《シスコンと姉妹と異世界と。》【29話】はじめてのおつかい⑤
ショーとアリスと分かれてから10分。どうしたものか。ローズが機嫌を悪くしている。
「あの決め方では完全に運なんだから仕方ないだろう?」
「でもでも!」
「でもって言われても……。どうせあと子一時間でローズかわたしが組むことになるんだから、別にアリスが最初だろうと構わないじゃないか」
「こんな薄暗い森で年頃の男が2人っきりなんだよ? あーんなことやこーんなことまでしちゃってるかもしんないじゃん……ッ!!」
「あーんなことやこーんなこと……だと……」
あーんなことや、こーんなこと……。なんだそれは……。いやアリスに限ってこんな所でそんな事は無い……はず……多分。でも実際歳上のアリスにわれたら、ショーは斷り辛くてそのまま流されてされるがままになってしまうのでは……。
「アリスさんにお兄ちゃんが取られちゃう!」
「それはダメだ! だがしかし、これは任務だ。職務放棄という訳にはいかない。ショーの無事を祈りつつ任務をこなすしかない」
まぁさすがにアリスも12、13の男に手を出すようなヤツではないと思うが、言われてみるとちょっと不安な気もする……。
ローズは揺していたのか、狩りを始めても魔法が安定しなかった。ウサギ1匹仕留めるのに長さ2mの氷柱で氷漬けにしたり、鳥を仕留めるにも木1本丸ごと凍らせたりと、やり過ぎな程だった。
壯観な景だった。森の中にしい氷柱や樹氷が立ち並ぶのだから。中はコブシシだったり鳥だったりなので、遠目からの限定的なものではあるが。
「ローズ、落ち著け。流石にこれはやり過ぎだぞ」
「はぁ、はぁ、はぁ、あ……」
「気付くのが遅すぎるんだ」
「ごめんなさい……」
「仕方ない……ハァッ!!」
氷を切り裂いて獲以外の余分なところを省く。巨大な氷柱ごと持ち込んでも迷をかけるだけだしな。
「お手數かけました……」
「別にいい。ローズが言い出したとはいえ、あんな話聞かされたらわたしだって心は揺らぐ……。さてそろそろ時間だし、2人と合流しようか」
「はい……」
頼むぞアリス……。いくらわたしでもローズが暴走したら止められはしないのだぞ。
______。
「姉さん、ローズお待たせ〜」
「ごめんね〜2人とも。待っちゃった?」
「わたしたちも今しがた來たばかりだ。待つなんてほどではない」
「アリスさん、お兄ちゃんはどうでした?」
ローズぅ! それはどーゆー意味じゃ!
(ローズ様は心配しておられたのでしょう。このような薄暗い森で年頃の男が2人っきり。に駆られたショー様が本能の赴くままに、アリスさんをその捌け口にされたやもしれませんからね)
(んなことしねーって! ナビ子、急にそんなこと言うな! しかもそんな姿で……)
なんで今度はセクシーポリスなんでしょうかね。どこからその趣味嗜好を引っ張ってくるのか……。こっちの世界でそんなの見たことないってのに……。
「ショーくん? んーそうだねぇ……。細かいところはまだまだだけど、初めてにしては凄く良かったし、立派だったよ」
なんか際どい言い方選んでません??
「初めてにしてはすごく良かった……だと……」
「立派……」
「姉さんもローズもそんな顔赤くして何考えてるんだよ! 違うぞ! 俺ちゃんとコブシシ捕まえたんだからな!!」
「いやいや、ショーくんまで何言っちゃってるのよ……」
「「「言い方が悪い!」」」
3人で全會一致だった。
「……で、姉さんとローズはどうだったの?」
「まぁ、ローズもちょっと荒々しさが目立っていたが、大方良かったと思うぞ」
「ローズちゃんたちはコブシシ何頭捕まえた〜?」
「5頭ですけど……」
「じゃあ俺たちと一緒か……」
「2人で10頭か……どうするアリス?」
「んー、このまま行くと1つの班で30頭以上狩ることになっちゃうね〜。単純計算だと。そこまでいくとちょっとやりすぎかも?」
「やはりそうだよなあ……。口惜しいがここらでお開きにして學校へ報告に戻ろう」
「えぇ!?」
「仕方ないだろう。森の決まりらしいからな」
「ほら帰ろうぜ」
(ナビ子も一緒に帰ろうぜ。ついでに道案も頼むよ)
(順序が逆ではないでしょうか)
(イイってイイって)
「分かった……」
幾らになるか楽しみだな。
なんやかんやで誰も怪我なく無事に最初の任務をこなすことが出來たのであった。
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