《神の加護を持つ死神》聖の護衛 8
夕食を食べ終わり、風呂にもった。だだっ広い銭湯の様な場所だった。船の広さからは考えられないので、何かの魔道が使われているか、魔法が掛けられているのだろう。
正直、解読しようと思えば直ぐできるのだが、今回は止めておいた。というか、こんな能力知った所でほぼほぼ意味ないし。
まぁ、それよりも俺がしなくてはならない事があったから、しなかったという事もある。
ここの風呂はもう完全な壁が、風呂と男風呂にある。
だからと言って、あいつらが攻め込めないという訳でもない。
ここの船長によると、聖達は部屋に付いてある風呂を使うと言っていたそうだ。つまりは今、ここの風呂は俺たちの貸切狀態にあるとも言ってもいい。
聖たちがなんでこんな良い風呂に來ないかとソラに聞いたら、何でも聖という役割の者は、安易に人にを見せない方がいいらしい。
あの聖、を見せないからってやりたい放題していたが良いのか? とも聞いて見たのだが、あいつはああ見えて結構しっかりと働いているらしく、ある程度は許してもらえているそうだ。
Advertisement
……神とか聖とかって、やってない様に見せてやらないといけないとかあるのだろうか?
なんか、流奈と聖が似ている気がして來た。ますます、怪しくなって來る。
それとだが、乗組員クルーの人達は風呂をらないそうなのだ。疑問に思って船長に聞いたのだが、乗組員には風呂にる時間さえもないらしい。
意外と裏では大忙しなのだそうだ。
もう本當にスキルとか使いまくってたからか、結局アル達は攻めて來なかった。
ふぅ〜。マジで良かった。
この前は酷い目にあったからな。普通、覗きとかそういうものは男子がやる事だろう。子がやるものではない。ましてやがやるものでは決してない。
なんで、このパーティーには殘念しかいないんだ。
……まぁ、神とかそういうのにまともな奴なんていないと思ってるけど。
「それは心外じゃぞ、キラリ」
寢る前までも俺の部屋に集まっている陣の中で、またしても一番態度のでかいロリババアが何か言って來る。
はっ、何が心外なのだろうか?
「神の中でも真面目な者もおったのじゃぞ」
「へぇ〜。例えば?」
「そこにおるヘーニルとか」
「我か?」
「ヘーニルが真面目だったのか!?」
今からでは想像出來なさすぎて、俺は思わず聲を上げてしまった。
……ヘーニルが真面目だったのか。
「いや、今でも十分真面目だと我は認識しておるのだが」
「いや、どこが?」
「それを主人だけには言われたくないのだ!!」
ヘーニルは一俺を何だと思っているのだろうか。こんな真面目な良い子ちゃんが言ったのをけれないとは。
はぁー、ヘーニルも落ちたものだな。
「いや、何から我は落ちたんだ。それと十分、主人は真面目ではないぞ」
「………?」
「はぁ〜〜。まぁ、良い。それと我だけでなくロタンも神の時は凄く真面目だったぞ」
「そうじゃな。あれでも元は知識の神じゃからな。無駄に堅苦しいとじる程真面目じゃったのじゃ」
「………ヘーニルよりも疑問に思うわ。あれが真面目とか想像できん」
「まぁ、今しか知らないキラリじゃったら無理もないじゃろ。私でも変わり過ぎていると思ってるのじゃから」
「だな。変化が一番大きいのはあいつだろうな」
皆様から変化し過ぎと思われてるロタンさん。
あいつ、この場にいなくて良かったな。いたら、すっげぇ怒ってそう。
「みんなして何を言うのだっ! 儂はいつまでも真面目なのだぁっ!」ってずっと言っていそう。ある意味、連れて來なくて正解だったかも知れん。
「じゃあ流奈とかはどうだったんだ? あいつの昔とか知らないけど、俺と會う前って真面目だったの?」
「私は小っちゃい頃のあやつしか知らないのじゃ。ヘーニルはどうじゃ?」
「一応知っている。確か、神の會議でも、クラスゼロの會議に一人だけ違うクラスながら出席していた程の真面目さだったぞ。なんでもその優秀さをアマテラス様に認められ、許されたらしい」
流奈さん。俺と會う前までヤバイ方だった。
クラスゼロの會議とか絶対ヤバイ奴らの集まりだろう。そん中に出席するとか、それも違うクラスで。ぱな過ぎるだろ。
「元は・・ルナ様も真面目な方だったのですけどね」
