《比翼の鳥》第48話:新たなる生活
その後、家へと戻った皆で、飽きるまで々な事を話した。
最初に、自分がされて嬉しいこと、嫌なことから始まって、好きな食べやら、嫌いな人の話まで途切れる事無く続いた。
皆、満場一致で俺にでられるのが好きだとか、抱きしめられるのが好きだとか言い出すし…。
意外にも焼が好評だったようで、とりあえずこれからも事あるごとに料理することを約束させられたり…。
リリーとティガがお互いに、嫌い発言をして、危うくまた喧嘩になりそうになったり…。
それを、俺が悲しそうな顔をして、見ていると、とたんに2人(1人と1頭?)して、慌てたように『仲良くしましょう宣言』をしてみたりと、本當に騒がしいながらに沢山のことを話し合った。
そして、話は暴走して行き、なぜか村の人の評価へと話題が移った。
ヨーゼフさんは、摑めない人とか暗だとか、散々に言われていた。
確かにちょっと暗めだけど、王子様みたいでもてると思うんだが…。基準がわからなくて悩む。
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スルホは、意見が真っ二つに分かれた。
生意気と言う我が子達とリリーに対し、意外にもルナとレイリさんは擁護を示す。
ティガはどうでも良さそうだった。
カスードさんは、全會一致で、下品と言う烙印を押された。
いい人なんだけどやっぱり日頃の言とか、雰囲気は大事なようだ。
特にリリーはの大きさについて、いつもからかわれているらしく、思い出して憤慨していた。
そして、人知れず更にカスードさんの評価は下がっていく。
こええよ…ってこうやって男を評価しているとまざまざと見せつけられた気分だった。
「ち、ちなみに、ツバサさんは、の大きさは…どの位が好き…ですか?」
と、突然、顔を赤らめながらリリーに解答を迫られた。
「その人その人の個だから、大きいも小さいも関係無いんじゃないかな?」と、俺は無難に流そうとしたのだが、その言葉に何故か、全員が納得しなかった。
なんですかね?そんなに気になりますか?
「じゃ、じゃあ!この3人の中でだったらどうですか!?」
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と、なおもグイグイと詰め寄るリリー。
ちなみに、余談ではあるが、3人の中で一番が大きいのがレイリさん。
細かい尺度は俺には知識がないのでわからないが、とりあえず俺の腕を挾んでしまう位のボリュームはある。
実にけしからん!
次點がルナ。
俺のに押し付けられてるじでは、レイリさんほどではないにせよ、結構な存在がある。
それはまぁ、以前語ったとおりである。うん。
その次が、リリー。
ルナよりは確実に1周りは小さいと思う。
しかし、ちゃんとらしいらかさと形を持っており、他の2人と比べて決して魅力が乏しいわけではない。
正直、俺のなかでは甲乙付けがたい…と言うか付ける意味がない。
だが、どうにもこの三方はこだわっているようだった。
俺は、悩んだあげく、とりあえず「ルナ位かな?」と答えておいた。
顔を染め、嬉しそうにしながらも、恥ずかしいらしくモジモジするルナ。
逆に、この世の終わりが來たかのように、顔を青ざめさせる、レイリさんとリリー。
そして、何故か悔しそうな我が子達。
いや、君たちは関係無いでしょうに…。
レイリさんは、「もっとダイエットしなくていけませんね…フフフ。」と、どこか遠くを見つめて呟いている。
つか、ダイエットって…異世界にもそんな言葉あるんですね。苛酷な環境だからそんな必要ないと思ってたんだが…。
リリーはルナのを摑んでみしだきながら、「私にもしください!」とか、意味不明な事をしている。
こら、ルナが困っているだろうが…。
しかし、なんか背徳的な絵だな。良い眺めだから、止めるのはもうし後にしよう。
何故か、我が子達はそれぞれに、
「あ、あとししたら私もナイスバディですわ…。」とか、
「く…お母様。あとしお力をお貸しください!」と、今はいないディーネちゃんに向かって祈ったりと、訳がわからない。
そういや、余談だが、異世界に來てあった人の中では、ディーネちゃんが一番大きかった。うん、本當に関係ない話だ。
ちなみに、ティガは何故か今のやり取りを興味深そうに見ているのだった。
いや、君こそ一番関係無いでしょう?と思いながらティガを見ていたら、「失禮な…。」という気持ちのこもった聲を浴びせられた。
なんでやねん。
そして、しばらく、狂の様相を呈していたのだが、そこから、何故か俺の話しに遷移した。
「しかし、カスード様に比べて、ツバサ様は紳士でございますわね…。」と、熱っぽい視線と共に語るレイリさんの言葉で、本人を目の前にして、俺が取っている紳士と思われる行を、皆でワイワイと語り合う始末。
何この針の筵むしろは…。
こういう話しは、本人の居ないところでやって頂きたい…。
そう思うも、走り出したの話しと言うのは、そう簡単には止まらない。
次から次へと、俺への賛辭が飛びい、俺はそれを苦笑しながら聞くしかなかった。
曰く、に対して威張らない。
威張れるような事しているつもりもありません。
曰く、を気分で毆らない。
當たり前です。そんな度もありません。
曰く、言葉遣いが丁寧。
かなり砕けたつもりなんだけどな…これでも。
曰く、一人一人をちゃんと見てくれている。
皆、魅力的ですからね。
曰く、を嫌らしい目で、じろじろと見ない。
むしろもうし、そういう目で見てくださいといわれる始末。
