《異界の勇者ー黒腕の魔剣使いー》1-7 模擬戦1
「どれだけ読んでも収穫は無し、か」
このセリフは歴代勇者の日記を全部読み終え、記憶しつくした朝日のセリフだ。
「おぉ、読み終えたんだ?」
未希がそう言ってのったカップを差し出す。
「ん?あぁ、わるいな」
朝日はそのカップをけ取り中のをのどに流し込む。
紅茶だった。
「おいしいでしょ?さっきのメイドさんが淹れてくれたんだ」
確かに未希の言う通りこの紅茶は素人目にもおいしいとじる。
「そういや、どうだった?お前にあてられた部屋、なんかあったか?」
「うーん、歴代勇者さんたちの服がいっぱいあったよ」
どうやら參考になりそうな資料の類はなかったようだ。
「オレ達の方も、特にめぼしいものはこの日記以外に、と言うかこの日記にもなかったな」
お互いの近狀報告である。
「にしても、神ってのはすごいな。ホントに丸々記憶できていやがる」
先程から歴代勇者たちの日記を読んでいるのは能力がどの程度なのかテストするためである。
「よし、大こんなもんだろ」
そういうと朝日はあたりを見回す。
「勇二はどうした?」
「副団長さんのところに行ってくるだって」
副団長のところ、そこでピンときたのは、
(あいつ、力試ししに行きやがったな)
朝日ははぁ、とため息をつくと未希を伴って支給された地図を頼りに騎士団が特訓しているという野外訓練場に向かって歩き出した。
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訓練場に向かうとそこには...
キンッ、キンッという小気味いい金屬音を立て模擬剣同士をぶつかり合わせている勇二と副団長がいた。
「あー、やっぱりな。てか、心無しかアイツの剣速あがってね?」
朝日はあきれ気味である。未希はさっそく勇二の応援に専念している。
勇二は副団長の剣戟を紙一重でかわし、隙を見ては反撃をし攻防を逆転させている。
副団長のウィリアムに関しては、素早い連撃により勇二のきを封じ、的確に勇二の反撃をはじく。
流石、伊達に騎士をやっているわけではないようだ。
何度も何度も逆転する攻防、永遠に続くとさえ錯覚するような剣舞。
しかし...
「っあ」
その剣舞はウィリアムが勇二の剣をはじくことであっけなく終わりを告げる。
周りから起きる歓聲。
汗をぬぐいながら歓聲にこたえるように手を振る二人。
朝日と未希はそんな二人のところへ向かう。
「あ、朝日來たんだ」
「來たんだ、じゃねぇよ。何やってんだよお前は」
「んー、模擬戦?」
そういうことを言いたいんじゃねぇよ、とはツッコまない。
不なやり取りになるのは目に見えている。
「いやはや、流石勇者。勇二殿はなかなかにお強い」
そんなやり取りにってきたのは中年のウィリアムだ。
「ウィリアムさんも強かったですよ、さすがは副団長ですね」
お互いがお互いを稱えあっている。
「確かに強かったな。オレ、お前が負けるとこ久しぶりに見たぞ?」
「ははは、まぁあくまで騎士団ですからね。いくら勇者様でも負ける訳にはいきませぬからな」
豪快に笑うウィリアム、そこで勇二が弾を落とす。
「あ、朝日達もやってみる?」
一瞬固まる朝日。
「いや、迷にな「私やりたい!」…おい」
やんわり斷ろうとしたところを未希に阻止された。
「よし、では私が相手をしよう」
どうやら確定のようだ。
はぁ、とため息をつき、恨めし気に勇二を睨みながら朝日は模擬剣を手に取るのだった。
to be continued...
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