《神の加護を持つ死神》やっぱりここは…
「はぁ……このゴブリンで今、何目?」
「三百九十九目です」
「あと一で四百……なのに、ボスは見つからんと」
「そうじゃな。この雑魚魔の気は見つかるんじゃが……いや、多すぎて気が摑めないじゃな」
「そうだよなぁ。ボスはマジでどこ? 誰か教えて〜」
ーー俺は、窟に數時間前にった。
って直ぐに分かったことだが、ここは【マーチ迷宮】という事が詳細地図マップを見て分かった。
余談になるが、この迷宮が昔に出來た時に、森にゴブリンがっていってあの森はゴブリンの森となった様だ。
俺たちがいった時にゴブリンがいなかったのは、単純に食事の時間だったらしい。
それでこの迷宮に帰って來ていたから、今はこんなにもゴブリンが多いのだと。
「むむ、奧に強い気をじるのじゃ。ボスかは分からないのじゃが」
「俺もじた。けど、試練の迷宮の一階層の階層ボスよりも弱い気だぞ」
「いや、一応あそこの迷宮の魔は全員強いんじゃよ。キラリがそれよりも強かっただけで……」
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「そうだった。忘れてたわ」
「「「……」」」」
アルさん、それに何故かヘーニルさんにソラさんまで呆れた様に黙っている様子。
俺は何かおかしなことでも言ったのだろうか?
そんな疑問をにしながらも、俺は、ある程度の気を放つ魔の元へと近づいて行った。
そこへ行くにつれ、徐々に道の幅が広くなっていった。
次第には、開けた場所へと出た。
『ここだな』
『そうじゃな。多分、この気を放つのは、あそこで寢ているあいつじゃ』
『その様だな。ならーー鑑定』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【名前】ゴブリン・ゼロ
【種族】魔東ボス
【レベル】38
【HP】2098/2098
【魔力】398
【攻撃力】2987
【防力】1287
【俊敏力】3872
【用】3879
【運】10
【スキル】 防力上昇。鉄壁。
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『弱くないか。こいつ。レベル38でこれって』
『主人、普通はこいうものなんだ。レベル38なんて地上では結構高い方なんだぞ』
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『キラリは自分となんでも比べすぎなのじゃ』
『そうですよ。地上ここではこれが凄いんです。イコールキラリ様は特別なんです』
『……ううーん。それでもな』
何か納得いかない。
全て、俺が特別だったで終わらせるなんて。
それに特別なんていうならこいつらの方がよっぽど特別なのではないだろうか。
まぁ、分かったことはアルの試練の迷宮のレベルは全くもってあてにならない、ということだろう。
同じ魔でレベルが一緒でもステータスなんて殆ど違うのだろう。
一応良い収穫にはなっただろう。
『……取り敢えず、倒すか』
『そうですね。あの位置を狙うと良いと思いますよ』
『まぁ、どこを狙っても一撃だろうがな……ほら』
俺は、ソラに念話で言われた位置目掛けて銃を撃った。
やっぱり、予想通りの一撃でだった。
というか何故今も念話なのだろう。
「ノリって言うものです……」
ノリなのらしい。
ソラさんも可らしい所がありますねぇ〜。
『スキル【鉄壁】を取得しました』
空気を読まないソラさん。
いや、逆に空気を読んでのものだろう。
……待てよ。何故にまだソラの聲が頭の中に殘ってるんだ?
「なぁ、ソラは前にいるのに、何でアナウンスがまだ聞こえるんだ?」
「それは、私のアナウンス機能がキラリ様に殘っているからです。便利だと思ってやったのですが……」
「いや、便利だよ。ありがとな、ソラ」
「有難きお言葉」
「おお〜い、あの魔が寢ていたところに道が出來たのじゃ。進むぞ〜」
と言いながら既に進んでいるアル。
あそこにも全く空気が読めない奴がいた模様……。
◇◆◇◆◇◆
「あのさ、これで東西南のボスが出てきたから、順番的に次って北のボスだよなぁ」
「そうじゃろう」
「これ絶対、東西南北揃ったら何か起こるよな」
「そうじゃろうな」
「帰らね、面倒いし」
「駄目じゃ。村長と約束したんじゃから」
「お前がな……はぁ」
俺たちは東西南のボスを倒した。
今は、次のボスがいるであろう、北へと向かっている。
何故か約束事に厳しいアルさんを先頭にして。
こういう格だっただろうか?
