神の加護を持つ死神》水の中の迷宮 中編

最終手段でのクリア條件を決めなおす。

違う言葉で言えば、ルールを無視する方法、そんなのは言ってしまえば無い。

逆にだが、無いからこそルールを無視出來る。

それは、創造魔法クリエイティブを使うという事だ。

創造魔法を使うことで新しい魔法がつくれる。

ならそれでルールを無視するようなのをつくればいい。

それが最終手段です。

と言うことで創ってみました。

俺としては出來れば今後も使えるような利用価値があるのを創りたかったので結構時間を掛けてだ。

そしてできたのがこの ≪條件無視≫だ。

創るのには凄く頭を使った。

イメージからまとめるまでを全て俺が自分でやったのだ。

いつもなら次元魔法をベースとして創造魔法クリエイティブを使っていたので一から考えるという必要があまりなかったのだ。

しかしベース無しの一からの魔法を創るという事だったので本當に苦労した。

その間、アル達は何やら遊んでいたが無視だ無視。

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苦労人をほったらかしにして……いつか絶対にあいつには罰が當たる。

「おーい出來たぞ」

「やっとなのじゃ」

「長かったの〜」

「待ちくたびれたぞ」

々遅くなられましたね」

「ちょっとこだわったんだよ。それで手間が掛かった」

実際はちょっとどころでは無く結構こだわった。

それはもう隅々まで余す事無くこだわってやった。

この言い方し駄目系に聞こえる。

『カカッ。それで小僧よ。何をしていたのだ?』

「えっ? 創造魔法クリエイティブだけど?」

『小僧、創造魔法クリエイティブが使えるのでおるか!? 良い腕だと思ったが神の魔法までも使えるとは、侮っておったのだ』

今、初めて知ったが創造魔法クリエイティブって神の専用魔法だったらしい。

良くあいつはくれたわ。

まあどうせ流奈のことだし、こんなのあっても無駄だからキラリ君にあげちゃえ、的なノリで結局俺に渡したのだろう。

まあ今更返せって言われたって俺の魔法だから返さないけど。

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「それでこやつはほっとくとしておいて、キラリよ。何を創ったのじゃ?」

「ああ、さっき俺が名付けたが ≪條件無視≫ という魔法だ。條件……つまりルールなどの次元に設置された條件を全て無視するというものだ」

「それって……最強じゃな」

「ああ、これがあれば取り敢えず俺は世界のルールに縛れる事は無い。なので、俺は無茶苦茶仕放題なのだ!」

そう俺はこれを狙っていた。

どんなセクハラ行為をしてもこの魔法で〝怒られる〟というこの行為への條件を無視出來るのだ。

じぃ〜〜〜!!!!

なんだろう。

俺はアル達の方側向いてはいけない気がする。

このままロタンを見ておけば良い気がする。

それ程までの威圧をじた。

怖いっ! 怖いよ!

目線でが焼ける。

流石の俺でも眼差しで傷つけられたら再生するかが分からない。

神の加護能力もあるし再生はするのだろうけど。

「まあキラリの馬鹿さは今に始まった事ではないのじゃし、いちいち気にするのは止めようなのじゃ」

「酷いなお前」

「違うと言いきれるのか?」

「言い切れない」

「素直に認めるのじゃな、そこは」

「えへへ、それ程でも」

「褒めてないのじゃ!!」

ナイスツッコミ。

俺はそいう意味も込めアルに向かって親指を上げた狀態で手を出した。

「はぁ〜」

小さな溜息を吐いたのが聞こえた。

何にかは分からないが、それ程までに苦労してるのか。

今度、何かしてあげよう。

「キラリが違う事考えておるのじゃ〜」

「よしよし。鈍キラリ様ですし仕方ないですよ」

酷いぞ。

俺はそこまで鈍ではないぞ。

あっ、は別だけど。

に関しては俺の専門外だ。

知識、皆無だ。

「知ってるわ」

「知っているの〜!」

「分かっておったぞ」

「知っていますよ、それぐらい」

全員知っていたようです。

なんだよ、しぐらい言ってくれよ。

「うん? いつも言っている気がするのじゃが?」

「えっ? うそっ」

「本當ですよ。皆様いつも言っておられますが」

俺が気付いていないだけなの?

もしかしてそいうところが鈍なのだろうか?

「そうじゃ」

「はいなのです〜!」

「ああ」

「そいうところです」

ガーン( ̄◇ ̄;)。

「何故に顔文字?」

「メタ発言に近いぞ」

「なら止めとくのじゃ」

全くもう。

メタ発言などしてはいけないだろう。

何気に初めて出たぞ。

『儂がほっとかれてる気がするのだ』

「あっ、忘れてたわ」

『ガチ忘れ!?』

「いやな、お前あんま目立ってないし」

てかむしろ空気的な存在と化してるし。

『こので目立ってないのだ!?』

「ただデカイだけだろ。もっと面白さがしいなぁ」

に面白さを求められたのだ!?』

「例えば……蛇みたいに長くするとか?」

『それ最早生が違うのだ!? 儂は竜で蛇みたいに長いのが龍なのだ!』

「知ってるよそのぐらい。馬鹿にしてんのか?」

『何故に逆ギレ!?』

「なんとなく」

『真顔で言う言葉かあぁあ!?』

本當にナイスツッコミだな。

アル以上のツッコミキャラだな。

『それでじゃ、その小僧が創った ≪條件無視≫ という魔法を使ってどうやるのだ?』

「初歩的な事だよ、ロタン君」

「……ネタにはしったのじゃ」

「駄目なやつ使ったの〜」

句だな、あれは」

「ですね。ある人の名前をロタン様に変えただけって……著作権ではないですかね」

異世界に著作権ってあんの?