どうやらこの村の男達は、結構を暴に扱うようだとわかる。よし、今度言って聞かせることにする。
そして、その話から更に、俺が何故、みんなに手を出さないのか?という話しに移り、俺がその後、朝まで釈明に追われた事を言っておく。
言葉を盡くすのもなかなかに難しいことを俺は、に染みて改めて思い知ったのだった。
次の日から、皆の間に漂う雰囲気が変わっていった。
特に、ティガに対しては、やペットでは無く、一個人としてしっかりと認識するようになったと思う。
基本的に意思疎通は、我が子達がいれば、問題はなかったのだが、簡単な質問には、Yes,Noで答える姿を見るようになった。
甲高い、ちょっと甘えたじの聲と、低い不機嫌そうな聲を上手く使い分けているようだ。
先ほどもリリーが   「ティガさん、夕飯はおが良いですか?」という問いに、甲高い聲でハッキリと答え、リリーが「わかりました。お用意しておきますね。」と、話しかける姿が見られた。
良い傾向だと思う。
お互いに思うところは多く、もあるかもしれないが、一緒に生活する上で相手の一面を確認し、変化していく思いもあるだろう。
村の生活にもし変化が見え始めた。
まず、何故かティガが俺に付き添うようになった。
ティガと出會って1週間が経ち、族長達から村への立ちり許可が出たこともあるが、それ以上にティガが村の様子や、俺のしていることに興味を持った事が大きいようだ。
俺がカスードさんに言われて、石材を加工したり、今日とかは、何か面白いもの作れって無茶振りされた時の様子も面白そうに眺めていた。
自棄になった俺が、村の周りに堀を掘って、川から水を引く水路を作った景に、さすがのティガも直していたが、まあ問題ないだろう。
え?どうやったかって?
面倒だから、大出力のレーザーっぽい何かを天空からうち下ろして、地面を焼き飛ばしながら作っただけですよ。
空を覆う巨大な魔法陣。その中心に、集まっていく力を凝したたち。
大気を震わし、徐々に大きくなるの弾。
そして、臨界を越えて打ち出される大出力のレーザー。それは正に、の柱。
俺のを震わすほど、しくまた、暴力的な景だった。
もちろん、空中から見下ろしながらその様子を観察しつつ、制して見ました。
なんか、一筆書きをしているようで、ちょっと楽しかったのはだ。
まぁ、手元が狂ったら一変して地獄絵図に変わるわけだが、そんなへまをするほど非常識ではない。多分。
ちゃんと、結界張りながら作業したから、瓦礫が飛び散って被害を出したり、余波で森が燃えたりすることもなかった。
我ながら上手く行ったと思う。
一度やってみたかったんだよね!
「これが天の怒りだ!」とか言いながら、高笑いしてたら、村人はドン引きを通り越して、泣いて平伏してたが…。
まぁ、結果、村は大騒ぎだった。
どうにも収集が付きそうに無かったので、結局全部、カスードさんに押し付けて逃げてきた。
後で、桜花さんにネチネチと嫌味を言われたが、俺に後悔は無かった。
…噓です。しやりすぎたと反省してます。ごめんなさい。
考えて見たら、いくら、俺の奇行に慣れてきたとはいえ、空からが降ってくれば大騒ぎしない方がおかしいよね?
冷靜に考えれば、良くわかる話なんだけど、なんか収まりがつかなくて、その時は調子に乗ってしまった。
まぁ、何だかかんだ言っても、俺のやったことだからと言うことで何とかなったらしい。何とかなっちゃうんだ…。
改めて、俺の村での地位が良くわからなくなっている事をじさせる一件だった。
けど、おで村の外周に水路ができたので、水を使って々できるようになるはずだ。
魔法をそんなに使えない種族でもこれで、もうし生活水準が上がるだろう。
水源管理をするために、水門とか作らないとまずいが、それは追々で良いと思う。
ゆくゆくは、この水路を機転として、農耕っぽいことを始めたいと思っていた。
水車を作して、料理素材の加工もしておきたい。
夢は膨らむばかりだった。
午後の狩にも、ティガはついていくようになった。
リリーとルナのコンビに著いていくことが多いのだが、なかなか上手くやっているようだ。
ティガも々と歩み寄れるように考えてくれているようだ。
良くできたティガである。
我が子達は、ティガに著いていくと思いきや、以外にもレイリさんと行を共にする機會が増えたらしい。
レイリさんは主に、族長達との話し合いや、村人達との集會に參加し、村と俺との橋渡しを積極的に行ってくれるようになった。
村人からの俺の評判もどうやら上々のようで、あまり悪い話しは聞かないようだ。
まぁ、むしろ、俺を恐れていて悪口が言えないだけのような気もするが、これは俺が村で評価されるようになれば、問題ないだろうと俺は楽観的に考えていた。
算數講座も順調で、スルホとラーニャが日に日に、知識を吸収していく姿を俺は、間近でじていた。
やはり、知らないことに対して子供は貪なようで、與えた知識をどんどんと吸収していった。
ルナにも、更に高度な授業を行いつつ、ヨーゼフさん、レイリさん、マールさん、リリーには、各自のレベルにあった範囲でしずつ段階を上げていった。
そうして、1月が流れた。
村での生活は以前とはかけ離れたものへと変化していき、同時に、村人の意識も変化を遂げたのだった。
そんなある日、村に突然來訪者が現れた。
各氏族の代表。
そう語る者達の來訪が、次なる混を運びこむのだった。
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