……いやぁー、悪い事したかも知れん。
完全に俺があいつを潰したみたいなもんだわ。……今度、何か菓子でも送っておこう。確かショートケーキ好きだっただろうし。
「そうしたあげてください」
「了解」
「それと、顔も見せに行ったあげてくださいね。それだけでルナ様は喜ばれますから」
「だろうな。なんとなく俺もわかる。……まぁ、気が向いたらな」
素直ではないですね。と言われてしまった。
……男は誰も素直じゃないんだよ、そう心の中で呟いておく。
「……じゃあ、もう良い時間じゃし、帰るのじゃ」
「また明日だ、主人」
「おやすみなさい、キラリ様」
「おう。おやすみな、皆」
アル、そしてヘーニルが俺の部屋から出て行った。ソラももう扉の所である。
そして、ソラは一言だけ俺に告げ、部屋を出て行った。
……完全にお見通しだったようだ。
多分、この調子だとアルとヘーニルもだろう。いつもだったらこんな時間に出ていかないしな。
完全に俺のこの後からの用事を分かってやってくれたのだろう。
俺よりもあいつらの方が素直じゃない気がして來る。
……まぁ、折角こんな早くに時間を作ってくれたのだ。
俺もさっさと用事を済ませる事にしましょうか。
ーーじゃあ行こうか
聖を救いに。
【書籍発売中】【完結】生贄第二皇女の困惑〜敵國に人質として嫁いだら不思議と大歓迎されています〜
【書籍版】2巻11月16日発売中! 7月15日アース・スターノベル様より発売中! ※WEB版と書籍版では內容に相違があります(加筆修正しております)。大筋は同じですので、WEB版と書籍版のどちらも楽しんでいただけると幸いです。 クレア・フェイトナム第二皇女は、愛想が無く、知恵者ではあるが要領の悪い姫だ。 先般の戦で負けたばかりの敗戦國の姫であり、今まさに敵國であるバラトニア王國に輿入れしている所だ。 これは政略結婚であり、人質であり、生贄でもある。嫁いですぐに殺されても仕方がない、と生きるのを諦めながら隣國に嫁ぐ。姉も妹も器量も愛想も要領もいい、自分が嫁がされるのは分かっていたことだ。 しかし、待っていたのは予想外の反応で……? 「よくきてくれたね! これからはここが君の國で君の家だ。欲しいものがあったら何でも言ってくれ」 アグリア王太子はもちろん、使用人から官僚から國王陛下に至るまで、大歓迎をされて戸惑うクレア。 クレアはバラトニア王國ではこう呼ばれていた。——生ける知識の人、と。 ※【書籍化】決定しました!ありがとうございます!(2/19) ※日間総合1位ありがとうございます!(12/30) ※アルファポリス様HOT1位ありがとうございます!(12/22 21:00) ※感想の取り扱いについては活動報告を參照してください。 ※カクヨム様でも連載しています。 ※アルファポリス様でも別名義で掲載していました。
8 73【書籍化&コミカライズ】創成魔法の再現者 ~『魔法が使えない』と実家を追放された天才少年、魔女の弟子となり正しい方法で全ての魔法を極めます。貴方の魔法は、こうやって使うんですよ?~
【オーバーラップ文庫様より2/25書籍一巻、3/25二巻発売!】「貴様は出來損ないだ、二度と我が家の敷居を跨ぐなぁ!」魔法が全ての國、とりわけ貴族だけが生まれつき持つ『血統魔法』の能力で全てが決まる王國でのこと。とある貴族の次男として生まれたエルメスは、高い魔法の才能がありながらも血統魔法を持たない『出來損ない』だと判明し、家を追放されてしまう。失意の底で殺されそうになったエルメスだったがーー「血統魔法は祝福じゃない、呪いだよ」「君は魔法に呪われていない、全ての魔法を扱える可能性を持った唯一人の魔法使いだ」そんな時に出會った『魔女』ローズに拾われ、才能を見込まれて弟子となる。そしてエルメスは知る、王國の魔法に対する価値観が全くの誤りということに。5年間の修行の後に『全ての魔法を再現する』という最強の魔法を身につけ王都に戻った彼は、かつて扱えなかったあらゆる魔法を習得する。そして國に蔓延る間違った考えを正し、魔法で苦しむ幼馴染を救い、自分を追放した血統魔法頼りの無能の立場を壊し、やがて王國の救世主として名を馳せることになる。※書籍化&コミカライズ企畫進行中です!
