《神の加護を持つ死神》明日に備えて 2
「実はだが、エルとロタンには迷宮の攻略をして貰おうと思ってな」
「迷宮なのですぅ〜?」
「カカッ。儂とエルで迷宮の攻略をするのだな」
「ああ。この國にはんな迷宮があるらしくてな、それで攻略しようと冒険者がいっぱい來て冒険者の國とまで言われてるらしいしな。まぁ、その中でもでっかい迷宮をひとつクリアして來てもらいたくてな」
その迷宮の攻略をして來てもらいたいのにはもちろん理由がある。
ギルドポイントが貰えるからというのも勿論なのだが、もう一つ重要なのがある。
それは。
迷宮の攻略クリアの報酬としてランクをひとつ上げれるというのだ。
これは、Sランクにも通用される。
というか、Sランクまでにしか通用はしないのだが。
この場合ランクはSSになるのだ。
そしてパーティーの誰かが、ランクが上がるとパーティー全員のランクもそれに合わされるというルールがある。
俺の狙いはこれだ。
だって、冒険者になったんだし、一番上のランクまでどうせなら行きたいだろ?
「その気持ちは分からんのじゃ」
「ふっ。これは男のロマンってもんなんだよ。いつになろうとアルには分からんよ」
「何かっこつけとんのじゃ」
「キラリお兄ちゃんはかっこいいのですぅ〜〜!」
「だろ〜っ! やっぱりエルは分かってるな。アルなんかと違って……」
俺はジト目でアルを見る。
アルは苛立ってるのか、プルプルと肩が震えている。
「ぅうっ。わ、私じゃって……す、すこしはキラリをかっこいいと思っーー」
「さっ、説明するぞー」
「ひ、人の話を聞くのじゃぁああ!!」
「耳元でぶなよ」
てか、アルなんて言ったんだ?
なんとなくの気持ちで、途中で邪魔したんだが……どうせなら最後まで聞いておけば良かった。
……今度からはしは最後まで聞いてやろう。
「で、迷宮攻略の報酬で俺達はSSランクに上がれる様になる。その後が重要なんだ」
「SSランクになった後か? 我が主人よ、一何を考えてるのだ?」
「この國で俺達のクランを作ろうと思っている」
そう俺が言うと、エルは日本にいた時のおで知っているのか何も可笑しくは思っていなさそうだったが、まぁ、ソラも俺の考えている事を読んでいるだろうし、それに【世界の真理】があるのでクランという言葉に戸うことはないだろう。
殘りの三人。
神の方々はもちろん「クラン」という言葉を知らない。
知っていたら逆に怖いくらいでもある。
その所為か三人とも頭の上に?を浮かべている。
痺れが切れたのか、アルが聞いて來た。
「……そのくらんとはなんなのじゃ?」
「簡単に言ったら組織だ。……アルがってたのに似てるかもな」
「なんとなくじゃが分かったのじゃ」
そうか、アルとかは知らないよな。
……そもそもクランってこの世界にはないのかなぁー?
あってしいいんだけど……これで無かったら、俺ただの恥ずかしいやつじゃん。
めっちゃかっこよくクラン作ろうと思ってるとか言っちゃたんだけど。
「クランは一応ですが存在してますよ。冒険者ランクをBまで上げると作れる資格は得れるそうですが、々と規定などがあって、簡単には作れない事からクランを設立されている方はないですが」
「そうなんだ。まぁ、面倒くさくても作れるんだったら良いや」
「やけに適當じゃな、今回は。いつも張り切っているくせに」
「そう何回も張り切るか……」
まぁ、面倒くさいのは全てソラに任せるので、俺はなんの心配もしなくて良いから、こんなんだとは口が裂けても言えない。
ソラがじぃ〜っと見て來ているが何も知らない振りでもしておこう。
「まぁ、そういう事だ。エルとロタン。二人で迷宮攻略に行ってくれるか?」
「分かったのですぅ〜! キラリお兄ちゃんの頼みならなんでもするのですぅ〜!!」
「ありがとうなぁー、エル!」
エルの頭を優しくでてやる。
サラサラした髪がれないぐらいの力加減で。
エルはとても嬉しそうで、それを見ている俺まで嬉しい気分だ。
もうしぐらいして、俺はエルをでるのをやめた。
「ロタンも良いか、それで?」
「カカッ。儂がご主人様の頼みを斷るわけないのだ」
「そうか。ありがとなロタン!」
エルと同じ扱いは嫌だろうと思い、ポンポンという様に頭をし叩いた。
力加減もしっかりしていたので、痛くは無かっただろうが、もしもがあれば大変だと思い、ロタンの顔を覗き込む。
嫌、というよりも嬉しいというような顔付きをしていたので、まあ大丈夫ではあるんだろう。
「じゃあ、俺達が留守の間、二人とも頼むぞ!」
「ハイなのですぅ〜!!」
「了解したのだ!」
二人がいてくれたら大丈夫だろう
ーーそうこの時の俺は思っていた
まさか。あんな事が起こるなんて、一欠片にも思ってもいなかったから……
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