《シスコンと姉妹と異世界と。》【第83話】貸し出し権(サニー編)⑨
部屋に案されてからはやくも15分。誰もが冷めた湯のみを音もなく口へ運ぶだけの時間。ただ、ホッと一息ついている訳ではない。くにけず、ただ手元をかすしか出來ることがない狀況と言えた。こんな事があった。
______20分前。
「はい、ここが今日泊まってもらう部屋になる『月見酒』で座います」
「花札ですか」
「あら、ショーくんは花札をご存知なのですね。さすがあの人の息子というだけありますね」
「いやーそれほどでも……」
「ショーくん、鼻の下ばしすぎ〜」
「んなことないですってアリスさん!」
「あらあら、アリスったら妬いてるのかしら」
「妬いてないってばっ! 変な事言わないでよもう……」
「うわ〜広ーい☆」
「本當だ……ここが1番広い部屋なのですか?」
「客室の中ではここが一番よ。広さで言ったら大広間の『五』が一番になるんだけど」 
「なるほど……」
「アリスちゃん、ホントにこんな高そうな部屋泊まっちゃっていいの?」
「いいんじゃないの? パパだって分かってて土砂崩れの片付け頼んできたんだろうし」
「それに土砂崩れの影響で今週末は他のお客様はお見えにならないから、々ハメを外しても大丈夫よ。ね、ショーくん?」
「なんでそこで俺なんですか」
「あら、ショーくんは堅いのねぇ」
「飯は何が出るんですか!?」
これは間違いなくローズの言葉である。
「そうねぇ……。正直なところあまり食材がなくてね。ほら、土砂崩れでお客様を迎えるどころじゃなかったから。いまレオンさんに行ってもらってるわ。近くの湖の魚介類とかを出せたらいいのだけど……」
「新鮮なお魚楽しみ〜!!」
「レオンさん超忙しいじゃないっすか」
もう切り出したレンガ運び終わったのか? 転送魔法とかなんか使えるのかな?
てか箱の近くの湖ってなんだったっけか……。確か湖あったのは覚えてるんだけど……。中禪寺湖? 山中湖……は違う。うーん……。
「蘆ノ湖よ、ショーくん。こっちではアッシー湖って呼ばれてるわね」
アリスさんが小さな聲で疑問を解消してくれた。でも……
「アッシー湖ねぇ……。伝説の生きっぽくもあるけど、レオンさんみたいなじもするし……」
「そういえば、お晝ご飯はどうされますか?」
「あっ」
「まだ食べていなかったね……」
「すっかり忘れてましたね」
「サニーさんたち、そんなんじゃ死んじゃいますよ!?」
「いや何も1食抜いたくらいで死なないだろうに……」
「姉さんもご飯抜いたりするんだ」
そう言えばここ1、2週間で晝抜いたり夜抜いたりしてたような……。
「まぁ、そのいろいろとな……」
「そういう年頃なんだからショーくんも気を使いなさい」
「は、はい……」
これ以上痩せたら姉さんにはもう……ッ!!
「で、どうする?」
「とりあえず先に溫泉に浸かりたいかな」
「ゾラにさんせー☆」
「確かに早く汗流したいですね」
「ああ、そうしようか」
「んー、ローズもそれでいいか?」
「…………うん」
悩んだな。多數決に勝てないと踏んだか。
「アリスさんもそれでいいですか?」
「ショーくんがいいなら……」
「俺ですか? 別になんも問題ないですけど……」
「大浴場は階段降りて右へ真っ直ぐよ。左に行くと玄関に戻るから間違えないようにね」
「「「わかりました〜」」」
「あ、そうそう。大浴場は混浴だからのぼせないようにね。ショーくんもの子たちがいくら可いからってしないこと。大浴場だけに……なんちゃってっ」
______。
と、マリーさんが弾を投下してから今に至るというわけ。なんとなく、「混浴したくない!」って俺から言うのも失禮なような気がしてるんだけど……。魅力が無いから、って取られ方をすると困るし。
「「「…………」」」
「「よしっ!」」
「あ、サニーさんからどうぞ」
「ショーくんが先でいいよ☆」
「じゃあ……、俺待ってるからみんなで行ってきていいですよ」
「卻下でーす」
なんで!?
「もう多數決でショーくんの參戦は確定してます」
「俺の意思は!?」
「今日はわたしに従うんでしょ?」
「ここでそれ言います……?」
「だってエリー」
「な、なんでもないぞ!? ほんとになんでもない!」
もしホントにそうだとしたらその揺っぷりはおかしい……。バレバレなのも姉さんらしいけど。
「じゃあせめて目隠しでも……」
「仕方ないなぁ……。ショーくんにはわたしのタイツを貸してあげようかな」
「いいですいいです! がなくていいです!!」
「え〜? どうせすぐにハダカの付き合いなんだから〜」
「じゃあわたしのにする?」
「履いてる人間の問題じゃないです!! 俺そこまで変態じゃないですから! ……多分」
「多分、なんだお兄ちゃん……」
「ショーくん、程々にしておいて下さいね? あまり行き過ぎだと流石にわたしも……」
「ほら、男なんだからウダウダ言ってないで腹をくくれ!」
「……はい」
こうして、俺の湯けむり黙示録は始まりを告げた。
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