《引きこもりLv.999の國づくり! ―最強ステータスで世界統一します―》本當に、この村人だけはわからない
気づいたとき、ディストは地に寢かされていた。
視界に映るのは満天の星空。
ああ、俺はまた地べたで晝寢を……
そこまで考えて、ディストは全に寒気が走るのをじた。
急いで上半を起こし、周囲を見渡す。
草原だ。
ただひたすらに芝と木だけが広がる大自然のなかを、ディストは無防備にも眠ってしまっていたらしい。
ーーいや。
違う。
眠っていたというより、気絶させられたのだ。
俺は……
「よォ」
ふいに脇から聲をかけられ、思わず飛び退こうとする。
が、できなかった。
「うぐっ……」
ディストは自の腹を抱え、うずくまる。
全に鋭い痛みが走り、くことができない。かろうじて上半だけはかせるが、足はまだ言うことを聞いてくれそうにない。
「おいおい無茶すんなよ。けねえだろ?」
「き、貴様……!」
あの村人だった。変わらないヘラヘラ笑いを浮かべている。
彼はあろうことか、ずっとディストの隣で橫たわっていたらしい。
ーーまさか。
まさかこいつは、俺の防衛をしていたというのか。
こんなところで寢ていては、通りがかった人間に殺されるおそれがあるから。俺には立派な尾が生えているから。
見殺しにせず、かといって自分の手で殺しもせず……
「なぜ……」
知らず知らずのうちに、ディストはつぶやいていた。
「なぜ俺を殺さない! 敵にけをかけられるくらいなら、いっそ死んだほうがよほどいい!」
「まあまあ、そう言うなよ」
あくまで村人の様子は明るかった。どこまでも摑みきれない奴だった。
「おまえがクッソみたいに憎い奴なら、俺だってそうしてたさ。けど、そうは思えなかったもんでな」
「…………」
押し黙るディスト。
そういえば、この村人は以前にも同じことをしていたようだ。
よくわからない理由で勇者と戦い、よくわからない理由で殺さなかった。
それとまったく同じことをされたということか。
思いに耽っていると、シュンは思いもよらない言葉を発した。
「ロニンと會いてえんだろ? なら會わせてやるよ」
「なっ、なんだと!?」
「ただし、いきなり暴れようってのはナシな。まあ、そのじゃできねえだろうけど」
「…………」
ぱくぱくと口を開けたまま、ディストはなにも言えなかった。
「そこから二人で逃亡したきゃそうしろよ。俺は止めねえ。あ、おまえたち二人がかりでも俺には勝てないから。間違ったこと考えるなよ」
「……な、なぜ……」
全を震わせながら、ディストは呟いた。
「貴様は人間だろ! なぜ我らにけをかける!」
さしもの村人もこれには答えられなかったらしい。後頭部をぼりぼり掻きながら、自信なさそうに答える。
「いや、それがなぁ……。俺にもわっかんね」
「はっ……?」
「モンスターってな、俺たちは《兇暴で手をつけられない存在》って教わったんだよな。でも実態は違うみたいな。そんな奴を簡単には殺せねーよみたいな……」
臺詞の後半はかすれ聲だった。彼も自分自でよくわかっていないのだろう。
「さ、行くぞ。歩けねえだろ? おぶってやんよ」
言いながら、ディストを持ち上げようとするシュン。
「ば、ばか貴様! るな!」
「おいおい暴れんなって。それだけロニンに會える時間が減るぞ」
「ぐ……!」
言われるままにおぶられるシュン。この歳になって抱っこされようとは思ってもいなかった。
「嫌な顔すんなよな。俺だって、できりゃ可いの子をおぶりてえよ」
「わ、悪かったな! むさ苦しい男で!」
ーーロニン様。
貴方様が、なぜこの男についていったのか。
いまなら、すこしだけわかる気がします。
年甲斐もなく抱っこされながら、ディストはそんなことを考えたのであった。
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8 156負け組だった俺と制限されたチートスキル
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