《2度目の人生を、楽しく生きる》51話 「授業は真面目にけよう」

あの後、何事も無かったかのように普通にアリスと話していると、徐々にクラスメイト達が登校し始め、俺とアリス以外の3人も登校し、今は5人で話をしていた。

「そういえばさ、ルージュは昨日ちゃんと勉強出來たの?」

「おう、もうバッチリ……とはいかないけど、ある程度は覚えたぞ。 セレナの方はどうなんだ?」

「私? 私はね〜、こう見えてもちゃんとお部屋で勉強してるから、完璧だよ!」

セレナはを張って言った。 

え、セレナ自主勉してんの…? もしかして今まで自主勉してなかったのって俺だけ…?

「何驚いてるのよ」

「い、いや…皆自主勉してて偉いなぁと思って…」

「はぁ…? まさかあんた、今まで自主勉して無かったの?」

フィリアの問いに、俺は無言でゆっくりと頷いた。

そんな俺を見た皆は…

「ルージュ…噓でしょ…?」

「はぁ…呆れるわね」

「ルージュさん…」

「流石にありえないな…」

皆言っている事は違うが、意味は同じだ。

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なんだよそれ…皆真面目か! 

この世界では向こうの世界とは違う生活をしようと思ったが…これはまたガリ勉生活になりそうだな……

「本當に大丈夫なの? 來週テストだよ?」

「そ、それまでには覚えるから…」

これは本気で勉強する必要があるな。

よし…セレナ達に本気の俺を見せてやろう。

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「噓…ルージュが真面目に授業けてる…」

今は1時間目、魔の授業だ。

いつもとは違い、今日は勉強の事しか考えていない。

まるで日本にいた時の俺だ。

「えー…ではこの問題、相手が炎屬の魔を使ってきた場合、何屬の魔が効果的か分かるかな?」

「はいっ!」

ザイルの問いかけに俺は勢いよく手を上げた。

その事にアリスとクリスが驚きながら振り向いた。

「お、おぉ…じゃあルージュ君」

「水屬の魔です」

「せ、正解だ」

ふっ…どうだ。 これが『技・先生のご機嫌取り』 だ。

積極的に手を上げ、問題に応える事で、あぁ、こいつは真面目に授業けてるな。 と思わせる事が出來る。

まぁ、今俺が答えた問題は1+1=2みたいな簡単な問題だったけどな。

「じゃあ次は実踐的な事を教えるね」

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「あー、古代文字は、今から約3000年前まで使われていたと言われている。 因みに今私達が使っている現代文字だが、これが使われるようになったのはつい最近で、約3000年前だ」

今は2時間目、古代文字の授業だ。 昨日注意された授業なだけに、真面目にけている。

にしても現代文字って意外と最近使われ始めたんだな。

なら神聖文字はいつからあるんだろうか。

「では問題だ。 ルージュ・アルカディア。 この古代文字、なんと読むか答えろ」

來た來た、予想はしてたが、やっぱり名指しで來たか。

ふっ、だが甘いなモーナよ、この名指し、ありがたく使わせてもらおう。 

ちゃんと俺が真面目に部屋で勉強した果をアリスやフィリアに見せてやろう。

「はい、『魔獣と聖獣』……で合ってますか?」

「正解だ。 ちゃんと勉強したようだな」

よし合ってた。 アリスとフィリアには謝だな。 もし昨日教わってなかったら今日も怒られてたかもしれん。

というか、魔獣は分かるが、聖獣って何だろうか。

魔獣の他にそんな生きがいるのか?

いるなら1度は會ってみたいな。

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「凄いじゃんルージュ! 勉強出來るじゃん!」

あの後も授業は続き、全て真面目にけて、今は放課後だ。

何故かセレナのテンションが高い。

「流石に勉強しないとマズイからな」

「でもいつもと全然雰囲気が違いましたよ? 授業をけてる時のルージュさん、別人みたいでした」

「え、俺ってアリスにそんな不真面目な奴だと思われてんの?」

流石にショックだ。 

「不真面目なのは合ってるでしょ。 なくとも昨日までは不真面目だったわよあんた」

「うっ…」

確かに、授業を真面目にけてないんだからそりゃ不真面目だよな…フィリアの言う通りだ。

これからは人一倍勉強しよう。

「でもよく古代文字分かったな。 昨日までは一文字も分からなかったんだろう?」

「あぁ、でもアリスとフィリアに一文字ずつ教えてもらってな。 それを部屋でひたすら勉強したんだよ」

「なるほどな…」

相変わらず現代文字のようにすぐ分かるようにはならなかったが、単語程度なら読めるようになった。

流石に學早々補習は嫌だからな。

「あ、もう私行かなくちゃ…ごめんね皆! 私先に帰るね!」

セレナが時計を見て言った。

昨日も予定があるとか言ってたな…

「なんかあるのか?」

「うん! ちょっと見學にね」

「見學?」

「なんかね、部活…? って言うのがあるらしくて、それを見學しに行くんだ!」

え、なにそれ、この學校部活もあるの⁉︎

それもう日本の學校と変わらないだろ。

「部活って何部があるんだ?」

「んっとね〜、魔研究部、剣研究部、武研究部とか、私が見學したのはそれくらいかな〜。 でもまだまだ種類あったよ」

研究部ねぇ…他の部活も気になるな。

「なぁセレナ、俺も付いて行っていいか? ダメなら1人で回るけど」

「え、うんうん! 全然いいよ! 」

よし、人數は多い方が良いしな。 張しないし。

それにしてもセレナが自ら他人と関わるような事をするとはな…セレナなりに頑張ってるんだな。

俺も負けないように頑張らないとな……まだ他人と話す時張するし。

「よし、んじゃ行くか。 悪いな皆、また明日な」

俺とセレナは皆にそう言い、教室を出た。

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