《進化上等~最強になってクラスの奴らを見返してやります!~》第三十一話 依頼を達しました

リーナの方も戦闘が終わったのか、こちらに向かう気配をじた。

「俺もさっさとこいつを片付けないとな」

俺は紅蓮と凍荂とうわをしまい、ある武を出現させる。

「縛れ、十魔印鎖ヴェルモント」

そう唱えると、オークのをに巻きつくように幾多の鎖が現れた。

十魔印鎖ヴェルモント

一つ一つの鎖に魔法が込められており、使用者の任意で発することができる。

但し、発する魔法の威力は、使用者が現在所有している魔力量に比例するため、連発して使用することはお勧めしない。

十魔印鎖の使用にかなり気を付ける必要がある。

なにせ自分自ら発するのではなく、もともと発されているモノを後から発するのだ。

當然、魔法を制するレベルが尋常じゃないくらいに高い。

そして、制するにはかなりの集中力が必要になる。

それをめんどくさがり屋(自稱)の俺が使えばどうなるか。

答えは簡単。制を放置する。つまり、魔法が暴走狀態で発されるのだ。

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尚且つ、魔法を込めたのは何を隠そう俺である。

込めた魔法もそこら辺の弱い魔法ではない。

今回オークを殺ヤるために使ったのは雷魔法。

今も空から雷撃が降り注いでる。壯観だなぁ~。

リーナが異変に気付いたのか、ダッシュでこちらに駆け寄ってくる。

「ヒカル、次は何したの?」

そんな非難じみた目で見られてしたじろぎながら、俺は答えた。

「べ、別に何もしてない…………ぞ?」

逡巡して答えてみたが、今の十魔印鎖の威力は馬鹿みたいに高い。

それを制なしでぶっ放した。

…………何もしてなくないな。むしろやりすぎたな。

「次からは気を付けるよ」

「うん、そうして」

そんなやり取りをしながら、俺は表面だけが焼けたオークのをばらしていく。

オークから取れるのは大抵オークのであり、ランクが上がるにつれて味さも上がっていくらしい。

そして、俺たちが今目の前にしているのは原種オリジナルのオークである。

「これ、試しに食べてみたらダメかな?」

「……いいと思う」

俺とリーナはいそいそとオークのを削ぎ落し、の塊を回収する。総量はおよそ2tくらいになった。やっぱり相當デカいんだよなぁ。

「これで外での食事には困らない」

「まあ、そうだな」

幸い俺には空間魔法と時空魔法で作ったインベントリがある。

このインベントリにれた者はそのままの狀態で時間の進みが完全に靜止し、そのままの狀態で保存することができる。

なので、例え生モノがっていたとしても問題はない。

「さて、魔の討伐も完了したことだし、さっさとクエストを終わらせに行くか」

そう言って俺は先ほどの戦闘で消し飛んだ木々たちを魔法で【概念機変】を使用して直す。

「いつも思うけど、そのスキルは本當にズルいと思う」

「うん、俺もそう思う」

そんなことを言いながら、俺たちはギルドに戻ることにした。

「すまない、クエストが終わったから報告に來たのだが」

「も、もうですか!? 隨分とお早いお帰りですね…………ギルドカードを確認させてもらっていいですか?」

「ん、ああ分かった。ほら、リーナも出して」

付嬢にそう言われて俺はギルドカードを出す。

『ギルドカード』

ウミサキ・ヒカル

ランク:G

討伐數:54

依頼功數:0

依頼失敗數:0

所持金:0

『ギルドカード』

ティリーナ・アルベルト

討伐數:53

依頼功數:0

依頼失敗數:0

所持金:0

「と、討伐數がどちらも五十匹以上…………。と、討伐數の訳を見せてもらっても構いませんか?」

俺はその言葉に首をかしげる。

訳って言われても…………どうやって見せればいいんだ?」

「ええっと、討伐數のところをタップすると、その訳をみることができます」

