こちらの戦力は以下だ。

＊ 木偶ゴブ 6/4（木の棒 +1/+0、ゴブリン持続強化+1/+1、ゴブリン一時強化+1/+0）

＊ 戦長ゴブ 3/3（ゴブリン持続強化+1/+1）

＊ 見ゴブ1 3/2（木の槍 +1/+0、ゴブリン持続強化+1/+1、ゴブリン一時強化+1/+0）

＊ ゴブ1 3/2（ゴブリン持続強化+1/+1、ゴブリン一時強化+1/+0）

＊ ゴブ2 3/2（ゴブリン持続強化+1/+1、ゴブリン一時強化+1/+0）

＊ ゴブ3 3/2（ゴブリン持続強化+1/+1、ゴブリン一時強化+1/+0）

総勢6のゴブリンによる総攻撃！

首長ゴブから離れることで、持続強化が消えないか心配だったが、どうやら問題ないみたいだ。

森の中をゴブリンと獣の咆哮がぶつかり合う。

そんな中、マサトは召喚者として、召喚したゴブリンとの繋がりを強くじていた。

（ゴブリン達の強い意志が流れ込んでくるみたいだ……）

次々にゴブリン達が大牙獣との戦闘にったことが、なんとなく分かった。

じることができた。

そして、そこには行方不明だった案ゴブの繋がりもじることができた。

……と言うことは、以下のゴブリンを追加して総勢7の総攻撃ということになる。

＊案ゴブ 4/3（ゴブリン持続強化+1/+1、ゴブリン一時強化+1/+0）

これにはマサトも興した。

戦いの熱にあてられて高揚しているだけかもしれないが、死への恐怖など微塵もじていなかった。

（案ゴブやっぱり生きてたか！

今なら何でもできる気がする！

大牙獣を前にしても、一切の恐怖をじない！

やってやる！

殺ってやるぞ！）

橫の茂みから現れた大牙獣の牙を飛び越えるように側宙で躱し、大牙獣の首の付け目掛けて木の槍を全力で突き刺す！

大牙獣は首を貫かれ、苦しそうによろける。

俺は大牙獣の首を貫通している木の槍を両手で持ち、頭とに足をかけ、勢いよく槍を引き抜いた。

同時に首から噴き出す鮮。

その鮮を浴びないように反転してその場から立ち去る。

目の前で大牙獣が宙に舞う。

木偶ゴブが弱った大牙獣を持ち上げて、他の大牙獣に投げつけたのだ。

（あいつ…… 木の棒どうしたんだよ……）

だが、こちらの被害も増えてきた。

見ゴブ1とゴブ2がやられたのだ。

周囲を見渡すと、四方からの粒子が飛んでくるのが見える。

の粒子はの紋章へ吸い込まれ、紋章の解放を告げるメッセージが表示された。

《 マナ喰らいの紋章 Lv3 解放 》

紋章Lv2 → 3

ライフ 40/40

攻撃力 2 → 3

防力 2 → 3

マナ : （赤x2）、（緑x6）

加護：マナ喰らいの紋章「心臓」の加護

裝備：なし

補正：自の初期ライフ2倍

+1/+1の修整

召喚マナ限界突破5

Lvが上がって、攻撃と防が1ずつ増えた。

マナも増えたことで、し余裕ができたのも嬉しい。

（しかし…… こんな恐竜みたいな奴が群れている場所で、呑気に寢泊まりしていたと思うと、正直背筋が寒くなるな…… って、大牙獣は後何いるんだよ…… の人、無事だといいけど…… あっ）

