《神の加護を持つ死神》聖と妖族 8
ナスタニアに連れられキラリ達は人通りのない道を進み、奧へと連れていかれた。
途中で出會う人達にはし誰だろという様な目で見られたが、ナスタニアがいると分かると直ぐにキラリ達を見る目を変えた。
中にはイリスの事を知っている者達もいて挨拶をしてくれる事もあった。
そんな調子で數十分ほど歩いていると、大きな屋敷の前に出た。
キラリ達の前に立ちナスタニアは止まる。
「ここが我が主人、霊神様が住まわれている所です。さぁ、中へどうぞ」
ナスタニアの案に従い、屋敷の中にる事に。
何かの金屬で出來た大きな柵をナスタニアが開き、キラリ達はナスタニアを先頭に屋敷にって行った。
「……これ凄いなぁ〜」
キラリは心のあまりかついそんな聲をらした。
アルはキラリの橫に來ると、「どうしたのじゃ?」と聞いてきた。
「この柵さぁー、結構特別なやつで出來てるんだよ。多分、位だったら結構上位」
「流石キラリ様。良くお分かりですね」
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先頭を歩いていた、もとい飛んでいたナスタニアが振り向いてキラリに言った。
キラリが疑問気な様子を見せるとナスタニアが答える。
「これは、ここの大陸にしか無い鉄鉱石なんです。霊神様しか加工を出來ないという特殊な鉄鉱石なのですよ」
「へぇ〜、凄いなぁ、それは」
そんな事を言いながらキラリはソラさんに尋ねる。
『俺にもあれって加工できるか?』
『はい、可能です。霊神の魔法を分析し、霊神の事を調べましたので、加工の方法も分かり得てます。試されますか?』
『……いや、聞いただけだから、大丈夫……』
自分のハイスペックさに引きつつあるキラリ。
……俺本當に人間なのかなぁ〜、なんていう呟きをする程に。
『キラリ様は神という種族の為、人間族という訳ではありませんが?』
『あっ、まぁ、そうなんだけどね……』
『…………?』
ソラさんはどいう事? という様なじの様子。
キラリは賢すぎるのが一番の弱點だなぁ、なんていう想を持つ。
そんな風にし悩んでいるキラリを見てか、ナスタニアはキラリに話しかけた。
「どうされましたか? キラリ様?」
「いやたいして重要なことじゃないから大丈夫」
「そうですか」
「あっ、それよりも霊神ってどんな人なの? 今まで聞いてなかったから気になって」
キラリは話題を変えるように思いついたことを言った。
というかひそかに疑問に思ってはいあたのである。
ただ言わなかっただけなのだ。
「そうですねぇー」
ナスタニアはし考えて言う。
「一言で言うとわがままな方ですかね」
「わがまま?」
キラリが疑問気に聞くと、ナスタニアは答えた。
「はい。私がお使えさせていただいている霊神様は、若いときに霊神へと普通の妖族から上り詰められました」
「へぇ~、凄いんだなぁそいつ」
「まぁ、そうですね。凄い方といえば凄い方なんです。ですが」
ナスタニアはし溜息を吐いた。
そして言う。
「霊神へとなった時全ての長が止まるということが課せられるのです。それはつまり、の長が止まるだけでなく、脳の長まで止まるということなのです」
「……そういことか」
意味が分かったキラリがナスタニアに向けて言う。
「つまり、長が止まった所為で子供っぽいところが殘っているという訳なんだろ?」
「はい。その所為か、わがままな方になられてしまったのです」
なんか妖の世界も複雑なんだなぁ。
と、キラリはじる。
「ですが、霊神様は子供っぽいという印象を除けばまさに完璧な方なんですよ。小さいころに基本屬魔法は全て會得しているので戦闘分野では里一番。全霊神の中でもダントツでトップを走っていられる方なんですよ」
「そう聞けば凄そうなやつがする。けど」
キラリはナスタニアの話の中から思ったことを言った。
「子供っぽいところがもう殆どだから殘ったものを見たら優秀な気がしてるだけな気がしてきたんだけど」
キラリの答えに「あながち間違えでは無いですね」と認めてしまったナスタニア。
「九〇%は子供っぽいところです」
「マジでほぼ全部だった!?」
「あとしぐらい増やしてもらえたら、うれしんですけどね」
それだけ言うとナスタニアは黙り込んだ。
一どれだけ子供なんだよとキラリは思ったが、言わない方向に。
もしこれでご機嫌が悪くなったら、最悪すぎるからなぁ、と。
やがて大きな屋敷の庭を超え、ついに屋敷の目の前に。
「では開けますね」
ナスタニアの聲がそこには響いた。
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