そう言われたので、早速ギルドカードの討伐數の部分をタップしてみる。

『ギルドカード』

ウミサキ・ヒカル

討伐數

・ゴブリン38

・ゴブリンメイジ×7

・ゴブリンジェネラル×6

・ゴブリンエンペラー×1

・原種オリジナルコボルド×1

・原種オリジナルオーク×1

『ギルドカード』

ティリーナ・アルベルト

討伐數

・オーク×10

・コボルド×10

・オークソルジャー×23

・コボルドアーチャー×9

・原種オリジナルゴブリン×1

これを見た付嬢が目を見開いている。

「ご、ゴブリンだけじゃなくてキングやエンペラーまで………それだけならまだしもオークとコボルドも一緒に倒しているなんて、しかも原種なんて種族聞いたことないですよ…………」

「驚いているところ悪いんだけど、依頼の達と魔石の買取を頼みたのだが」

「そ、そうですね! まず依頼の件なんですが、ゴブリンの討伐數が亜種を含めて銅貨を51枚。原種に関してはギルドマスターに確認する必要がございますので、報酬を渡せるのは明日以降になってしまいますが、よろしいでしょうか?」

「ああ、別に構わない」

ではこちらの水晶にギルドカードをかざしてください、という言葉に従い、リーナと共にカードをかざす。

すると、水晶玉が淡くり、やがて消えた。

再びギルドカードを見てみる。

『ギルドカード』

ウミサキ・ヒカル

ランク:G

討伐數:54

依頼達數:1

依頼失敗數:0

所持金:銅貨26枚

『ギルドカード』

ティリーナ・アルベルト

ランク:G

討伐數:1

依頼達數:1

依頼失敗數:0

所持金:銅貨25枚

「何も問題はないようですね」

「ああ、それとこのランクを上げるにはどうすればいいんだ?」

「ランクを上げるには同じランクである依頼を20回クリアする必要があります」

なるほど、と呟きながら、ギルドカードをしまう。

「ああ、ついでなんだが、他のクエストも見繕ってくれないか。できれば皇國までの護衛とかの依頼の方が嬉しいんだが」

俺が今回皇國までの護衛に関する依頼を求めたのは、ある噂を耳にしたからだ。

「皇國、ですか……。ですがあそこは―――――」

「戦爭になるんだろう? そんなことは知っている」

そう、戦爭である。

皇國と帝都の戦爭という話を聞いて、真っ先に思ったのが幸希と靜香たちの安否である。

いくら勇者だとはいえ、友人たちが戦爭の道として扱われるのは我慢ならない。

だから、助けに行こうと思っているのだ。

「ええと、皇國までの護衛となると…………ああ、一件だけ殘っていますね」

「本當か?」

「ええ、ただもう一つのパーティーとの合同でける形になってしまうのですが、そのパーティーが……」

「厄介なパーティーなのか?」

「ええ、子供たちだけで作られたパーティーなのですが、ランクはEで自分たちはほかの冒険者たちよりも強いと周りを見下しがちで、他のパーティーとたびたびもめごとになっています」

ふむ、と俺は思案する。

それほど問題のあるパーティーならば、こちらその依頼をけて得られるメリットがない。

ただデメリットもないのだ。

どうするか…………………………。

「ヒカル、この依頼けよう」

リーナのその言葉に俺は驚く。

「珍しいな、お前が自分から積極的にこうとするなんて」

「ヒカルがそこまで焦ったような表を見たのは初めて。つまり何か問題が起きた。それなのにメリットデメリットなんて話をしていたらキリがない」

リーナの言葉も一理ある。こんなところで油を売っている暇はない。

「その依頼、けさせてもらう」

「! いいんですか? 先ほども言いましたが々と面倒なパーティーと共に過ごすことになりますが……」

「いや、別に構わない」

そんなことに構っていられるほど、今の俺には余裕がないんだ

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