《シスコンと姉妹と異世界と。》【第91話】貸し出し権⑰(サニー編)
1ターン目、全員がそれぞれ1球ずつ落として俺の番が回ってきた。
「よっ」
あちゃー。
「はいざんねーん。次はわたしね〜。……、とお。やったね! むむ……、とらんすふぉ〜む」
鮮やかに4番を落とし込む。次は5番だが、その白球の位置からでは厳しいだろ〜。完全に進行方向には5番以降の數字の球が鎮座しており行く手を阻んでいた。
「「え?」」
アリスさんは後ろから前へ突き出す従來のから、白球を上から叩くようなフォームにトランスしていた。
「やぁ!」
見事に打ち出された白球は宙に舞い上がり5番を捕らえた。流石に當たるだけで落とすまではいかないが、相當なもんだ……。前世はプロの遊び人か? ……あとは満喫り浸りしてた、か?
「マジか……」
「どんなもんだい。ペナルティは勘弁だもの。ローズちゃん、こんな技・もアリなのよ〜」
「……やってみます」
「おいおい、わざわざあんなん真似しなくてもいいんだぞ??」
特に障害がある訳では無いが距離がある。ローズが真っ直ぐ打ち出せれば何も言うことなく當たるはずだ。
「……、発ッ!」
カンッ!! と想像以上の音が出て耳がキンキンする。ローズが気合をれて打ち出した白球は磁石のように5番の球を捕らえ、弾かれたそれはレールが敷かれているかのようにポケットに吸い込まれた。
「威力強くね? 球割れるんじゃねーかってくらい音したぞ」
「いやー、加減が難しくてつい……。次もわたしの番だよね!?」
「そうよ〜。ここまで來たらショーくんに回さないで、順番に落としていっちゃいなさい」
「はーい」
「そんな偶然が何度も……」
続いたのである。
トン、ツー、トンと筆で『一』を書いているような綺麗なラインで白球はそれぞれの番號の球を捕らえ弾き、なんの抵抗も無くなったかのように球は魔法のように吸い込まれ続けた。
「はい、ローズちゃんの優勝っ! よく出來ました!!」
「やったー!!」
「よく出來ました〜」
「あらショーくん、妹に負けたのが悔しい?」
「悔しいっつーか、そんな一瞬で上手くなるもんだからビックリしちゃって……」
「……」
「? どしたローズ」
「ショーくん、気付かなかったの?」
「何にです?」
2人が打つ時にスカートや元が際どいことになってた件については議論の余地なく気が付いていましたが……。
「ホントに、なんにも気付かないの〜?」
「……、アリスさんがノーブラだった」
そう言った瞬間、後ろから姉さんにキューで刺突された。肺にが空いたように中の空気が全て外に出され、軽い呼吸困難にさせられた。
「お前は勝負事の時に何を考えているんだ!? どこを見ているんだ!? そんな事だから2人に負けてしまうのではないのか!?」
「そうは言ってもですね……」
「言い訳無用ッ! お前はそんなに、そんなに……、婦子のむ、が好きだと言うのか……ッ。この……『おっぱい星人』めが!」
「「はい?」」
「ん? 何かおかしなことを言ったか? アリスに教わった通りの意味で使ったつもりだったんだが……」
「アリスさんはうちの姉に何を教えてるんですか」
「ショーくんはわたしのを何で見てるんですか」
同じような論調でまともに返された。
「………………(黙)」
「はぁ……。気付かないの? って聞いたのは、わたしたちが魔法を使ってたことについてよ。わたしのブラがどうこうじゃないわよ、もう。ショーくんのえっち」
「なっ!? そんなことしてたんですか??」
「ちょっとした修行みたいなものよ〜。結構緻なイメージが必要だから難しいのよ? 全て目には映らないようにレールを引いて抵抗を無くして……ってやるんだから」
「2回目で覚が摑めたから良かったけどね」
とローズがVサインで笑みを浮かべる。
「あーなるほど。だからあの時スゲー音したのか。んでそれは魔法によるアシストが強烈過ぎたが故に起きた、と」
「そんなところね。わたしが球を浮かせたのは半分実力で半分魔法の力よ」
「それで、アリスさんが魔法を使ったのがわたしには分かったから、そういう細かいところの訓練みたいな意図があるのかな、って」
「わたしとしてはそこまで考えてなかったんだけどね」
てへっ、と貓のポーズを決めるアリスさん。
「ただ、魔法を使うことは黙認するから好きにやっちゃいなさい、くらいにしか頭になかったもん」
「まぁ結果としてローズが1歩長したと思えば、いい事だったんじゃないですか?」
「それもそうね〜。で、ショーくんがわたしたちの元をガン見してた件についての話し合いをそろそろ始めましょうか?(威圧) ねえみんな?」
俺に逃げ道はなく、味方もいなかった。
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