《2度目の人生を、楽しく生きる》4話 「初めての友達」

「………え?」

「だから、俺と、友達になってくれない?  俺さ、今まで友達出來たことないんだよ」

俺の問いかけにの子は何も言わずにただ口を開けてつったっている。

俺はの子の前で手を振り

「おーい、聞こえてる?」

「……はっ! え…え? えっと…友達?」

めっちゃパニックになっている。

「そうだよ、友達」

「わ、私で…いいの? 私、エルフだよ?」

「だから、俺はエルフだとか気にしないって言っただろ? 俺は君と友達になりたいの!」

俺がそう言うとの子はまた泣き出した。

「えぇっ⁉︎ また泣くの⁉︎」

「ご、ごめっ…なさい…私…友達ずっと…しかったから……!」

この子は本當に俺と同じだ、俺もずっと友達がしかった。

だが、作ろうと頑張ってもイジメられ、悪口を言われてきた。

この子はまだ子供だが、これから長していっても”エルフ”というだけでイジメられる事は変わらないだろう。

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このままだと下手したら俺よりも酷い仕打ちをけるかもしれないし、この子はずっとそれに耐えながら生きていく事になるだろう。

子供のイジメはだ、被害者が大人に頼ってその大人が相手に怒ってくれても、イジメた子はその時は謝るが、しするとまたイジメが始まる、しかも今度はさらにタチの悪いイジメになる。

