《シスコンと姉妹と異世界と。》【第161話】北の幸22
どうも、おはようございます。
ショーです。
今ちょうど目が覚めたところです。
何故か隣で寢ているアリスさんをスルーして、昨日の夜について振り返る。
々とサニーさんのを見ちゃった俺。
テンプレ的な『責任とってよね?』イベントに期待し參加を希するも見事に落選。
何かと気まずいじのままに「おやすみ」の挨拶だけはとりあえずわして、獨り悶々とした挙句眠りについたのだった。
「寒っ。よく寢てられるな……」
サニーさんは布団を頭まで被って隣のベッドでぐっすり夢の中。
俺が諦めてコメントするのはアリスさんの方だ。
令嬢らしからぬ、年頃のの子らしからぬ格好なのだ。
正座した狀態で顔からベッドに突っ込んだような制で、おを突き出す格好。
豹のポーズと言えば聞こえはいいのだが、今のアリスさんからける印象は酔い潰れたOLのそれだ。
突き出されたおの裾から覗く、朝に融けた雪のような艶のある絹の下著も、あまり心に響いてこないくらいの慘狀。
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「とりあえず普通の制に戻してあげないと、後で俺がなんか言われそうだもんな……」
と言うことで、
「えい」
おをグーで押し、ベッドに橫倒しにした。
一瞬、ウッと聲が聴こえたがそのへんに関してはおいおい考えるということで。
「風呂行くか朝風呂。この時間なら……って、今何時だ?」
午前七時である。
そんなに朝風呂って意気込むほど早起きじゃなかったようだ。
手に取った手拭いとバスタオルがしっかり乾いているのを確認し部屋を出た。
「おはようございます」
「おはようございます。ショーくん、アリス見なかった?」
部屋を出るとアリスさんを探す、彼の専屬書のクラリスさんに會った。
「アリスさんですか? 俺たちの部屋で気付いたら寢てましたけど……」
「まったくもう……」
頭が痛むのか目頭をキュッと抑える仕草とともにため息が。
書ってのはやっぱり大変なんだな。
「ショーくんは、これから朝のお風呂かな?」
俺の手元のタオルを指さしてそう言った。
「そうですよ。目覚ましも兼ねて、良かったら一緒に行きますか?」
「うーん……、行こうか一緒に。勝手に起きてくるでしょそのうち」
軽い冗談のつもりでったはずが、同伴することになってしまった。
「いいんですか?」
「ショーくんが言ったんだよ? それに、折角男の子からのいをけたんだし蹴る訳にはいかないもんね☆」
と、ウインク付きで言われてしまえば貞の俺は頷くことしか出來なかった。
「先にっててー」
と言うことなく所にるなりさっさと全部いでしまったクラリスさん。
前だけバスタオルで隠しながら、
「先にってるよー」
とをあらわにしながら浴場へのドアを潛くぐって言った。
なんか男として相手されてないようで、仕方ないにしてもちょっと悔しい……。
「ショーくんは好きなの子っているの?」
湯船にるなり唐突にそんな聲を掛けられた。
ビックリして言い淀んでいると、
「ショーくんの周りにはの子が多いじゃん。だから誰かに気持ちが傾いたりしないのかなー、って思ったりしちゃったり」
「今のところはまだ特に誰が……っていうのは無いですけど……」
これが一杯。
「アリスの事はどう思うのさ? アリスとくっ付いちゃえばわたしとも々と隙を盜んで出來るんだけど……」
「なんちゅーことを言っとるんすか! そんな魅力的な、いや違う。クラリスさん可いんすからそんなこと言われるとグラついちゃうんでやめて下さい!」
「な、急に可いとか言わないでよ! 一瞬チラついたと思ったらそんな事言うなんて! 全然嬉しくもなんともないんだから!」
「ポッ」
やばい。急なツンデレに高低差あり過ぎてがキューンなってる。顔が熱い……。
「顔赤くすんなー!!」
肩を摑まれぐわんぐわんと揺すられる。
プチ報だが、視界の端で揺れているのはクラリスさんのおも同様であるッ!!
「ちょっ、ストップ! なんか々と出そうです! 脳が揺すられて辛い!!」
「えい」
グイッと抑えられた反で首がピキる。
「なんで朝からこんな目に遭わなきゃいけないの……」
「ちょっと、泣かないでよ! わたしがめたみたいになるじゃないっ」
事実と大して違わなかったと思うんですけど。
現在、先に逃げるようにして著替えてます。
誰が好きかについては有耶無耶になってしまった。が、
今は姉と妹がいるし、まだ未年だし。
焦ってどうこうする予定もない。
かと言ってどこぞの馬の骨が急に彼氏になるとか言い出したらそれは全力で阻止したいところだが……。
「あ、お兄ちゃんいたいた」
「用件はパンツを穿いてから聞くからちょっと待て」
全く気にする素振りもなくローズがってきた。
完全にフルオープンなんですけどね。
「何でみんなして気にしないんだ……? 俺がおかしいのかな……。いや、兄妹だからこれが普通なのか?」
これがこの世界の貞観念!?
「なんかねー、朝ご飯食べたら周辺の魔退治してしいんだってさー」
とりあえずパンツ履いた。
「いーんじゃねー? ていうか依頼元どこなの?」
「アリスさん家だよ! 以前周辺を調査した時に魔の巣みたいなの見付けたんだってさ」
ならその見付けた時に処理してくれよと思わないでもないが、そんなことを可い妹に愚癡ったところで困らせるだけだろう。
「でもなんで俺にいちいち聞くんだ? ある種の頼み事なんだし、姉さんなら中聞くより先に引きけそうなもんだけど」
「わたしはそんなにせっかちじゃないぞ?」
「おうわっ!?」
ローズの背後からにゅっと姉さんが生えてきた。
「て、なんで下著のままなんだ! さっさと服を著ろ!」
「せっかちじゃんか! ガッツリ急がせてるよ!?」
姉さんが顔を真っ赤にしながらビシィッ! と言い放った。
「別にパンツくらい平気だよなぁ?」
とローズに尋ねる。
「ならわたしが下著姿で部屋を闊歩かっぽしてもいいというのか?」
「いやぁ……、いや? 別に良くない? むしろなんか嬉しいかも」
「なぁ!?」
俺の反応は姉さんにとって想定がだったのだろう。
二の句を告げられないでいるようだ。
「是非! 今からでもおなしゃす!」
中腰のまま膝に手をあてて頭を垂れる、由緒正しい日本の筋の通った禮の仕方でお願いした。
姉さんが自分で言い出した手前、曲げるということは無いはずだ。
「お姉ちゃん、男の子には逆効果だと思うよそれ……」
ローズが姉さんに真実を伝える。
まぁ姉さんの周りの子が俺と同じこと言われても、是非よろしくお願いしますってなるだろうけど……。
「まぁ、とりあえず。唯一の男であるお前が依頼をけるか決めろ。なに、失敗したとて大それた責任問題になることも無い。しばかりお前が人手として貸し出されるだけだ」
「なんで勝手に人柱契約発生してんの!?」
「平気だ、失敗しなければいい」
軽いじで姉さんは言うけども。
「あ、ちなみにお兄ちゃんが依頼を蹴ると、學校に戻ってから依頼をけさせられてここにまた戻ってきて……ってなるみたいだから、どちらにせよ……」
「初めから注一択だね!」
あぁ、平和が遠のく……。
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