《異世界で、英雄譚をはじめましょう。》第七十五話 決戦、エノシアスタ③
その日の夜。
今日はとても疲れていたので、夕食を終えて簡単なミーティングを済ませたのち、それぞれの部屋に戻ってベッドにっていった。
とっても疲れていた。正直ミーティングの後半は何をしていたかすら忘れてしまうほどだ。いや、それは訂正しておこう。もしルーシーがその事実を知ったら怒ることに違いない。
それはそれとして。
さあそろそろ眠りにつこうか、と考えていたちょうどそんなタイミングでのことだった。
音が聞こえた。
正確には、足音。それも複數の足音だった。
「……何だ?」
僕は起き上がる。そのタイミングでルーシーもを起こした。
「どうした、フル?」
「……何か、來る」
その瞬間だった。
僕たちの部屋の扉が強引に薙ぎ倒された。
「うわっ……!」
そして僕たちはその衝撃に、ほんの一瞬目を伏せてしまった。
「くな!」
僕が目を開けたころには、もう僕たちは兵士に囲まれていた。
「……お前たち、いったい何者だ!」
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「まあまあ、そう牙をむくな。簡単に終わらなくなるぞ?」
そう言って、兵士の向こうからやってきたのは、それよりも位が高いように見える男だった。
「はじめまして、というべきかな。私の名前はアドハム。スノーフォグの國軍大佐を務めている。……まあ、このような行をとった今、大佐というものはただの名前に過ぎないものになってしまったがね」
「國軍大佐……!」
ということは、今僕たちを取り囲んでいるのは……。
「國軍が、こんなことをしていいのか!?」
そう言ったのはルーシーだった。
そう。
僕たちの予想が正しければ、僕たちを取り囲んでいる兵士はスノーフォグの國軍だったということ。つまり、この行はスノーフォグの國が理解している行、ということだといえる。
「ああ、勘違いしないでもらいたい。スノーフォグの國軍に籍を置いているが、これは私獨斷の行であるということだ。それに、この兵士も私獨斷の行であることを理解している」
「……國を庇うつもりか?」
「若造が、知った風に話すな。……別にそのようなことではない。これは私の矜持の問題であるし、私自の目的を果たすためだ」
「目的……だと?」
僕がそれについて、さらに話を進めようとしたちょうどその時だった。
背後に衝撃が走った。
そして、僕はそのまま倒れこむ。
そのまま、僕の意識は薄れていった――。
次に目を覚ました時、そこは牢屋だった。
石畳の床に直に寢かされていたか、とてもが痛かった。
「……ここは? 僕はいったい、何を」
「解らねえよ。とにかく、ここからどうするか。それを何とかするしかない。生憎、全員が別々の牢屋にれられることは無かった。そこは唯一のグッドポイントといえるのかな」
そう聞いて、僕は牢屋を見渡した。
するとルーシーのいった通り、すぐにレイナの姿を見つけることが出來た。
「……となると、どうやってここを出すればいいか。それが問題だな……」
やはり、本的なそれが殘る。
その問題を解決すれば出は容易かもしれないが、しかしそう簡単にできる話でもない。
しかしながら、今はどうにも出來ない。
そう思って僕たちは一先ずお互い考えることに徹するのだった。
◇◇◇
「予言の勇者一行が目覚めました」
「うむ。なら、適當なタイミングで食事を與えておけ。彼らに死んでもらっては困るからな」
「……しかし、大佐。大佐はどうして彼らを捕まえておく必要があるのでしょうか?」
「簡単なこと。予言の勇者が出てこなければ、世界の災厄を食い止めることはできないのだろう? だから、それを実行するまでだ。簡単なことであり、非常にシンプル」
「……大佐、あなたは世界を滅ぼそうと……?」
「世界を再生するための、その第一歩だ」
「…………」
「さて、これ以上話す必要はあったか? 取り敢えず時間的にそろそろ食事のタイミングなのだろう? だったら大急ぎで向かいたまえ。予言の勇者を殺しておくのは、非常に目覚めが悪い」
「了解いたしました」
そうして部下とアドハムの會話は終了した。
◇◇◇
「……アドハムの行。いかがなさいますか?」
「簡単だ。もうし見ているべきかと思っていたが……まあ、どうにかするしかないだろう。あいつは、々世界を舐めていた。正確に言えば、私という存在をも、の話になるが」
「では、出撃と?」
「僕も出撃するということかな?」
「バルト・イルファ。まあ、問題ないでしょう。序でにロマも連れて行きなさい。そろそろ『調整』も終わった頃でしょう?」
「確かに、そうだね。まあ、ロマも外に行きたくて仕方なかったし、そろそろいい塩梅かも。了解、それじゃ連れていくことにするよ。もうすぐ出発するかい?」
「はっ。もう兵士の準備はできております」
「それじゃ、そこにイルファ兄妹も一緒にね。仲良く行すること、いいわね」
そうして闇の中の三人の會話もまた、靜かに終了した。
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