《2度目の人生を、楽しく生きる》23話 「剣魔學園、學試験」

「あっ、ルージュ! アレじゃない?」

「ん? どれどれ…」

俺とセレナは王都の人に剣魔學園の方向を聞きながら、進んだ。

セレナが指を指した方向を見てみると…

「で……」

え、ウソだろ? マジでコレが…

「デケエエエェェェェェェェッ‼︎‼︎」

剣魔學園か⁉︎

「うん! 大きいねー!」

いや、デカすぎだろ!

剣魔學園はレンガ造りで、高さは4階まであった、そしてその建は橫に長かった、どこまで続いてるか分からない程だ。

そして結構前からある學校のはずなのに、傷や汚れが見つからない、キチンと手れされてるのだろう。

「どうする? 早速る?」

セレナが俺を見てそう言う。

俺達の前には巨大な門があり、その橫には人が立っていた、きっと警備員だろう。

「そ、そうだな、るか」

まだ驚いているが、早めにって慣れておくしかない。

俺は警備員の元へ行き

「あの、俺達剣魔學園の學式に來たんですが…」

「あ、そうですか! では學式が始まるまで校舎を見學していて下さい」

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「はい、分かりました」

「あっ、あり…ありがとうございます…」

警備員が門を開け、俺達は中へった。

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「中も綺麗だなー」

「そうだね、校舎も大きいし、花畑もあるし、凄いね!」

剣魔學園の中は、大きな公園のようだった。

地面は芝生で、花畑やベンチがある。

そしてそれらを囲むように巨大な校舎があるのだ。

「お、あっちは校庭か?」

俺の見てる方向には、地面は砂で、日本の學校の校庭と似ていた。

きっとあそこで剣や魔を習うんだろうな。

「あれ? ルージュ、なんかあの人こっちに手を振ってるよ?」

「ん? ……あっ!」

セレナが見てる方を見ると、そこには見覚えのある奴がいた。

っていうか昨日別れたばかりだ。

「アリス!」

「ルージュさん! 昨日ぶりですね!」

一緒に奴隷商人の元から逃げた、アリスだ。

「アリスも校舎見學か?」

「はい! 今朝早く起きてしまって…」

「なるほどな」

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「ルージュ、その人は?」

セレナが俺の服の裾を引っ張りながら言う。

「あ、そういえばセレナは初対面だったな、この人は…」

「アリスです。 昨日、ルージュさんと共に奴隷商人の元から逃げてきました」

「えっ、あなたも捕まってたの⁉︎」

「はい、私とルージュさんの他に、あと2人いますが」

「初耳だよ…」

「昨日話す時間無かったからな」

「なるほどね…あっ、私はセレフィーナ・エゼルミアだよ、セレナって呼んでね」

おぉ、セレナがちゃんと初対面の人と話せてる…!

さっきのお婆さんのおかげで、自信がついたんだろうな。

「分かりました、これからよろしくお願いしますね? セレナさん」

「うん! よろしくね、アリス!」

どうやら2人は仲良くできたらしい。

「んじゃ、アリスも一緒に見學するか?」

「いいんですか?」

「もちろんだよ! もっと仲良くなりたいしね! 」

おぉ、セレナが積極的だ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

あの後俺達は學園を見て回った、見れば見る程、この學園が如何に大きいかが分かる。

流石に校舎の中にはる事は出來ないが、外見を見る限り中も相當綺麗なんだろう。

校舎見學をしている奴らも増えてきた、そろそろ學式が始まる頃だろう。

「明日からここで勉強するのかー」

「楽しみですよねー」

俺の前では子2人が楽しそうに話し合っている。

……うん、俺の居場所がない。

クリス、お前はどこに居るんだ、俺のたった1人の男友達であるクリスよ……居るなら出てこい。

「アリスは剣と魔はどっちが得意なの?」

「んー…どちらかと言えば、剣の方が得意ですね、セレナは?」

「私は魔かなー」

「おっ、俺は…」

「魔ですか! ちなみに何魔法が得意なんですか?」

魔法!」

やべぇ…會話にれねぇ…。

セレナとアリスは完全に2人だけの世界にってしまっている。

何かに夢中になると周りが見えなくなると言うが、まさにその通りだろう。

………暇だなぁ…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

突然、空にパパンッ! パパンッ! という音がなった。

よく運會の朝になるあの音だ。

「あっ、今の音は…」

「何か分かるの?」

セレナがアリスに問いかける。

「えぇ、學式が始まる合図です」

「もう始まるんだ!」

やっとか、校舎見學を始めてから2時間くらい経ったが、やっと始まるのか。

「じゃあ早く行こう! ルージュも、ほら!」

「! あ、あぁ! 早く行こう! すぐ行こう! 今すぐだ!」

「なんか…テンション高いですね…」

「なにかあったの?」

「何もないぞ!」

そう、何もない、話しかけられて嬉しいという訳ではない。

決して違う。

「んで、どこに集まればいいんだ?」

「はぁ…、校庭ですよ、さっき地面が砂の場所があったでしょう? あそこです」

やっぱりあそこでやるのか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

校庭につくと、もう既にそこには大勢の子供がいた。

皆俺達と同い年くらいだ、全員剣を持ってたり、杖を持ってたりしている。

見たじ、人數は……100…いや200……アレ? 多すぎない?