8 179最強転生者の異世界無雙
勉強もスポーツもそくなくこなす高校生、悠馬。 そんな彼の人生は、唐突な事故で終わりを迎えてしまう。 だが、いろいろあって彼は異世界に転生することとなった。 悠馬の才能は異世界で発揮されるものだった! 悠馬改めユーマの二度目の人生が今、始まる! ※主人公は基本的に他人を助けようとするけど、どうでもいいことで面倒臭いと感じたら冷たくなることもあります。 ※殘酷な描寫は保険です。 ※アドバイスを下さるとうれしいです。 ※主人公は苦戦するかも怪しいレベルでチートにしたいと思ってます。苦手な方はご遠慮ください。 ※主人公はヘタレ系ではありません。
8 66人喰い転移者の異世界復讐譚 ~無能はスキル『捕食』で成り上がる~
『捕食』――それは他者を喰らい、能力を奪うスキル。クラス転移に巻き込まれた白詰 岬は、凄慘ないじめで全てを奪われ、異世界召喚の失敗で性別すら奪われ、挙句の果てに何のスキルも與えられず”無能”のレッテルを貼られてしまう。しかし、自らの持つスキル『捕食』の存在に気づいた時、その運命は一変した。力を手に入れ復讐鬼と化した岬は、自分を虐げてきたクラスメイトたちを次々と陥れ、捕食していくのだった―― ※復讐へ至る過程の描寫もあるため、いじめ、グロ、性的暴力、寢取られ、胸糞描寫などが含まれております。苦手な方は注意。 完結済みです。
8 143俺が斬ったの、隣國の王女様らしい……
貴族が多く通う王立魔法學院に通う平民――リューズは、一週間前から毎晩のように黒い靄に襲われ、追われていた。さすがに痺れを切らしたリューズはソレと剣を交え、見事斬ったのだが……黒い靄が晴れたかと思えば中から黒髪が美しい美少女が全裸で現れた。 その事件から翌日……いつものように貴族からイビられながらも堂々と過ごすリューズのクラスに、フィーラと名乗るあの黒髪の美少女が編入してきた。なんでも、フィーラは隣國の王女であるらしく、ここにはお婿を探しに來たらしい。そしてどうやら、リューズはフィーラにお婿として目をつけられているようで……。 ※こちらの作品は、「小説家になろう」にて掲載されています。「小説家になろう」の方では、幾らかの加筆修正がされているので、そちらをお読み頂く事を、お勧め致します。
8 116従妹に懐かれすぎてる件
昔から仲の良かった従妹が高校進學を機に一人暮らしの俺の家に住むことになった。 可愛い女の子と暮らせるなんて夢のようだ、と思ったのだが……。 「ゆうにぃ、おはようのキスは?」 俺の従妹は想像以上に懐いていました。 もはや同居じゃなくて同棲、ラブラブな新婚生活だよこれ……。 季節を追ってエピソードが繰り広げられていく日常アニメならぬ日常ラノベ! 甘々過ぎてちょっぴり危険な二人の生活を覗きに行きましょう! 2017/7/28-30 本日のノベルバ ランキングにて2位をいただきました!
8 136