《異界の勇者ー黒腕の魔剣使いー》1-24 旅立ちの試練2
「勇二!」
その場に座り込んだ勇二のもとに駆けよる未希、その後ろには朝日もいる。
「はは、ちょっと張り切りすぎちゃった」
「ペースを考えろ。阿呆が」
力なく笑う勇二に朝日は辛辣な言葉を投げかけながら手を貸し、勇二を起き上がらせる。
そんな様子をウィリアムは遠目で見ている。
「さて、次はだれか「私が行く!」…よろしい、次はミキ殿だな。得はどうする?」
「うーん、前と同じで」
「分かった。おい、誰か模擬槍を持って來い!」
ウィリアムがそう言うと部下の一人が模擬戦用の槍を持ってきた。
「よいしょ!ほいさ!」
未希はその槍を片手で持ち軽く振ったり突いたりしてる。
「……やっぱりこのって前世から考えるとかなりチートだよな」
「うん。まぁそんなものでしょ」
そんな未希の様子を見ながらしみじみと呟く朝日と勇二。
「よし、準備オッケ!ウィリアムおじさん、いつでもいいですよ!」
「そうか、ならば始めよう」
小聲でウィリアムが「私はまだ二十九なのだが」と呟いていた気がするが気にしない。
「では、私から行くぞ!」
そうい言ってウィリアムは未希に向かって切り込むために地を駆けた。
するとそんなところに...
「隙あり!風さん!お願い!『ウィンドバレット』!」
未希の風魔法が飛んできた、狙った場所は足元だ。
「なんだその滅茶苦茶な詠唱は!?」
そんなことを言いながらウィリアムは飛んできた風の弾丸をすんでのところでよけた。
「あれ?見えてないはずなのに」
「経験の差だ!そんなことよりなんだその詠唱は!」
そんなことを言っている間もウィリアムは近づいてくる。
そして、ついにその距離が五メートルほどになった。
「むー、ならこれで!」
そう言って未希は槍を構えなおし自分から一歩踏み出し突きを放った。
「ぬ、この程度!」
しかしそれはウィリアムの剣により逸らされてしまった。
「うにゃ!ならこうだ!」
そういうと未希はウィリアムに逸らされ中に上がっていた槍を振り下ろした。
ウィリアムはそれをけ止めることなくバックステップで回避する。
「むぅー、なん、で、當たら、ない、の!」
そんなことを言いながらも突きを放ち続ける未希。
しかし、そんな試合は思わぬ展開により幕を下ろした。
「ほいさー!ってうわ!?」
力の込めた一撃を加えようと足を一歩前に踏み出したところで未希が転んだのだ。
その転んだ場所はというと...
「なんで自分があけたに躓くんだよ…」
それは彼が最初にウィリアムの足元を狙って放った魔法によってできただった。
未希は倒れた姿勢のままかない。
その景にウィリアムは試合中にも関わらず唖然としている。
朝日と勇二も頬を引きつらせている。
そして、しばらくして気を取り直したのか、
何とも言えないような表になって「う、うむ、まぁ一応は合格だな」と言い無事に(?)未希の旅立ちの試練が終了したのだった。
to be continued...
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