《神の加護を持つ死神》聖と妖族 4
まだ朝食の時間帯でないとはいえ、あの時間帯から寢始めた為か、アル、ヘーニル、イリスの朝の目覚めは遅かった。
ソラだけは遅く寢たにもかかわらず、いつも通りの時間に起き、支度を整えていた。
ちなみにキラリも起きていた。
まぁ、キラリの場合は起きたというより、寢ていないからずっと起きていた、という方が正しいのだが。
お寢坊な3人が支度を済ませたのは、キラリとソラが支度を済ませてから、実に二時間も後のことだった。
朝食という時間でも無くなってしまったのだが、まぁ何も食べなければ腹は減るというキラリの意見から、今から朝食を食べる事に。
食堂に行くと、もちろんだがこの時間からか誰もいない。
そもそも、キラリ達とイリスとその護衛しかいず、その護衛達は全員が魔人と手を組んでいたから、昨日キラリが拘束をした。
なので、この船には食堂でご飯を食べる者はキラリ達しかいないというわけなので、時間帯など全く関係ないのだが。
では乗組員クルーはどうなのかと聞かれたら、キラリがこの船の船長に聞いていた話なのだが、乗組員は食堂ではご飯を食べないらしい。
お客様と同じ場所でご飯を食べるのは駄目なのだそうだ。
まぁ、料理店でも休憩の時間だからって、客と同じ様にカウンターでご飯を食べる奴なんて見ないから、そういう覚なのだろうと、キラリは納得した。
と言うわけで、キラリ達だけでご飯を食べること數十分。
ご飯が味しいのと、話が進んだからか、時間の流れが早い様に皆じていた。
いつの間にかご飯を食べ終わってるぅ!? 現象も起きた程だ。
その方はご飯が無くなってまでも、ずっと更にスプーンを刺そうとしているので、見ていて面白かったキラリは全くもって止めなかった。
イリスやヘーニル、ソラも同意見だったのだろう。誰もそれを指摘しなかったのだから。
そんな事もあり朝食を終えると、キラリの部屋に皆は戻った。
もちろん、キラリの意見など誰も聞いていない。
イリスでさえ、「またキラリ様のお部屋にお邪魔出來るのですね!!」と言いながら、喜びまくっていた。
それを見たからこそ、キラリは止めなかったのかもしれないが。
まぁ、それでもしっかりとした理由もあり、キラリの部屋に行ったのだ。
ーー容はこれからの事について、だ
じょっぱれアオモリの星 ~「何喋ってらんだがわがんねぇんだよ!」どギルドをぼんだされだ青森出身の魔導士、通訳兼相棒の新米回復術士と一緒ずてツートな無詠唱魔術で最強ば目指す~【角川S文庫より書籍化】
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