《進化上等~最強になってクラスの奴らを見返してやります!~》第四十七話 災厄の到來
~靜香side~
幸希が魔族とぶつかっているのと同時刻。
私、南海ちゃん、咲ちゃんの三人は魔と帝國兵を蹴散らしながら、空に浮かぶ黒い影に向かって走っていた。
3人とも先ほどの戦闘の疲れを全く見せることなく、寧ろ戦う前よりもきにキレが増している。
クラスの中でも私たちはトップクラスの力を持っている。この程度の敵ならいくら迫って來ても大丈夫だろう。
やがて黒い影の近くまで來ると、とりあえず瓦礫のにを潛めて相手を観察する。
南海ちゃんは両腕のガントレットについている寶玉を取り換え、咲ちゃんは魔力を研ぎ澄ませ、矢の一本一本に尋常じゃない魔力を流し込んでいる。
黒い影がゆっくりとこちらに向かって進んでくる。
近づいてくるにつれ、黒い影が放つ圧力が段々と上がっている。
鞘に添えている左手が震える。この震えが怯えなのか、武者震いなのかはわからない。
私の震えに気付いたのか、南海ちゃんが私に心配したような顔で私に目を向けた。
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「……靜香、大丈夫か?」
「大丈夫。たぶん武者震いだと思うから」
私が気丈に振舞っていることが分かったのだろうが、特に何も言わずに「あんまり無理するんじゃねぇぞ」と一言だけ殘して再び準備にとりりかかった。
咲ちゃんも何か言いたげな様子だったが、私と南海ちゃんの會話で問題なしと判斷したのか何も言ってこなかった。
「晃君がいてくれたら……」
いつもいつも、晃君が傍に居てくれたらどれほど心強いかと考えてしまう。晃君がすぐ傍に居てくれるなら、それだけで私は何でも出來てしまいそうな気がする。
その晃君はいま私の手の屆かないところにいる。
晃君は死んでいない。それは希的観測ではなく確信を持って言えることだ。
だがそれでも、心配なのは心配なのである。
(晃君に會うまで、私は死ぬことなんてできない!)
私は震える左手を押さえつけ、殲滅すべき敵を見據える。
黒い影は、すぐそこまで迫っていた。
*
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~???side~
目の前に広がる、火に包まれた街―――――グリンデル皇國。
逃げう無力な民達。必死に抵抗するもむなしく帝國の兵士や魔族に殺されていく皇國兵士。
それはまさに、地獄絵図と言っても過言ではないだろう。
その様子を見て、ソレは小さくため息をつく。
―――――ここにも私が求める存在はいないのか。
ソレの周りに群がっている魔族(一部魔も混じってるが)たちが目についた命あるモノを狩り盡さんといている。
心底がっかりしながら帰ろうとした瞬間―――――
「………………!?」
悪寒が走った。
その悪寒にかされるように、無意識に魔法障壁を展開する。
その直後。
ガギィィィィィィンッッッ!
という音が響いた。
「矢、だと?」
ソレは驚愕する。
例え聖のの魔力を込められた矢ですら、この障壁に屆く前に消し飛んでしまうというのに。
「久しぶりに、楽しめそうじゃないか」
ソレは兇悪な笑みを浮かべた。
*
*
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*
*
~靜香side~
「外したッ!」
咲ちゃんがたまらずそうぶ。
私も南海ちゃんも絶句する。
今の攻撃は咲ちゃんが扱える最上級の魔法が込められている。
たとえ自分たちよりも格上の相手であったとしても、倒すことはできなくても大ダメージを與えることができるのだ。
    それなのに・・・・・。
今の黒い影はダメージをけるどころか無傷で佇んでいる。
「おいおい……無傷とか冗談じゃねぇぞ」
南海ちゃんがくように呟く。
私も同じ気持ちだ。できれば冗談だと思いたい。
だが今は現実逃避をしている暇はない。
奇襲には失敗し、敵にこちらの居場所がバレている。
普通ならばれてもめげずに特攻を仕掛けたりするのだが、今回はさすがに分が悪すぎる。
すぐさまこの場から離れるべきだ。
南海ちゃんも咲ちゃんも同じ考えに至っているのだろう、すでに離準備を終えている。
「とりあえず、向こうの視界を遮るものが必要だな……」
そういって南海ちゃんは右腕の寶玉巨腕ギガントカラーにはめ込んでいた寶玉に魔力を流し込む。
そういえば、前に南海ちゃんが教えてくれたっけ。
はめ込んだ寶玉によって、発する魔法は幾多にも派生すると。
その數、実に100を優に超えると言っていた。
魔法の種類も攻撃・防・支援・妨害の四つに分かれ、攻撃にも近接・遠距離といったジャンルに分けられていくらしい。
今回使用するのは、紅玉『煉獄地獄』、蒼玉『絶対凍結』、銀玉『奇門遁甲』の三つ。
「この三つをどう使うの?」
咲ちゃんが不思議そうな顔で南海ちゃんに問う。
「まあ見てなって」
南海ちゃんはそういうと、右腕の寶玉巨腕ギガントカラーに填まっている寶玉が輝き始めた。
「まずはこうやって!」
南海ちゃんは私たちの周囲を氷で包み込む。
「それからこうして!」
出現させた氷を、地獄の炎で炙って水蒸気の煙を発生させる。
「最後にこう!」
銀のが私たちのを包み込んだ。
「このって、どんな効果があるの?」
「奇門遁甲って言ってな、自分たちがいる方位を狂わせて相手に認識させないようにする魔法なんだよ。っそもそも奇門遁甲っていうのは「そんなことより、早く逃げないと」―――――はい」
私たちはできるだけあの黒い影から逃げるように全速力でその場から離れようとする。
姿は見えない。さらには私たちのことを知しようとしても方位を狂わせているせいで正確にはわからないはずだ。
その慢心がいけなかったのだろうか。
「おいおい、逃げてくれるなよ。折角楽しめるかもしれない相手に出會えたというのに」
私たちは、人生最大のピンチから抜け出せないようです。
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