《シスコンと姉妹と異世界と。》【第165話】北の幸26
「魔法陣ッ!?」
以前モーリスと叔母を相手した時に見た魔法陣とは、また違ったことが書いてある気がする。
自分で言うのもアレだが座學はクソだし、魔方陣なんか使って魔法を使ったこともないから解読なんか到底無理だ。
「お兄ちゃんっ!!」
ローズに手を引っ張られ陣の外へと連れ出される。
「なんで魔法が、急に! 俺、何もったりもしてないのに!!」
よくわかんないけど、陣の中心に明な棺が出現していた。
恐らく氷で出來ているのではないか。
「アレ」
アリスさんの指さす先には弾痕のような無數の壁のくぼみ。
「読んでみて?」
「読む? ……、何をですか?」
「あれは點字よ」
「……、點字だと分かったところで読めないんですけど」
點字なんてエレベーターのボタンにくっついてるやつとか、駅とか道にある黃いアレくらいしか頭に浮かばない。
中學生時代に手話は道徳の授業で教えられたけど、點字に関しては何も無かったような気もする。
「はぁ……、じゃあ責めるわけにもいかないのかな……」
アリスさんはため息混じりにそう言った。
「この世界には點字なんて存在しないしね。なんて書いてあるか分かったら、ショーくんならピンと來るものがあるかもしれないね」
恐らく皆無だと思うのだが。
「あれはね、『そのまま二つの時を待て』って書いてあるの」
「……んっ!? っああああああーーーーー!!!! レジア○スのやつじゃんか!! 今思い出したァ!!!」
まぁレジ○イスのこと覚えてても、まずコレが點字だったことに気付けてないからどうしようも無かったんだろうけど。
「わ、びっくりしたぁ! 狹い空間で聲張らないでよ……」
アリスさんが耳を塞ぎながら靜かにキレる。
棺の出現に際して覚を尖らせていたのかもしれない。
「の人だ……」
サニーさんが柩を見て呟く。
それに続いて、姉さんやローズもその顔を覗いた。
『ナビ子、これからどうしたらいいんだ? なんか氷の棺が出てきたけど、そこからうんともすんとも言わないんですけど。ってなんなのそのエッチな格好』
アニメとかでよくみかけるサキュバスの姿に替えしたナビ子。どうした?
『その棺かられ出す魔力マナに引っ張られたようです』
『えっ、じゃあこの人サキュバスなのか?』
『サキュバスは人に分類しませんよ。この世界では一応わたしと同じく霊に屬するかと』
『ナビ子霊だったっけ?』
ナビ子の拳が俺の顔面をすり抜ける。
『超霊ですけどなにか?』
『さーせん』
『とりあえず棺に手を翳かざしてみればよろしいかと思いますよ』
と、言われたので棺に近付きその橫にしゃがむ。
「お兄ちゃん、何するの?」
「とりあえず調べてみないとな。俺たち調査隊だしな。どう考えてもコレが魔の巣の原因の一旦だろうし」
と言って、ナビ子に言われたように棺に手をれる。
すると。
「手が氷漬けにされたんですけど」
「ショー! 大丈夫か!?」
「大丈夫だからそんな力れて引っ張らないで姉さん!! 手首取れる!!」
俺に言われて漸ようやく姉さんが手を離した。
ちなみにサキュバスナビ子は消えてしまっている。
なんて無責任なんだ。
仮にも主従関係にあったはずなのに。
「溶かすしかないかな? なんか砕いたら中のの人ごといっちゃいそうだし……」
というアリスさんの提案。ちょっと騒な言葉が後半聞こえたけど。
「したら俺が一気に溶かしますわ」
「「「なんでよ」」」
姉さん以外の三人が異を唱えた。
「だって、サニーさんは優しいから俺のこと気にしながらになっちゃうじゃないですか」
「ま、まぁそうだけど……」
満更でもなさそうなサニーさん。
「その點はわたしは平気よ。全然気にしないから」
「それはもう命を預けたいと思えないんですけど」
「わたしならお兄ちゃんを助けられるよ!」
自信満々な妹の申し出だが。
「お前は學試験で大破壊やらかしてるからダメだ。俺が消し飛ばされちゃ棺の謎が解けても意味が無えよ」
「うぅ……」
何か言いたげな目だが、に覚えがあったからか言葉にはしないようだ。
「よし……。『チャッカ』!!」
著火である。
掌のから汗が流れ出るかのように魔力を氷に流し込む。
「を包み込んで溫めるように……」
そうしているうちに段々と氷から湯気が立ち始める。
氷に包まれていた右手の周りもちゃんと溶けている。
なんか湯気が俺の周りを漂ってる気がする!
「誰か! 風魔法でこのやばそうな霧払って!!」
「「「じゃあわたしが!」」」
「えっ!?」
「「「『風ウインドの息吹ブレス』!!」」」
「わっ!? あぶぁ!!!」
三人同時の風魔法。
その威力は絶大で、俺をごと壁に叩きつけるには十分過ぎた。
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