《小さき蒼雷の魔法使い》第三話「初戦闘」
薄暗い窟の小でライガは目を覚ました。
「……ん? いつの間にか寢てしまっていたのか」
ライガはステータスを見ながら、この先のことを考えているにどうやら寢てしまったらしい。幸い魔に襲われることなく寢ることが出來たので良かったと言えるだろう。
「さて、取り敢えずし魔法の実験がしたな。気を付けながら窟を探索して広い場所があったら実験しよう!」
ライガは魔法を使いたくてしょうが無かった。
この世界の魔法の知識がない上、スキルに関しても分からない事が多い。そのため探索しながらしずつ様々な事を試していこうとしていた。
その様な事を考えつつ小を出たライガは改めて窟の奧へと目を向ける。窟は大きながゆっくりと下に向かってびていて、奧はとても暗い。
「魔法で明るくならないかな? まあ駄目元で試しにやってみるか。しかしどうやって使えばいいんだ?」
ライガは暗い窟を進むため思い付くままに魔法を試すことにした。
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「さて、周囲に敵はいないかな? いないな? よし瞑想をしよう!」
ライガは魔法を使うため勘で思いつく事を試し始める。
まずは意識を集中するために瞑想を始める。ライガの思う異世界の魔法のイメージと言えば魔力作である。魔法があるのなら魔力が存在していると考えて、一種のエネルギー源と思うことにした。
そして魔力が自分のを駆け巡るイメージを思い浮かべる。すると微かにの中心が溫かくなってきていることに気が付いた。
「なんだろう? の中心が溫かい……これが魔力なのか? 確かステータス欄の魔法の中に雷があったな。試してみよう」
ライガは魔力が自分のを駆け巡るイメージを更に深く集中し、魔法にある『蒼雷』の雷をの表面を覆うイメージを思い浮かべる。するとライガのを微量にではあるが、雷を纏いライガの思は功する。
そしてライガは、雷を纏っている両手を見て思った事を言う。
「ん? 雷を纏う? もしかしてスキルに関係があるのか? 割りとすぐに出來てしまったけど」
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雷を微量とはいえ纏うことに功し、雷の放電によって窟が微かに明るくなった。
「おお! さっきより明るいし、これで先に進めるぞ」
明るくなったことで先ほどよりも窟の先が見えるようになりライガは歩をゆっくりと進める。
ライガはゆっくりと安全を確認しつつ注意を払いながらも、魔法の事について考えていた。魔法については分からないことは多いままだが、試した雷の魔法に関しては集中することで、簡単にある程度の魔法が使えることは収穫であると言える。
「何かが居そうな雰囲気はあるけど……奧を見てみよう」
恐怖心よりも好奇心の方が勝り、あわよくば調度良い魔法の実験臺でもいないかと思いながら更に足を踏みれていく。
窟は奧に進むにつれてひんやりと冷え、緩い傾斜が続いていた。そして殘念なことに魔とは未だに出會うことなく順調に進んでいる。
「まだししか進んでいないけど、靜かだな。魔の一匹や二匹ぐらい居てくれても良いと思うけど」
そんなことを考えながら歩いていると、分かれ道が現れた。道は三つに別れていて、三つとも重々しい扉で閉ざされている。
「ここに來て分かれ道があるのか? 取り敢えず休憩も兼ねてここでステータスを見ておくか」
ライガは分かれ道のある広場で、し休憩を挾むついでにステータスの確認をする事にした。
「ステータスオープン!」
――ブオゥン!――
ステータス
名 前:ライガ
種 族:人種?
別: 男
年 齢: 3
レベル: 0
職 業:___
稱 號:転生者 探索者 魔導師の子
拳聖の子 ???