「面倒いのじゃ」とか言いながら直ぐに帰る様な奴じゃなかったのだろうか?
「それはキラリだけじゃよ」
「「うんうん」」
……。
全くもって何も言えない。
ということで黙ってるのも暇だし、これまでの確認をしよう。
ここまでに出てきたゴブリンは主に三種類だった。
スキルを使って戦う、普通のゴブリン。
魔法を使って戦う、ゴブリンメイジ。
そして、ゴブリンのボス、ゴブリン・ゼロ。
強さで言えば、ゴブリン、ゴブリンメイジ、ゴブリン・ゼロの順番だ。
ゴブリン・ゼロがもちろん一番だからね。
間違ってもゴブリンじゃないから。
「そろそろ、ボスがいると思われる広場へと著きます。キラリ様」
「おう、そうか。なら、一応気を引き締めろよ」
「一番それで心配なのはキラリじゃがな」
「なんか言ったか?」
「いや、なーにも言っとらんのじゃ」
「なら良いが」
ううーん、本當に何でもなかったのだろうか。
もうしちゃんと聞いておけば良かった。
俺がし後悔をしていると、一番先頭を歩いているアルが立ち止まった。
北のボスがいる場所に著いたのだろう。
すると、奧の方からある程度の気を放っている魔……ゴブリンが近づいて來た。
ゴブリン(?)が近づいて來た。
「……あれだよな」
「……あれじゃろうな」
「……でかくないか」
「……でかいじゃろうな」
俺たちは、あまりのデカさに言葉を失った。
まぁ、今喋ってたけれども……。
それは置いとき、このゴブリンは本當にでかい。
【天之尾羽張迷宮】の魔を合わせてで考えても、上から數えた方が早いと思えるほどに、でかかった。
「今気付かれてないし、バーンしちゃう?」
「いえ、ここは私に任せてください。先程のボスまでは、キラリ様、アル様、ヘーニル様と倒されたので」
「そうだな。じゃあ、ソラ頼む」
「はい。キラリ様」
ソラは、ボスのゴブリンへとゆっくり歩いて近づいて行った。
そのきはまさに完璧。
全く、ソラには無駄な作が無かった。
しかし、ボスはソラの存在に気付いた。
そして、ソラを迎え撃とうとしているのか、腰を低くし、戦闘の勢にろうとした。
が、それは葉わなかった。
ソラのをも超える速度の攻撃を腹にけ、壁へと激突した。
そのまま、の結晶となって消えた。
ソラはその瞬間を見ることなく攻撃した時からもうこちらに向かって歩いて來ていた。
そして、消えた頃に俺の前へと來た。
「終わりました」
「おう、よくやった」
「ですが、これでこの迷宮が終わりとはいかない様です。予測ですが、最後のボスがもうすぐ現れると思います」
「そうか、じゃあ、それまで気楽に待つか」
「了解しました」
最後のボス、いわゆるラスボスが現れるらしい。
そんなのが現れても、このパーティーで負けることはないだろがな。
ーーギギギー
ーーガガガガガッシャンッッッッ!!
文字で表すならこんなじの音が迷宮に響いた。
それと同時に壁がどんどん高くなっていった。
……いや、地面がいていった。
「メカティック過ぎるだろ!?」
「いや、キラリよ、魔法を使えばこれぐらい普通じゃぞ」
「あっ、そうだった。魔法があるのかこの世界には」
「そうだったのじゃ。キラリの世界には魔法が無かったんだったのじゃったか?」
「まぁな。だから、魔法を使った考え方が思い浮かばなかったとだけ言っておこうか」
「何故、かっこつけた?」
「それには答えられない」
答えられない理由は、俺でも良く分かっていないからだ。
俺は自分でも分からないほど謎が多いものだからな。
……………………。
 その無言で可哀想な子を見る様な目はやめてくれ!
こっちが悲しくなってくるぅ!