無い、無いだろう。

無いと信じて俺は言い直さない。

「大丈夫だ。それよりも単純に俺は ≪條件無視≫ を使って今あるこの迷宮クリア條件を変える」

『そんなこと出來るのでおるか?』

「出來る。俺が出來ると思ったら出來るんだ」

((((自分勝手ぇぇえ〜〜))))

あいつら、自分だけが頭の中を読めると思っているのか?

俺も一応、人の考えをよむぐらい出來るんだけど。

だから丸聞こえなんだけど。

あいつら馬鹿か。

「で、どいう條件にするのじゃ?」

「それはだな……俺が配置した魔を倒せたらクリアとなるだ」

「うん? そしたらロタンはどうなるのじゃ?」

「自由になる」

あいつのためにはどうすればなるか、と俺なりに考えた結果だ。

水竜とかしたロタンはここの階層ボスとして一生ここから出れない。

しかも負けて消えたとしても階層ボスなのでまた配置される。

つまりは一生死ねないままこの迷宮にいるという事になるのだ。

しかしこれは階層ボスを止めなかった場合だ。

だが自分から階層ボスを止める事はできない。

なので俺が強制的に止めされればこいつは自由になるのだ。

なっ、俺なりに考えた結果良いだろ。

ナイスアイデアだと思うのだが。

『儂は自由のになるのだ?』

「ああ。お前は自由のになれる」

『やったのだぁ〜〜!!』

本當に嬉しいのだろう。

多分、もうここから一生出れないと悟り覚悟を決めていたところだろうしに余計な。

「それでなのだが、お前はここを出れたらどうする?」

『その話を儂もしたかったのだ』

話したいと考えていた事は一緒だったらしい。

向こうはどいう話なのだろうか。

自由のになったし決闘をしようとかなのだろうか。

ましてや何処かに連れて行けとかな脅迫なのだろうか。

俺のロタンへ対する考えは謎に包まれている。

ロタンが考えている事でさえ。

『儂は今は竜なのだ。竜の教えには、自分よりも上だと思う者に仕えよ、という教えがあるのだ。その教えにのっとり儂は小僧ーーいや、ご主人様の従僕となるのだ!』

々とヤバい事を言い始めやがったぞ。

俺も一応は、自由になってからする事が無いならば一緒に旅をしようぜ、と聲を掛けようと思っていたのだがこんな形になるとは思っていなかった。

なんだよご主人様って。

お前の事が可く見えてくるじゃねーか。

チクショウゥゥ〜〜!!!

『ご主人様が嫌でなければの話なのだがな。嫌というのであれば儂はひとーー』

「全くもって嫌じゃない。むしろ大歓迎ッ! おりください、おりください」

『うむ。じゃあそいう事なのだ。よろしく頼むぞお前達』

「まぁ、よろしくなのじゃ」

「よろしくなのです〜! またお友達が増えるの〜」

「とりあえず、よろしく」

「よろしくお願いしますロタン様」

うん。

仲間増えました。

のじゃロリババアに転生者に邪神に人工知能。

そこに元知識の神で現水竜のロタンが加わると。

なんていうか、俺が一番空気だね。

普通の人間だし。

『「「「「それは無い!!」」」」』

だそうです。

ついにパーティーメンバーから人間扱いされなくなりました。

悲しい、自殺でもしてやろうかな。

「自殺は出來ませんよ。キラリ様、お怪我をされても一瞬にして治る再生をお持ちなのですから。どんな自殺方法も意味を無くしますよ」

俺には自分で死ぬ事も出來ないらしい。

……ここまで強くならなければ良かったかもしれない。

いや、強くて意味があるという事を見せよう。

丁度、したい事があったし。

「ロタンちょっと良いか」

『いつでも良いのだ、ご主人様』

なんかキャラ変わってる。

まあ良いか。

「お前って俺達のような人間の姿なりたいか?」

『まあなれるなら昔の姿に戻りたいのだ』

「一応、出來ると思うからやってみようか?」

『本當なのだ!? ご主人様!』

「ああ。ついでに聲も出せるようにも出來るぞ」

『頼む。やってくれなのだ!』

「おう良いぜ、し待っとけ」

そう付與魔法でアルが持っていたような《擬人化》を付與出來れば、水竜とかしたロタンでも人型になれるはずなのだ。

という事でやってみよう。

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