《シスコンと姉妹と異世界と。》【第28話】はじめてのおつかい④
「探査魔法が……」
「使えなかったのか?」
(……何ですか?)
(なんで、怒ってるんですか?)
(ショー様、不潔です)
(えぇ……)
(ならなんでもいいなんてケダモノです)
(だってナビ子の見たことないしヘソ曲げられてもなぁ)
(ショー様は私だけ見ていればよろしいのです!)
(と言っても姿を見ようがないし……)
(見えればよろしいんですか?)
(まぁそうですかね……)
圧がすごい。思わず気圧されるわ。
(……これならどうでしょう?)
(な、ナビ子様……)
白のナビ子さん。なぜナース姿?
(取り敢えず、コブシシの場所教えて?)
(あっち……)
指差してくれる。人の姿だからか単純な道案人だ。服裝を除けば。
(あの……しばらくそのままでいてくれませんか?)
(あなたがむのなら構いません)
「あっちにコブシシがいます!」
「ようやく喋ったと思ったら……。そんな聲張らないでよ。ビックリするじゃんかもう!」
「ちょっと魔法をまだうまく使いこなせてなくて、時間かかっちゃいました。すいませんアリスさん」
「いやいや、そんな謝らなくてもいいんだっ。こっちこそごめん!」
(そこの木の裏で寢ているはずです)
「アリスさん。そこの木の裏で寢ているはずです」
「じゃあ、最初は僕がお手本を見せるからね。まぁお手本といっても、寢ている標的相手じゃそんな自慢にならないと思うけど」
「お願いします」
「まっかせてー。……フゥー」
アリスさんが息を吐く。と同時に魔法で気配を消しているようだ。
「……」
「ハッ!」
「……うわぁ」
コブシシのがアリスさんの短剣で綺麗に裂かれていた。
「抜きも兼ねてを開くのが1番手っ取り早いんだよね〜」
「もう、を開くどころかと頭が離れ離れなんですけど」
(あとはどこにいる?)
(右手150mに3頭います)
「じゃあ今度は僕がいきますね」
「お手並み拝見といきましょうかねぇ」
頭とを箱に収納しながらアリスさんが笑う。
氷結魔法……150m先のコブシシ、凍れ。
「どうなったかな〜……よっ」
氷塊を覗き込むとコブシシが3頭丸々氷漬けになっていた。
「おお、ショーくんやるねぇ」
「まだまだです。本當なら3頭まとめてじゃなくて、1頭ずつ氷漬けにするつもりだったんですけど」
「まぁ苦労するのは解する側の人たちだからね〜。何はともあれお疲れ様。取り敢えず僕らはここまでにしとこうか。余り狩りすぎると繁スピードが追い付かなくなってしまうから」
「なんかそれ、聞いたことあります。全部取らないで1つは殘す、みたいなの」
「僕のおじいちゃんが言ってたんだよね。なんか印象深くて覚えちゃった。でも、合流まで時間あるしどうしよっか」
「んー……」
「あ、そうだ。いい事考えた。ちょっと離れてて」
「は、はい……」
「やぁ!!!」
アリスさんの居合斬り。直徑40cmくらいはありそうな木を下からなぎ倒した。
「はい、ここに座ってお話でもしてようよ。飲み水はショーくんが出してくれるもんね?」
「暴っすね……」
「倒れた木もいろいろ森の役に立つんだからいーのいーの。ほら、早くこっち座って」
「では失禮します……」
(失禮致します)
アリスさんと時間の許す限り々な話をした。そこでひとつ分かったのだが、アリスさんの中にはオジサンがいそうだという事だ。まぁ年頃ののコと言うには程遠いような、変態思想のようなものをさらけ出してくれた。聞いているこっちが參ってしまう。
その間、話を聞いていたナビ子が恥ずかしさからかアリスさんを叩いたり毆ったりしていた。全部実がないのですり抜けてしまっていたので、見えているこっちもしてはかなりのホラー験となった。
6/15発売【書籍化】番外編2本完結「わたしと隣の和菓子さま」(舊「和菓子さま 剣士さま」)
「わたしと隣の和菓子さま」は、アルファポリスさま主催、第三回青春小説大賞の読者賞受賞作品「和菓子さま 剣士さま」を改題した作品です。 2022年6月15日(偶然にも6/16の「和菓子の日」の前日)に、KADOKAWA富士見L文庫さまより刊行されました。書籍版は、戀愛風味を足して大幅に加筆修正を行いました。 書籍発行記念で番外編を2本掲載します。 1本目「青い柿、青い心」(3話完結) 2本目「嵐を呼ぶ水無月」(全7話完結) ♢♢♢ 高三でようやく青春することができた慶子さんと和菓子屋の若旦那(?)との未知との遭遇な物語。 物語は三月から始まり、ひと月ごとの読み切りで進んで行きます。 和菓子に魅せられた女の子の目を通して、季節の和菓子(上生菓子)も出てきます。 また、剣道部での様子や、そこでの仲間とのあれこれも展開していきます。 番外編の主人公は、慶子とその周りの人たちです。 ※2021年4月 「前に進む、鈴木學君の三月」(鈴木學) ※2021年5月 「ハザクラ、ハザクラ、桜餅」(柏木伸二郎 慶子父) ※2021年5月 「餡子嫌いの若鮎」(田中那美 學の実母) ※2021年6月 「青い柿 青い心」(呉田充 學と因縁のある剣道部の先輩) ※2021年6月「嵐を呼ぶ水無月」(慶子の大學生編& 學のミニミニ京都レポート)
8 193【WEB版】王都の外れの錬金術師 ~ハズレ職業だったので、のんびりお店経営します~【書籍化、コミカライズ】
【カドカワBOOKS様から4巻まで発売中。コミックスは2巻まで発売中です】 私はデイジー・フォン・プレスラリア。優秀な魔導師を輩出する子爵家生まれなのに、家族の中で唯一、不遇職とされる「錬金術師」の職業を與えられてしまった。 こうなったら、コツコツ勉強して立派に錬金術師として獨り立ちしてみせましょう! そう決心した五歳の少女が、試行錯誤して作りはじめたポーションは、密かに持っていた【鑑定】スキルのおかげで、不遇どころか、他にはない高品質なものに仕上がるのだった……! 薬草栽培したり、研究に耽ったり、採取をしに行ったり、お店を開いたり。 色んな人(人以外も)に助けられながら、ひとりの錬金術師がのんびりたまに激しく生きていく物語です。 【追記】タイトル通り、アトリエも開店しました!広い世界にも飛び出します!新たな仲間も加わって、ますます盛り上がっていきます!応援よろしくお願いします! ✳︎本編完結済み✳︎ © 2020 yocco ※無斷転載・無斷翻訳を禁止します。 The author, yocco, reserves all rights, both national and international. The translation, publication or distribution of any work or partial work is expressly prohibited without the written consent of the author.