「……キラリ様、アル様、お喋りは程々に。カンカンに怒っているゴブリンが目の前にいますよ」
「グ、グ、グギャアアァァアアアー」
「「マ、マジか!?」」
「二人して何驚いてるんだ。さっさと誰が倒すか決めるぞ。今にも襲って來そうだからな」
「それもそうか」
俺らは、誰か倒すか決めるために≪時間停止≫を使った。
これで、ゴブリンに邪魔されずに作戦が決めれる。
「で、誰がやるか決めるぞ。取り敢えず、やりたい奴」
「「「「……」」」」
「誰か上げようぜ」
「いや、キラリも上げておらんかったじゃろう」
「まぁな。じゃあ、ここは平等にするためにじゃんけんでいくか」
俺の質問に誰も手を上げなかった。
俺も上げていなかったんだが。
なら、こいうのはじゃんけんだな。
日本の時からこれは定番中の定番だろう。
「じゃあ行くぞ……その前に、じゃんけんってのは知ってるか?」
「知っておるぞ。言っていなかったと思うが、じゃんけんは全ての世界であるのじゃ。それも世界共通で」
「へぇ〜、じゃあ知ってるんだな。なら行くぞ〜……じゃんけんぽん」
俺がグー、アルがチョキ、ヘーニルがチョキ、ソラがパー、言えばあいこだった。
「「「「あいこでしょ(なのじゃ)」」」」
俺がグー、アルがパー、ヘーニルがチョキ、ソラがパー、またあいこだった。
「「「「あいこでしょ(なのじゃ)」」」」
結果はあいこ。
「「「「あいこでしょ(なのじゃ)」」」」
結果はあいこ。
「「「「あいこでしょ、しょ、しょ、しょ、しょ、しょ、しょ」」」」
連続で七回も今した。
結果は、俺がグー、アルがパー、ヘーニルがパー、ソラがパーだった。
俺の負けだった。
「……って、負けた? ん? 俺がか? うわぁぁああああ〜〜」
「よくそこまで、じゃんけんごときで的になれるなぁ。逆に尊敬するのじゃ」
「そうだな。我もそう思うぞ」
「そこの部分は私もです」
そんなに的か、俺は?
「それよりもそんなに何で落ち込めるのじゃ。ただ単に倒せば良いだけじゃろ」
「その戦いが面倒いんだよ」
「はぁ……我慢するのじゃ。それより≪時間停止≫を解くぞ。すぐ襲って來ると思うから相手するのじゃ」
「はいはい」
止められていた時間が、元に戻った。
ボスは何事も無かったかの様に、俺達の元へ走り出して來た。
しだけ「やっと出番か」というぐらいのやる気に満ち溢れているのは気の所為だろう。
「もう、倒せば良いんだろ、倒せばこんなのには十秒も要らない…………ふぅ、倒したぞ」
俺は、向かってくるボスの核と呼ばれる、人間で言えば心臓の部分に≪グラヴィティ・クラッチ≫が付與された弾丸を一発、脳天にも一発を撃った。
ボスは俺の弾が當たると、上下左右から重力で押し潰され、円球の様になり後ろへと數メートル転がってから、となり消えた。
「本當に十秒以じゃったな。それよりも何か出てきたのじゃ」
「またボスか?」
「いえ、なくとも魔ではありません。何か別のです」
「……こいう場合、迷宮攻略記念とかじゃね」
「その様ですね。この臺に乗っている魔石がその様ですね」
「魔石……魔石ってあの!? よくゲームである奴か」
「はい。使い道は……道に使う事や、アクセサリーなどが一般的ですね。道やアクセサリーなどにすると、固有スキルを持っているらいしので。それと、売ればとても高いみたいですよ」
魔石が攻略記念でもらえた。
しかし、その事であった嬉しい気持ちは一瞬で消えた。
ーーザ、ザ、ザザザァァアアアアッッ!!
天井が崩れる様に落ちてきたのだ。
俺たちは急な出來事で反応が遅れた。
しかし、直ぐに立て直した俺たちは、この迷宮があった窟前に転移した。
「はぁ、はぁ……やばかったぞ。今の」
「そうだな。あとし反応が遅れておったら、我らは今頃瓦礫の下だ」
「こえーこと言うな、ヘーニル。未だ、ドキッとが治っていないんだから」
「何じゃよ。ドキッととは?」
「そこにはれるな。それよりも報告行くぞ〜」
「村長さんは私達が止まっている宿の向かいの後ろの家に住んでいる様です」
「じゃあ、行くぞーそこに」
俺たちは、駆除をしたと報告しに、村長の家に行く事にした。
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