神の加護を持つ死神》水の中の迷宮 前編

ーー今の狀況紹介。

俺が巖をぽいしました。

道出てきました。

無事全員りました。

進みました。

アルと遭遇しました。

一緒に歩いて行きました。

広い場所に著きました。

地震の様な揺れが起きました。

ーーという様なじだ。

「何なのじゃこの地震は!?」

「分かんねーよ! 地震の発信源調べようとしても調べれないから!」

「多分何かに阻害されてるの!」

エルによると何者かに発信源を調べる事を阻害されているらしい。

俺が鑑定で調べるのを阻害するなんて中々の使い手が阻害の結界を張っているに違いない。

「中々どころではないのじゃ!」

「それってどいう事だ?」

「仮にも神から與えられたスキルなのじゃろ! そのスキルを阻害するなんて神以上の者がいていると考えた方が良いのじゃ!」

神以上。

つまりは流奈以上の実力を持った者が結界を張っている。

そんな者が人間にいるのだろうか。

神の実力以上が人間に。

いや、この場合、普通に考えた方が良いのではないだろうか。

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神がこの迷宮にはいると。

『その通りなのだ、小僧』

何処から念話が掛けられた。

すっげーどっかで見た事がある様な場面だな。

「お主、何者じゃ」

アルがある方向を向いたままそう言った。

だがそこには誰もいない。

しかしアルはそこをまだ見ている。

まるでそこに誰かがいるかの様に。

『カカッ。儂はロタンなのだ』

「ロタンだと。あいつは死んだ筈だぞ!」

「そうじゃ。ろくに戦えないくせに水竜に戦いを挑んで魂ごとくわれた筈じゃぞ。いくら神でも魂ごと食われたのじゃから生き返れる筈はないはずじゃ」

……なにか殘念な神な様だ。

出來れば聞きたくなかった。

話を戻すが、アルとヘーニルは聲の正を知っている様だ。

って、今自分で正言ったか。

『ソラ。ロタンは何者だ』

『元、神の者です。知識の神と呼ばれていました。知を持つ者の全ての知を保管している場所の擔當の様だったのでそう呼ばれていたそうです。ですが30年程前に、先程アル様も言われましたが水竜に魂ごと食われて消滅したというふうに出て來ました』

有り難うな。

今のソラ報(【世界の真理】報)によると死んだ者なそうだ。

今俺達に聲を屆けている奴は。

『カカッ。人を勝手に殺すとは……お主らも酷い奴らになった様なのだな』

多分、貴方が魂ごと食われたからでしょう。

そう言いたいが言う気にならない。

こんな綺麗な聲を持っている者を前にして俺は何故言えない!

絶対にに決まっている。

どうしてだ俺よ! ……まっ、めんどくさそうだからだけどね。

「……それで、どうしてだ生きてるのじゃ。ついでに姿を現すのじゃ」

「そうだ。本當にお前なのか、これでは分からないだろう」

『そうじゃな。カカッカカカッ。お主らに儂の姿を見せてやろう』

多分お主らって言ってるけど見た事ないの俺とエルだけだよね。

アルとヘーニルは知っている様だから絶対に見た事あるだろうし。

こいつ、知の神な割に馬鹿なのではないだろうか。

……俺が言える事じゃないって? 黙ってなさいな。

『これが今の儂の姿なのだ!』

いつの間にか現れていた様だ。

俺はその方向に目をやる。

だがそこで俺は目を何度も疑った。

これは見間違いでは無いなのだろうかと。

しかし頬を叩いてみたが痛いというが殘った。

つまりは夢では無いという事だ。

ーーその姿。

それは表現するならばまさしく水竜だった。

そして遊◯王で言うなら青版のブルー◯イズだった。

「何ていうか綺麗だな」

『儂を見てからの第一聲がそれとは……ガッカリしたのだ』

「ていうか、何でお前まだ念話してんの?」

『この狀況で竜の姿に興味持たないのか!?』

「見飽きた」

『見飽きのだっ!?』

「それよりさ……こう何ていうか……そう! 小さくなれねーの。顔見るために上まで見上げるの首が痛いから」

『自分勝手!?』

「ほら早く、早くしてくれないと首が折れちゃう」

『……分かったのだ』

やってくれるそうだ。

意外に心優しいのかも。

「完全にキラリお兄ちゃんのペースなの」

「だな。主人様は誰が相手であろうと態度が変わっていないな。凄いのかそれともまた面倒だからという小さな理由なのか」

「多分後者でしょう。キラリ様ですし」

「「「「そうだな」」」」

なんか陣は勝手に俺の話をして勝手に納得してしまった。

てか俺が態度を変えないのはそこまで可笑しいのだろうか。

ただ、俺神だしそいうのいんじゃね。

としか思ってはいない。

それに多分だけど俺の方が上だろ? なら、襲われても追い返せるし、大丈夫!

結局は同種族(?)だから良いんだよ。

「それが態度を変えぬ原因じゃ。キラリの考え方が適當過ぎる所為なのじゃ」

これが原因だったらしい。

案外早くに見つかったな。

良かった、良かった。

まあ直さないけど。

「……で、なんでまだ念話なんだ? なんで竜の姿なんだ? なんでまだ生きてるんだ? なんでーー」

『ストォォップ! 多い多い。取り敢えずし話させるのだ。今までの経緯を』

「よしじゃあ10秒でまとめろよーーよ〜いスタート!」

『えっ!? えぇと、水竜に食われました。逆に食ってやりました。水竜になりました。竜だと言葉が話せない。水竜食ったので水の迷宮のボスとしてここに飛ばされました。ここだと時が止まっているので何とか生き延びれてる。ハァハァハァ……って、ところじゃ……ハアハァ』

案外こいつ凄い。

きっちり10秒でまとめやがった。

良いアナウンサーになれるだろう。

あっ、異世界にアナウンサーなんて職業無いか。

「それが何かは分からんが何を考えておるのじゃ」

「こいつに良いじの職業」

「なに當たり前だろという様に言っているのじゃ」

うーむ。

々と言っているアルはほっとくとして今俺の考えている事をするべきなのか。

この迷宮を鑑定した結果、この迷宮のクリア方法は二つあった。

ひとつはロタンを倒す事。

ただなんか仲が良さそうだし流石の俺でもそんな事はしない。

ならばふたつめを実行するしか無いのだが、ふたつめは殆ど不可能。

ここを破壊するだ。

破壊すれなクリアとなる様なのだが絶対に出來ない。

破壊。

それはこの迷宮ごと破壊するという意味なのだ。

こんな異世界にあるかどうかも分からない綺麗な魔が出ないビーチなどここだけだろう。

それを壊すなんて俺には不可能。

なくとも俺はこの都を出てもまた來たいと思っている。

俺でも思っているのでアル達は俺以上に強く思っているだろう。

ならばふたつめも不可能。

となると最終手段に出るしか方法は無いのだろう。

……そう、俺がクリア條件を新しく決めなおすという最終手段に。

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