《僕と狼姉様の十五夜幻想語 ー溫泉旅館から始まるし破廉恥な非日常ー》第18節40部ー激怒する汰鞠ー
子鞠はまだ、誇り云々には疎いところがある。
犬と呼ばれることで、大多數の仲間たちが怒ることは知っていた。
その中でも、汰鞠は別格。と、いうより怒らせて一番怖いのが自分の姉なのだ。
汰鞠を知る神たちは言う。怒りを見せた彼は、昔猛威を振るっていた銀狼そっくりであると。
地下牢。外に聲がれないようなここで凄まじい悲鳴が反響していた。
「やっ、止めろぉっ……!!」
散々痛めつけた後、牢番の頭を摑んで持ち上げて石壁に叩きつけ、剣呑な目つきで、上から見下げるように視線を合わせた
「止めろ、と。今、貴方様は誰に向かってそのような口をおききになられたのでございましょうか。誇り高き狼に、何を」
「うわあ、すまなかった! もうお前たちを貶めたりはせん! だから、だからっ、止めてくれ!!」
牢番の必死の訴えに、汰鞠は冷たい表のまま小さく首を傾げた。
「そんなに恐怖するならば己でお止めになられれば良いでしょう。さて、わたくしはまだ満足しておりませんのでもうし貴方をいたぶりますが、抵抗するのならお好きにどうぞ。ただぶもよし、毆りかかるもよし、涙して額をりつけるもよし。結果は変わりませんが、どうぞ有意義な時間をお過ごしに」
「ねーさまこわい……っ」
毆打音と共に再び牢番の悲鳴があがり、子鞠はその音を聞くまいと頭の耳を両手で押さえて牢屋の隅っこでふるふると震えていた。
「フフ、クフフ。ああ、先程からおかしいとは思っていたのですが……貴方様には何故、手と足がお付きに?」
「ぶあっ……はあっ……なに……を?」
「蛇には手も足も無いでしょう?」
牢番の、すでに引きに引いていたの気がさらに引く。
口端が上がり、笑みのようなものを見せた汰鞠だったが、その目は笑っていない。
「わたくしがこの手で捥いで、ただ地面を這うだけの蛇に戻して差し上げましょう。さあ自由に、そして無様に這ってくださいな。このわたくしにおっしゃったことを、永遠に後悔しながら」
そこまで言われて、もう限界だったのだろう。牢番の意識がふっと消え去り、その姿すら保っていられなくなったのか、一匹の白い蛇に変わってしまった。
これで、すでに気を失っている蛇と共に牢番を二人片付けてしまったのだった。
「隨分との無い……子鞠、いつまでそうしているつもりですか」
「ねえさま……おわった?」
「ええ、隨分とひ弱でまだ足りないくらいですが」
と、言っていたのもつかの間。この牢屋まで降りてくるための階段の上から、重々しい扉の開く音が聞こえたのだ。
別段何かを言っているわけではない。牢番の代要員か何かだろう。
「仕方ありませんね。子鞠、し早いですが……出ましょうか」
「ねえさま、あんまりおこらないで……」
「相手次第としか言えませんが」
「やだー……」
そうして、汰鞠と子鞠は半ば強引に獄し、捕らえようとしてくる神使達をなぎ倒してしまっているので隨分な騒ぎになってしまっていたのだ。
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