ。」「そうか、こっちも、タシアナとミルの所と同じだ。中で何かあったのかもしれない。次の放送をはやめて、日沒と同時に南門だけで行ってみよう。」「了解。他の門はどうする?」「眷屬に見張りをさせておこう。」「わかった。」
リンとミルとタシアナは、南門の前に付いた。ちょうど、日沒の時間になったので、そのまま放送を始める。魔法を打とうとした時に、門の上に人影が見えて、手を振っている。何かを訴えたいようだった。結界を発して、3人で近くまで行ってみた。
「助けてくれ。本當に、奴隷から開放してくれるのか?」「約束しよう。ただし、犯罪奴隷ではダメだからな」「それは大丈夫だ。」「そうか解った。門を開けてくれ!」「解った。」
こうして、山崎ティロンが治める街の門が開けられた。リンとしては、別に奴隷に裏切られても良かった。騙されるでも良かったのだ。そうしたら、罠ごと食い破ってやればいい。門が開けられれば、それだけ問題解決が早まる。そう思っていた。
「全部で何人だ?」「俺たちは、全部で75名だ。何人も仲間は殺された。」「お前たちの主人となっているのは?」「ロラ・ゴーチエだ。」「そうか、それならすこし早めにやろう。全員集めてくれ」「あぁ解った。」
奴隷のリーダが皆を集めて來た。そこで、リンが奴隷から開放する。歓聲をあげながら謝の言葉を口にする。
「そうだ、食料はあるのか?」「もう殆どない。最後のひとかけらも、パーティアックの奴らが奪って、屋敷に立てこもり始めた。」「そうか・・・。屋敷はどこだ?」「街の中央にある。」
リンは、眷屬たちに命令を出して、まずは3方向の門を開けさせた。抵抗する者は捕らえるように言った。街の中は閑散としていた。死臭や腐臭が漂っている。
奴隷から開放したリーダに、街中にある死を奴らが立てこもる屋敷の前に集めるように指示を出した。勿論、食事を終えて、すこし休んでからでいいとだけ告げた。
その間に、リンとミルで屋敷の周りを偵察してから、屋敷全を覆うような結界を作した。これで、屋敷から誰から逃げ出そうとしたら、リンが認識する事ができる。食事と休憩と治療を終えた奴隷たちが死を集め始めている。數としては、街一つで考えればない1,000程度だ。
灰魔法で風を作して、更に結界を小さく展開した。そして、死に火を付けたこれから數日間は燃えるだろう。人が燃える匂いと腐臭と死臭が結界の中に充満するだろう。奴らが殺した者達だ、最後まで責任を取ってもらおう。勿論、寢かさないためにも24時間屋敷に向かって、音を放送し続ける。意味がない音や気持ち悪い音など様々な音を流し続ける。
奴隷のリーダから、屋敷に立てこもるパーティアック教の人數は、40名ほどだと把握できた。それが、400になったとしても怖くはない。食料の狀況などから、後1~2日程度で食料も盡きるだろう。備蓄があったのだとしても、この臭いの中で食事は出來ないだろう。寢不足にもなっていくだろう。
何回に一度の放送の時に、「エスタール・ティロンとパーティアック教関係者のトップを二人差し出せば、他の者は命までは取らない」と放送で流し始めた。
それから半日が過ぎた。集められた死の処理もほとんど終わって居る。後は、街中に殘っていないかを確認させている。捜索には、眷屬たちも加わっている。
それから更に半日。屋敷を抜け出してきた者が、面會を求めてきた。
「僕が、リン=フリークス。君は?」「私は、元々の屋敷の料理人として雇われていた。ジーモンといいます。」「それで、ジーモン殿はどうして、僕に面會を?」「・・・助けてください。」「だから何を?何から?君達も今まで、當主につかえていい思いをしてきたのでしょう?裏切るの?」「ちっ違います。私達が仕えたのは、ザシャ様で、ティロンとかいう者ではありません。今も、ザシャ様が・・・。」「リン。そのザシャというのが、この國をパーティアックに売った男だよ。」「売っただと・・・違う。獣人風が國を取り仕切っていたから、ザシャ様がパーティアックの教えに従って取り戻しただけだ」「あぁ面倒な事になっているのだね。」「そうだね。」
「ねぇジーモン殿。今、中に立てこもっている者達も、パーティアック教の者でしょ?君達と同類だよね?」「違う。俺たちは、違う。」「だから、何が違うの?」「なくても、俺たちは、同朋を殺したりしない。」「そうなの?それで、僕は誰を助ければいいの?」「俺たちだ。」「だから、君達は何人いて、他のパーティアック教の奴らとの見分けはできるの?」「・・・出來ない。」「それじゃ話にならないよね。僕達は、このまま君達が死するまで包囲を続けるだけだよ。」「そんな事したら、俺たちを含めて、死兵となって、お前たちに牙を剝くかもしれないぞ」「いいよ。そんな事は脅し文句にならないよ。それに、今君をここで捕えて、見せしめに殺す事もできるし、反対に君を返した後で、いつもの放送で、『ジーモンは、俺たちに寢返った。』とでも放送しようか?腹が減って思考能力が落ちている奴らが、どんな反応をするのか楽しみだね。」「・・・解った。」「何が解った?」「降伏する。」「降伏?それって、君程度の権原で決められる事じゃないよね?」「・・・。俺だけでも助けてくれ。」「それはいいよ。ここにいればいい。監視が著くけど、そのくらいは甘してもらわないとね」「・・・・解った。リン=フリークス様。謝する。」
一人降ってくると後は芋づる式になってくる。次は、3人、5人と増えていった。半日で、立てこもっている40名の半數近い18名が降ってきた。
それから、半日が経過した。屋敷の正面玄関が開けられて、縄に縛られた二人を連れて10名位が出てきた。
- 連載中148 章
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