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ステータス
力:150/150
魔 力:118/120
狀 態:雷纏い(微小)
魔 法:蒼雷 時空
スキル:纏い 鑑定 念話
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「ん? またしだけ変わってる」
先に進む前に現在の狀態を確認する必要があるとの判斷だったのだが、ステータスが若干変わっていることに驚きながらも確認していく。
今回追加されていたのが二つ。一つ目は稱號の探索者だが、これは探索ばかりしていた事が原因だろう。
二つ目は、二ページ目の狀態。こちらは狀態異常などの狀態の変化を表示してくれるのだろう。
そして分かったことがある。それは雷を纏う狀態において、微小であればかなりの時間発していられることが判明した。
何しろ魔力がかなりの時間使っているにも関わらずしだけしか減っていなかったからだ。ただ戦闘に使えるかどうかと言われれば現狀は分からない。
「気になる事は増えるばかりだけど、魔法を使おうと思えばイメージでどうとでもなりそうって事は助かる。もしも魔がいて襲われても困るからな。さて、そろそろ先に進むか」
ライガはしずつ自分のことについて確認しながら窟を進むことにした。
「道は三つあるけど……真ん中を行くことにしよう。最悪逃げればいいし」
ライガは真ん中の扉を開いた。
扉の先は先ほどよりも広い空になっていて、端や所々には一定の間隔で明かりが燈されている。そしてこの空間には、巨大な柱がいくつか立っていた。
更に中心部に何かがく気配があった。
「……なんだ?」
ライガは近くにあった柱の影に隠れて中心部へと近づき、目を向けるとそこには。
――小さな鬼ゴブリンが約三十匹いた。
「これがゴブリンか? さすが異世界だな。だが実験臺には調度良いかもしれない」
ライガは戦闘での魔力消費や今の狀態での戦闘力を知るため、魔法での奇襲を仕掛けることにした。幸いゴブリンには気づかれていないようなので、まずはゴブリンに対して鑑定を行う。
「ゴブリンとは言えもしかしたら違う種族で超強かったらいけないし、折角スキルに鑑定があるんだから使って調べてみよう」
ライガはゴブリンを見て心の中で鑑定を呟いてみた。その時、報が頭の中にイメージとして浮かび上がって來た。
ステータス
種 族:ゴブリン
レベル:30
力:300/300
ランク:F
≪ゴブリン:魔の中でも最下級に位置し、基本的に集団で行する≫
ライガは目を疑った。鑑定の説明には魔最下級だと表示されているが、力だけで見れば自分の倍の數値である。ランクについては良くわかってはいないがこれでも弱いのだと思われた。
「ちょっと、俺のステータスより強いじゃん」
ゴブリンのステータスをみてどうするか悩んでいたライガは、違和をじて周りを見た。すると今來たり口付近にもゴブリンが現れていた。
(どうやら中央で座っていた數匹が口へと移したみたいだな)
り口と先にもゴブリンがいるこの狀況でライガは今できることを考えた。しかし考えは変わらない。
「やっぱり倒すしかないな。ステータス的には差があるけど魔法での攻撃力でどうなるか……やるだけやってみるか」
ライガはゴブリンを倒すため、端でゆっくり魔力を溜めるようにイメージした。そして雷を更に強く纏う。
「よし、まずは実験その一遠距離攻撃。敵との距離は大五百メートルくらいかな? 大分遠いけど取り敢えず雷を槍にして投げてみよう!」
雷槍を形作るようにゆっくりとイメージを固め、意識を集中していく。そしてライガはあっさりと雷槍を完させることに功した。
「よし! 上手くいったな。それじゃ早速。名付けて『雷槍サンダースピア!』」
雷槍はライガの投げる瞬間、輝きと放電を強く放つ。そして思いっきり雷槍をゴブリンに向けて投擲したライガだったが、雷の軌跡を殘しながら加速して飛んで行く雷槍を眺め茫然と立ち盡くしていた。
「思ったより威力が強すぎじゃない?」
雷槍はゴブリンを多數巻き込みながら倒し、床に巨大なクレーターを殘してゴブリンは消し飛んでいた。
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