《魔法陣を描いたら転生~龍の森出の規格外魔師~》43 六柱龍の神殿
人がるような場所ではない森の奧。鬱蒼と木々が生い茂っている。
日のは辛うじて差し込んでいるが、晝間とは思えないほど薄暗い。全的に鬱とした雰囲気が漂っている。
人気はもちろんなく、誰かがここに立ち寄った形跡もない。
ただし、これが誰かによって造られたのは確かだ。それも記憶が正しければ神話時代のもののはず。
気な森の中で、ここだけは神聖なに満ちているようにじる。
――――そこはいつか聞いた世界創世の昔話に出てくる『六柱龍』の神殿だった。
***
――――神殿を見つけるし前の話。
「こ、これなら大丈夫そうです。し、下は見れそうにありませんが……」
「それなら良かった」
人ひとりがれる程度の籠から顔を覗かせたリリーを見て俺は安心する。
俺たちは今朝、次の目的地であるキャロットを目指しパンプキンを出発した。
しかし、キャロットは一度も訪れたことがない土地のため転移魔法が使えない。
そのため空を飛んで移することにした俺たちだったのだが、あまりの高度に耐えきれなくなったリリーが気を失い斷念することに。
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ただ、徒歩による移はどうしても時間がかかり過ぎるため、どうにか空から移できないか俺は考えた。
その結果が、この『空飛ぶ籠』というわけだ。
「わたしも乗ってみたいなぁー」
「また今度ね」
「…………」
「アカネも今度乗るか?」
「……(コク)」
もっと大きな籠を用意した方が良かったかな?
アカネも乗りたがったのは意外だったけど。
籠が空を飛んでいたら目立つのでは――そもそも人が飛んでる時點で目立つけど――ということが考えられるが、それについては心配ない。
結界魔法と空間魔法の応用で、外からは俺たちを目視できないようになっている。
と言っても、超高速飛行をしているから普通の人はそもそも見ることができないと思うけどね。
「ユーリ、アレ」
え? まさか、誰かに見られた?
アカネが指差す方を見る。
一見ただの森のように見えるが、これは…………ッ!
「ごめん、一旦止まるよ」
俺たちは問題の場所の上空に來ると、そのまま停止する。
「どうしたの?」
「ユーリ様?」
セレーナとリリーが心配そうに俺を見る。
大丈夫という意味を込めて、微笑んでから俺は説明した。
「……ろくちゅうりゅうのしんでん?」
「そう、六柱龍の神殿。セレーナなら六柱龍は聞いたことがあるでしょ? 昔話に出てくる世界を創ったと言われている六の龍」
「あ、知ってる! ママがお話ししてくれたことがあるよ」
集落では誰もが一度は聞いたことがある有名な昔話だ。六柱龍が龍神様の命のもと、この世界を創世したという話。
下を見ると、森に囲まれた中に四角い石の塊がぽつりと存在する。しかし、それがとても大きいことは歴然としていた。
石の上には六柱龍を表す特徴的な六芒星が描かれている。間違いなく六柱龍の神殿だろう。
六柱龍の神殿は世界に6つ存在し、その1つが龍の森を抜けた先にあると書では書いてあったけど、本當に存在した。
神殿の中はどうなっているのだろうか。
本來なら神殿に寄るべきではないと思う。
だけど、この目で見たい!
だってこの世界を創った龍の神殿なんだ!
集落の人間としては、寄らない方が失禮だと思う。
それに龍帝國の手がかりがあるかもしれない。
「みんな、この神殿によっ……調査してみようと思うんだけど」
「うん、賛!」
「ユーリ様について行きます!」
「了解」
あくまでこれは調査だ。
だから興味本位で見ようとか、そういうわけじゃない。いや、興味はあるけどそうじゃない。
俺は一誰に言い訳しているんだ?
***
「明るくなったね!」
「ユーリ様! これは何の魔法ですかっ?」
「これは魔法と空間魔法の二重魔法で、空間そのものを明るくしてるんだよ」
「二重魔法!? 空間を明るく!?」
最近、お馴染みになりつつあるリリーとのやり取りをしながら俺は神殿の部を見渡す。
一定の広さまで明るくしたけど、どうやらまだまだ足りないようだ。
魔法の範囲を広げよう。
「わぁっ、すごい!」
「す、すごすぎます……っ!」
「……大きい」
魔法と空間魔法によって明るくなった神殿の部は、外から見たときよりも圧倒的だった。
見渡す限りに刻まれたしい彫刻。どうすればこんなにも緻で、麗な彫刻を彫れるのだろうかと思う。
そして圧倒的なのは、その広さもだった。
暗いときにはわからなかったが、どうやらこの神殿は下に向かって広く深くなっている。そのため外からでは想像がつかないほど、部は広大な造りになっていた。
し進むと、下へ続く階段がある。
その階段を降りた先に祭壇があるようだ。
「下へ降りてみよう」
「うん!」
「はいっ」
「んっ」
読んで頂きありがとうございます!!
調査が必要なんです……。
なぜか? ……それは言えません。
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