8 119「気が觸れている」と王家から追い出された俺は、自説通りに超古代銀河帝國の植民船を発見し大陸最大國家を建國する。 ~今さら帰って來てくれと言っても、もう遅い! 超テクノロジーを駆使した俺の建國史~
ロンバルド王國の第三王子アスルは、自身の研究結果をもとに超古代文明の遺物が『死の大地』にあると主張する……。 しかし、父王たちはそれを「気が觸れている」と一蹴し、そんなに欲しいならばと手切れ金代わりにかの大地を領地として與え、彼を追放してしまう。 だが……アスルは諦めなかった! それから五年……執念で遺物を発見し、そのマスターとなったのである! かつて銀河系を支配していた文明のテクノロジーを駆使し、彼は『死の大地』を緑豊かな土地として蘇らせ、さらには隣國の被差別種族たる獣人たちも受け入れていく……。 後に大陸最大の版図を持つことになる國家が、ここに産聲を上げた!
8 64継続は魔力なり《無能魔法が便利魔法に》
☆TOブックス様にて書籍版が発売されてます☆ ☆ニコニコ靜畫にて漫畫版が公開されています☆ ☆四巻12/10発売☆ 「この世界には魔法がある。しかし、魔法を使うためには何かしらの適性魔法と魔法が使えるだけの魔力が必要だ」 これを俺は、転生して數ヶ月で知った。しかし、まだ赤ん坊の俺は適性魔法を知ることは出來ない.... 「なら、知ることが出來るまで魔力を鍛えればいいじゃん」 それから毎日、魔力を黙々と鍛え続けた。そして時が経ち、適性魔法が『創造魔法』である事を知る。俺は、創造魔法と知ると「これは當たりだ」と思い、喜んだ。しかし、周りの大人は創造魔法と知ると喜ぶどころか悲しんでいた...「創造魔法は珍しいが、簡単な物も作ることの出來ない無能魔法なんだよ」これが、悲しむ理由だった。その後、実際に創造魔法を使ってみるが、本當に何も造ることは出來なかった。「これは無能魔法と言われても仕方ないか...」しかし、俺はある創造魔法の秘密を見つけた。そして、今まで鍛えてきた魔力のおかげで無能魔法が便利魔法に変わっていく.... ※小説家になろうで投稿してから修正が終わった話を載せています。
8 88【書籍化】マジックイーター 〜ゴブリンデッキから始まる異世界冒険〜
トレーディングカード『マジックイーター』の世界に、ある日突然飛ばされた主人公マサト。 その世界では、自分だけがカードを使って魔法を唱えたり、モンスターを召喚することができた。 それだけでなく、モンスターを討伐すれば、そのモンスターがカードドロップし、白金貨を消費すれば、カードガチャで新たなカードを手に入れることもできた。 マサトは、手持ちのゴブリンデッキと、命を奪うことで成長する最強格の紋章『マナ喰らいの紋章』を頼りに、異世界での新しい生活をスタートさせるが――。 數々の失敗や辛い経験を経て、マサトが辿り著く未來とは……。 ◇◇◇ ※こちらは、WEB版です。 ※書籍版は、光文社ライトブックス様にて二巻まで発売中です。 ※書籍版は、WEB版の強くてニューゲーム版みたいなようなもので、WEB版とは展開が異なります。 ※書籍版一巻目は約5割新規書き下ろし。二巻目は約8割新規書き下ろしです。 ※書籍版は、WEB版で不評だった展開含めて、全て見直して再構成しています。また、WEB版を読んだ人でも楽しめるような展開にしてありますので、その點はご期待ください。 小説家になろうへも投稿しています。 以下、マジックイーターへのリンク http://ncode.syosetu.com/n8054dq/
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舊題「転生〜最強貴族の冒険譚」 弧月 湊、彼は神の手違いにより存在が消えてしまった。 そして神は彼を別の世界に力を與えて甦らせることで彼に謝ろうとした。 彼は神の力を手に入れて転生したのだった。 彼が転生したのは辺境伯の貴族の次男アルト・フォン・クリード。 神の力を持った主人公は聖霊の王であるキウン、悪魔の長であるネメス、天使の長であるスーリヤを従えるのだが…… ハーレム弱めです。 不定期更新です。 絵はにぃずなさんに描いてもらいました!! にぃずなさんもノベルバで活動してるので是非とも読んでください!! 更新日 毎週金、土、日のいずれか(確実では無い) Twitter @gujujujuju なろう、アルファポリスにて転載中
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