思念により、案ゴブが人を守っていることをじ取ることができたため、俺は案ゴブのところへ急いだ。

◇◇◇

目的の場所に到著すると、案ゴブの後方に、長い銀髪のしいがいるのが見えた。

俺はこの世界にきて初めて人に出會えたことよりも、その人が綺麗なダークエルフだったことの方に衝撃をけていた。

そのも、俺を見て驚いているようだった。

目を見開いて、口をあわあわさせている。

「怪我はないですか？」

「……え？」

「これ、言葉通じるのか……？　俺の言ってること、分かります？」

「あ、え？　あ、ああ…… わ、分かる」

「良かった。じゃあもうしの辛抱です。必ず助けますから」

彼は大口を開けたまま黙ってしまった。

また何か聲を掛けようとして止めた。

ゴブ3との思念の繋がりが切れたからだ。

そして新たにマナの粒子が流れてきた。

紋章Lv3

ライフ 40/40

攻撃力 3

防力 3

マナ : （赤x3）、（緑x10）

加護：マナ喰らいの紋章「心臓」の加護

裝備：なし

補正：自の初期ライフ2倍

+1/+1の修整

召喚マナ限界突破5

（2倒して1やられたか……）

殘りの戦力は以下だ。

＊ 木偶ゴブ 6/4（木の棒 +1/+0、ゴブリン持続強化+1/+1、ゴブリン一時強化+1/+0）

＊ 戦長ゴブ 3/3（ゴブリン持続強化+1/+1）

＊ 案ゴブ 4/3（ゴブリン持続強化+1/+1、ゴブリン一時強化+1/+0）

＊ ゴブ1 3/2（ゴブリン持続強化+1/+1、ゴブリン一時強化+1/+0）

案ゴブが合流したとはいえ、4まで減ってしまった。

思念で集合をかけると、すぐさま周囲に集まってきた。

（……思念便利だな）

ゴブリン達は、俺とダークエルフを守るように陣形を組み、大牙獣達はその更に外側を取り囲むように集まってきている。

敵は確認できるだけでも6。

こちらは配下のゴブリンが4。

（さて、どうするか）

手持ちは13マナもある。

木偶ゴブくらいの中型モンスターと、やはり數がしい。

（となるとこれか……）

「ゴブリンの參謀長、召喚！」

［R］ ゴブリンの參謀長 3/3 （赤）（4）

召喚時：ゴブリン1/1 召喚4

今までの召喚と異なり、粒子の輝きが強く、マナの放流が激しい。

（これが5マナ召喚か！）

ということは、それ以上の大型召喚は一どうなってしまうんだろうか……

粒子の霧散とともに、襟元の縁が金でデザインされた紅の上等なマントを纏った、姿勢の正しいゴブリンが現化した。

頭には金の簡易的なデザインのサークレットをしており、どこか威厳のようなものもじる。

こいつの呼び名は參謀ゴブにする。

參謀ゴブの召喚が終わると、周囲に淡いをしたの粒子が集まりだし、4のゴブリンが次々と現化されていった。

その景を、ダークエルフが今にも気絶しそうな表で見ていた。

（あの驚き様…… 一どういうことだろうか…… まぁ後で聞けばいいか）

追加された戦力は以下だ。

＊ 參謀ゴブ 5/4（ゴブリン持続強化+1/+1、ゴブリン一時強化+1/+0）

＊ ゴブリン 3/2（ゴブリン持続強化+1/+1、ゴブリン一時強化+1/+0）×4

（見た目が同じゴブリンに名前を付けるの面倒になってきた……

そのままでもいいかな……）

これでこちらの戦力は配下9。

形勢逆転。

大牙獣達が怯んだのが、なんとなくだが分かった。

きっと本能的に勝てないことをじ取ったんだろう。

だが貴重なマナ資源だ。

可能な限り狩っておこう。

「お前ら！ 全員生きて返すなよ！ 狩り盡くせぇええ！！」

ーーウガァアアア！！！！

ゴブリン達が、大牙獣達へ次々と襲い掛かる。

牙を振り上げ反撃する大牙獣。

しかし、數で勝るゴブリン達に次々と狩られていく。

《 マナ喰らいの紋章 Lv4 解放 》

紋章Lv3 → 4

ライフ 40/40

攻撃力 3

防力 3

マナ : （赤×3）（緑×18）

加護：マナ喰らいの紋章「心臓」の加護

裝備：なし

補正：自の初期ライフ2倍

+1/+1の修整

召喚マナ限界突破5 → 6

大牙獣を6倒し、こちらの被害はゴブリン2だ。

被害は出たが、個々の戦力的にはもっと被害が出てもおかしくなかったはず。

善戦した方だろう。

計14マナ獲得したおでLvも上がり、召喚マナ限界突破が6となった。

これで手持ちのカードはほぼ召喚できる。

だが、まずはこの後始末と報収集が優先だ。

俺は複數の死が転がっている景を見て、深く溜め息をついた。

もともとグロ系のFPSゲームが好きなこともあって、グロい景には抵抗はなかったが、ここ一帯に充満したの臭いには頭が痛くなった。

視覚と聴覚だけでするゲームと、全ての覚でしている現狀とでは、似て非なるものだと今更ながら痛する。

「このの臭いにわれて大型のモンスターがやってきたりとか…… しないですよね？」

隣で茫然自失していたダークエルフへ顔を向けながら、ふと気になった疑問を口に出した。

すると、彼はその言葉に飛び跳ねるように反応し、すぐさま木の影へ移した。

何やら空を警戒している。

「濃いの臭い…… ま、まずい……」

彼は、全くこちらを見ずに、うわ言のように呟いた。

「空？」

まさかなと背中にヒヤリとしたものをじながら、俺も空を見上げる。

すると――突如上空を通過する巨大な黒い影。

いち、に、さん……

（あれは…… ドラゴン？ いやワイバーン？）

木の影で震えながらへたり込むダークエルフ。

「そ、そんな…… 既に捕捉されてる！？」

これは…… 迎撃しないといけない流れだろうか？

さすがにあの巨だと、木々が邪魔してここら辺には著地できないと思うんだけど……

「あれはドラゴンですか？ それともワイバーン？」

俺がそう尋ねると、彼は一瞬何を聞かれたのか分からなかったような表をした後、すぐさま怪訝な表に変えてこう言った。

「ワイバーンに決まっている！ ドラゴンは群れないだろ！ それに、ドラゴンがハイエナのように、の臭いを嗅ぎつけて寄ってくると本気で思っているのか！？」

「え、あ、そうでしたか。なるほど。確かにドラゴンには群れるイメージないですね…… 群れる奴もいると思いますが」

「……貴様、何を知っている。いや、一何が目的で……」

ーーーギャァオオオン！！

ワイバーンの咆哮が地面を揺らし、その場にいる者の筋を直させた。

直後、枝葉を折りながら強引にこちらへ突っ込んでくる巨の翼竜。

標的は……

（げっ、俺か！？）