《異界の勇者ー黒腕の魔剣使いー》1-12 不幸か幸運か
朝日が眠りについてから一時間もせずに給仕達は來た。
メイドのジェーンのほかに二人のメイドだ。
その手には湯気ののぼる桶とタオルがあった。
「勇者様方、おはようございます」
ジェーンを筆頭に頭を下げる三人。
おはよう、と軽く挨拶をしながら朝日をゆすり起こす勇二。
それを軽く一瞥しながらジェーンは一人のメイドに目配せして奧に行くように促す。
目配せされたメイドはもう一度頭を下げると奧の方、未希の部屋がある方に歩んでゆく。
「勇者様方、どうぞこちらでおをお拭き下さい」
そういって二人は手に持った桶とタオルを差し出してきた。
「あぁ、をふくための」
納得がいったように手をポンッ、とたたく勇二。
朝日も若干眠けが取れていないながらも納得していた。
「あれ?でもあのメイドさんあっち行っちゃったよ?今未希こっちにいるのに」
その勇二の言葉に驚いた表を見せるジェーン。
「そうでしたか、では私はあちらに行った同僚を追いかけて參ります」
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勇二に手に持った桶を渡し、若干駆け足になって先程の給仕を追いかけていくジェーン。
取り殘された給仕は苦笑しながらも「何かり用なものはありませんか」と聞いてきた。
朝日は特になかったのか首を橫に振り、勇二は全員分の服を要求した。
二人の言葉を聞いたメイドは一禮するともと來た方に引き返していった。
「で、これどうする?」
殘された二人は渡された桶を見て苦笑する。
「どうするって、ここは通路だぞ?こんなところで服をぐとか絶対に嫌だ」
そう、朝日が寢ていた場所なので忘れてしまっているかもしれないがここは通路だ。
部屋に戻ろうにもまだ未希が寢ているし...
「じゃあ勇二、未希起こして來い」
「え?未希に出てきてもらうの?」
どうやら勇二は未希に出てきてもらうことを想像したらしい。
「いや、そうじゃねぇ。先に未希にやらせる」
だからほら、行ってこい。そんなことを言いながら勇二を昨日のように部屋に押し込む朝日。
対して勇二はしょうがないなぁ、と言いつつ部屋にっていく。
バタンと勢いよく扉が閉じられる。
部屋にいるのは勇二と未希だけだ。
勇二は桶のお湯を溢さないように気を付けながらゆっくりと未希のベットに歩み寄っていく。
別途では先程と同じようにスゥースゥーという寢息を立て未希が眠っていた。
しかし次の瞬間、勇二は驚きそして赤面した。
よく見れば學生服のワイシャツ、その元が若干れているのだ。
そんな様子を見て赤面する當たり勇二は純のようだ。
「み、未希~、朝だよ起きて」
なるべく元を見ないようにしながら未希に聲をかけるが、起きない。
ゆすってみても起きない。
「はぁ、しょうがない。いつものやるか…」
そう呟きながら勇二はゆっくりと未希の耳に顔を近づける。
そして耳元に小聲で「未希、早く起きて」と呟く。
次の瞬間
「っひゃ!?」
未希がびくっと震え、起きた。
未希は耳元をさすりながらあたりを見回す。
すると枕元に苦笑している勇二を見つけ涙目になり勇二を睨む。
「む~、勇二!耳はやめてって言ってるでしょ!」
「起きない未希が悪いんだよ、はいこれ、これでを拭いてって」
未希の言葉を軽くかわし、お湯のった桶を手渡す。
桶を手渡した勇二は長居は無用だとすぐに部屋から出ていく。
部屋を出た先には分厚い本を抱えた朝日と給仕のメイドが三人分服を持って立っていた。
「あ、服ですね?ありがとうございます」
勇二は丁寧に禮を言い服をけ取った。
(ん?意外にりがいい。天然繊維もバカにできないな)
服を手渡した給仕は軽く頭を下げ立ち去る。
「えーっと、どれどれ?お、いいじにシンプル」
渡された服はワイシャツとワンピース、茶い革のベストだった。
「えっと、これは大きいから朝日ので、これはボクで、こっちのワンピースは未希かな?」
渡された服を其々の著るものに分けていく勇二。
「よし、じゃあ朝日これ持ってて、未希に渡してくる」
勇二は分けた服の朝日の分と自分の分を朝日に持ってもらい、部屋の扉に手をかける。
途中で朝日が何やら聲をかけてきたが扉を開けた時にはもう遅かった。
扉の先にいたのは服をぎ、下著をごうとしている姿勢で固まりこちらを見つめている未希の後ろ姿。
きていた學校の制服は全てぎ去り、ブラも外しているのか後からはそのわずかな起伏がしだけうかがえた。
未希はショーツにかけていた手で素早く元を隠しリンゴのように赤くなった顔で勇二を睨み付ける。
「ゆーじのエッチ」
その言葉とともに勇二は勢いよく扉を閉めた。
扉を閉めた後の勇二は未希にも劣らないほど赤面していたという。
to be continued...
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