だからイジメられてる子が頼るべきなのは大人ではなく、同年代の友達だ。 

だが俺にはそんな友達は居なかった、そんな俺が最終的に行き著いたのは”引きこもり”になることだ。 

俺は學校から逃げた、頑張ることを諦めたんだ。

だが目の前のこの子は違う、今この子にはこの子の気持ちを分かってやれる存在がいる。

俺がこの子を守ればいい、この子にはあんな悲しい思いはしてしくない。

俺はの子を抱きしめた。

「えっ…⁉︎ な…何…?」

「大丈夫だ、これからはもう寂しい思いはしなくていいんだ。 もう俺たちは友達なんだから、大変な時は頼ってくれていい。

 友達はそういうものだよ」

「うっ…うん…」

俺はの子の頭をで続けた。

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「落ち著いたか? 」

「うん、でも服が…ごめんなさい」

の子は頭を下げて謝ってくる、抱きしめていたせいでの子の涙が俺の服についたのだ。

「いいよ別に。 あっ、そういえばまだお互い自己紹介してなかったな」

「あっ…本當だ」

「えっと、俺はルージュだ」

「わ、私は…セレフィーナ。

セレフィーナ・エゼルミア……です…」

「セレフィーナか、よろしくな!」

「う、うん…よろしくね、ル、ルージュ…」

恥ずかしそうに俺の名前を呼ぶセレフィーナ……んー… 長いな…

「なぁセレフィーナ、もし良かったらなんだけさ、”セレナ”って呼んでもいいか?」

「セレナ…?」

「あぁ、セレフィーナを略してセレナ。 まぁ嫌だったら戻すけど」

俺がそう言うとセレフィーナは首を橫に振り

「う、ううん! セレナでいいよ! 」

どうやら気にってくれたらしい、俺はセレナの顔を見て

「んじゃセレナ、今更何だけどさ…」

「ん…? どうしたの?」

「あの…顔にいっぱい泥ついてるから…川で洗った方がいいぞ」

「…‼︎‼︎」

セレナは川へと走っていき、川の水で顔を洗い始めた。

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「どう? もう泥ついてない?」

「おう、もう大丈夫だぞ」

顔の泥は落ちたが、まだ服は汚れたままだ、まぁ俺の服もだが。

「なぁセレナ、もし良かったら今から俺の家來るか? 服も洗濯できるし、風呂とからなきゃマズいだろ? 」

「えっ、でも…いいの? 」

「おう! あ、でもセレナの両親が心配するか?」

「…多分大丈夫だと思う、お父さんもお母さんも森の警備で帰ってくるのが遅いから」

なるほど、だからセレナは晝間外に出ていたのか。

「じゃあ早速俺の家に行くか」

「う、うん! 」

「あっ…そういえば!」

俺はここに戻ってきた理由を忘れていた、最初に俺が座っていた所を見ると…

「あ、あった!」

麥わら帽子はまだそこに落ちていた。

「はー、風に飛ばされてなくて良かったー」

「あ、その麥わら帽子ってルージュのだったんだ、今暑いもんね」

俺は麥わら帽子をかぶることはせずに、セレナにかぶらせた。

「え? 何?」

「ん? だってセレナはの子だし、日焼けとしたくないだろ? それかぶってろよ」

俺たちはそのまま家へ向かって歩き始めた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

俺は家までの道を完璧に覚えていたので、迷ったりせずに家の前まで來ることが出來た。

「さ、ついたぞ。 ここが俺の家だ」

「ここが…ルージュの…」

俺は家の扉を開け、家にる。

「ただいまー」

「お、お邪魔し…ます」

俺たちがそう言うと、リビングの方から母が來た。

「おかえりルージュ、お散歩はたのしかっ………た?」

母はセレナを見て固まっていた。

「あ、紹介するよ母さん、この子はセレフィーナ・エゼルミア、 俺の友達だよ」

「え、エゼルミアって…」

「うん、エルフだよ」

まさか母もエルフの事を嫌っているのだろうか。

そう思っていたら、突然母は俺とセレナを抱きしめた。

「え、ちょ…母さん⁉︎」

「ルージュ、母さん嬉しいわ! ルージュが優しい子で本當に嬉しい。 

セレフィーナちゃんも、ルージュとお友達になってくれてありがとうね?」

なんだ、いきなりどうしたのだろうか。

母は確実にセレナがエルフだという事を知っているはずだ

セレナも狀況が分からず「え? …え…?」と戸っている。

「実は母さんね? 今日セレフィーナちゃんのお母さん…セルミナさんとお話したの、そして今度お互いの子供を合わせましょうって話になったのよ」

「え、そうなの?」

「えぇ、エルフってだけで差別されるのは母さん許せなくてね、セレフィーナちゃんが村でイジメられてるって聞いて、ルージュに友達になってもらおうと思ったのよ」

なるほど

「でも母さんが合わせる前にルージュがセレフィーナちゃんと友達になってくれて母さん本當に嬉しいわ」

そう言って母は俺とセレナの頭をでてくる。

そして母はやっと俺たちの姿に気づき

「あら⁉︎ あなたたちその汚れどうしたの⁉︎」

「その事は俺が説明するから、まずはセレナを風呂にれてあげてくれない?」

「え…? 私が先にるの?」

「當たり前だろ、の子なんだから」

「分かったわ、じゃあセレフィーナちゃん、お風呂に案するからついてきて? ルージュは著替え持ってくるからそこにいてね」

「はーい」

母がセレナを風呂に連れて行き、俺は玄関に立っていた。

しばらくすると奧から父が俺の服を持ってやってきた。

「おかえりルージュ、母さんから聞いたぞ? 

エゼルミアさんの所の娘さんと友達になったんだって?」

そう言いながら俺に服を渡してくる、俺は新しい服に著替えながら

「うん、初めて友達出來たよ」

「はははっ、そうかそうか‼︎」

父は俺の頭をワシャワシャと暴にでてくる。

「よし! 著替え終わったな? じゃあ今日何があったのか、母さんと父さんに聞かせてくれ」

「うん」

俺たちがリビングに行くと、母が笑顔で待っていた。

「セレフィーナちゃんはお風呂にれたわ、さて…ルージュ、今日何があったの?」

リビングが真面目な雰囲気になる、母と父は靜かに俺が話すのを待っている。

「…俺はこの村の川の近くに座って休んでたんだ、そしたら同い年くらいの男3人と、フードを被ってたセレナが來たんだ」

俺は先程の事を話し始めた。

「セレナってのは…あの娘の事か?」

「うん、セレフィーナを略してセレナって呼んでるんだ」

「へぇ……それで?」

「男3人は最初俺にこの場所から出て行けって言ったんだ。

俺は特にする事もなかったからその場所から出て、家に帰ろうと思った。

でも帰る途中に麥わら帽子が無いのに気づいて、さっきの場所に戻ったんだ、そしたら…

「そしたら?」

「男3人がセレナをイジメてたんだ、そこで初めてセレナがエルフって事も、エルフが嫌われてるって事も知ったんだ」

「男3人……あいつらか…」

「そして俺は男3人を毆って、セレナを助けて、友達になった。 これがさっきの事だよ」

俺がそう言うと母と父は驚いた顔をした。

「え…? 毆ったって…ルージュが…?」

「ほ、本當か?」

「本當だよ、あいつらの顔に砂かけて、砂が目にって痛がってる間に毆った」

我ながらあの作戦は良かったと思う。

すると父が突然俺の頭をでてきた。

「よくやった! よくやったぞルージュ! 」

なんだ? そんなに褒められる事か?

「よく頑張ったわねルージュ!」

母も頭をでてきた、なんだこれ、めっちゃ恥ずかしいんだが…

「………あ、あの…」

「ん?」

聲がした方を振り返ると、リビングにりづらそうにオロオロしているセレナがいた。

「お、セレナ上がったのか」

「うん…えっと…服、お借りしました」

セレナがきている服は明らかに男用だ、どうやら俺の服を著たようだ。

「あ、セレナちゃんおかえりなさい! じゃあ次はルージュ、お風呂にってきちゃいなさい?」

「はーい」

「セレナちゃんのったお湯だからって、興するなよ?」

「しないよ‼︎‼︎」

5歳の息子に何を言うんだこの父親は、セレナも顔を赤くしている。

俺は逃げるように風呂へと向かった。

俺の顔は今多分笑顔になっているだろう。

最初はもしも両親がセレナを拒絶したらどうしようとか考えていたが、そんな事はなくて安心したのだ。

リビングから聞こえたセレナの笑い聲を聞き、優しい両親で良かったと、心からそう思った。

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