「な、なぁアリス? なんか…多くね?」

「私も毎年何人學するのか分かりませんが…確かに多いですね…」

100人200人どころじゃないぞ…

「あー…、お集まりの皆さん、靜粛に」

誰かがそう言うと、場が一気に靜まった。

聲の方向を見ると、そこには1人の男が皆から見える高臺に立っていた。

「よし、靜かになったな、まずは自己紹介だ、俺はこの學園の先生の、グレンだ。 學したら気軽にグレン先生とよんでくれや」

グレンと名乗る男は、面倒くさそうに頭を掻きながら言った。

グレンは真っ赤な髪を持っている、見た目は20代半ばくらいか。

「あー……まず、今年の學希者は…えー…何人だ? もういいや面倒くせぇ、1000人を超えてる」

適當だなー……

にしても1000人か、大分いるな。

「流石に1000人は多すぎる、だからこれからお前らを500人まで”減らす”」

……は? へ、減らす?

それまで靜かだった場がザワザワしだす。

「おいおい、俺は靜かにって言ったぞ? 言ったよな? 」

場がピタッと靜かになる。

なんか見てて面白いな。

グレンはまた面倒くさそうに頭を掻き…

「減らすって言っても、くじ引きで決めるわけじゃない。 まぁ簡単に言えば學試験だな」

なるほど、その試験で人數を減らすのか。

んでその試験にかったやつは実力のある奴の訳だから、結果的に優秀な奴が殘る…という訳か。

「試験容は……っと、學園長、あと頼みます」

と言ってグレンは高臺から降りた。

そしてそれに代わるように1人の老人が高臺に立つ。

………アレ?

「はいはい、えー、私がこの學園の學園長、カーラです」

お、お婆さん⁉︎ 

學園長とは、今朝剣魔學園に來る時に會った白髪の優しいお婆さんだった。

「せっかく1000人も集まってくれたのに、それを減らすのは心苦しいのですが、それは仕方のない事です。 どうか、ご了承ください」

お婆さんは丁寧に言った。

「さて…試験の容ですが…」

來た、試験の容。

聞きらさないようにしなければ…

「試験容は、この校舎の、西棟3階にある第1試験會場に著くことです」

………は? 試験會場に著くだけ? 

「なんだ、簡単じゃねぇか」

そんな聲が何処かから聞こえた。

「簡単…ですか。 ちなみに、ただ試験會場に著くだけではありません」

何だ? 持っていくものとかあるのか?

「この學園の至る場所に教師を配置しています。 教師達にはこう言っています。 「試験中の學生を見つけたら、襲っても構わない」とね」

……は? 襲う?

カーラは笑顔を崩さずに続ける。

「そして教師達に拘束、または気絶させられた時點で、その方は不合格となります」

マジかよ…って事は戦わなきゃいけないのか…

「そしてあなた達は學園にこれからランダムにテレポートします。

 その場から教師の目を逃れ、又は戦いながら第1試験會場を目指してください。 

先著500名を、試験合格とします」

テレポート、そんな魔もあるのか。

にしても厄介だな、ランダムって事は知り合いと協力出來ないって事だ。

「る、ルージュ…」

セレナが俺の服を摑んでくる。

「大丈夫だ、父さんといっぱい修行しただろ? それを活かせばきっと合格できる」

「う、うん…」

不安なのは俺もだ、だが、合格するしかないんだ。

「では、5秒後にテレポートさせますね。 因みに、この學園はかなり広いですから、迷わないように」

5秒後か。

5……

「セレナ、アリス」

4……

「はい?」

「何?」

3……

「絶対に合格して、一緒に楽しい學園生活を送ろうぜ」

2……

「うん!」

「はい!」

1……

「んじゃ、次は試験會場で會おう」

俺とセレナとアリスは3人で拳を合わせる。

そして……

0…

「では、試験を始めます。 集団転移テレポート!」

俺達のり出す。

転移が始まったらしい。

俺達は目を閉じる。

ーー學試験が、始まった。

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