《銀狼転生記~助けたと異世界放浪~》004 ~俺、神様に騙されました~
鏡に寫る銀を生やしたプチかわいい子犬。
もしかしてこれが俺? 転生した? なんでだ?
なんでこうなった!?
とそこで鏡の橫にふよふよ浮いている神様がどや顔で、
『どうどう? おにいさん! して言葉もでないじ?』
と、的外れなこと言い始めた。
ふ、ふざけんな!!
これのどこがかっこいいんだよ!?
しかも犬畜生じゃねえか! 人間ですらねえよ!!
『えー、私からしたらすっごくカッコいいよ? 転生前のおにーさんもスッゴクかっこよかったし』
と、頬を赤くそめながらのたまう神様。
は!? 転生前の姿がかっこいいだと!?
どんだけずれた価値観もってんだよ!? あの姿のせいでだと思われてたんだぞ!!
カッコイイとは無縁なんだぞ!?
『ホントにかっこいいのにな~。 あ、それとその姿は犬じゃなくて狼だよ?』
はぁ!? 狼? どこが狼なんだよ!
どっからどうみても犬じゃねえか! てかなんで狼なんだよ!! ワケわっかんねーよ!
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『えー。だってこっちの世界に連れてくるときに"狼ロウ"にしてほしいって言ったじゃ~ん』
それは"涼リョウ”だろが! しかも名前の話だろがボケ!!
聞き間違いや勘違いにも限度があんだろ!!
……ん? おまえ今なんつった?
『え? なにが?』
神様がコテンと首をかしげる。
くっ、かわいい……じゃなて。
こっちの世界ってなんだよ!? ここは日本じゃないのか!?
『あれ、気づいてなかったの? おにーさん。今いる場所は〖エンデ帝國〗領のダンジョン〈サハラの跡〉。 日本のある世界とは全く違う世界。 おにーさん達はこの世界の人間にクラス召喚されたんだよ』
と、これまたどや顔でのたまう神様。
てか、ちょっと待ていきなりすぎて混するわ!!
えっと、帝國? ダンジョン? クラス召喚? え?
クラス召喚!?
あ!!
突然、脳裏に目が覚める前の景がフラッシュバックする。
「キャンキャン!!」
(おい! 菜達やクラスの連中はどこなんだ!?)
と、聲がでないことに多驚きながら(まあ犬だからな)尾をふって神様に詰め寄る。
『え? ああ。クラスの人たちもこっちに來てるよ。 ただ、今は〖アルデンス王國〗にいるとおもうな』
ふう、良かった。みんな無事か。
てかなんで俺だけこんな所に召還されてんだ?
『ああ、それはね。 王國のやつらが作った召喚の陣にこっから干渉しておにーさんさんだけ引っこ抜いてきたの。テへ♪』
と、某お菓子メーカーのの子の顔真似をする神様(もう邪神でいいや)。
テへ♪じゃねえよ。
なにしてくれてんだ!
てかなんで俺なんだ!!
『えー。だっておにーさんかっこよかったし~。何より私との魂の波長がすっごく相よかったんだもん。 ユーリョー件だよ、おにーさん』
ともじもじしながら喋る邪神。
邪神の魂と相がいいって──ミトメタクネー。
つまりあれか、俺はこいつに一方的に気にられたからこんな目にあっていると?
フザケンナ!!
『まあそれはおいといて、そろそろ本題にろうか』
邪神は急に真面目な風格をじさせる顔になった。
周りの空気も心なし、気溫が下がった気がする。
てか、本題?
『そそ、本題。私がおにーさんをここに読んだ理由。これが今日一番の私の目的。聞きたい?』
ははあ、転生後にやってほしいことってこれのことか。
いいぜ。なにすりゃいいんだ? 聞くだけ聞いてやるよ。
『うんうん。いい返事♪ とっても簡単なことだから安心して、おにーさんには……"魔神"になってもらいまーっす!!』
と、若干テンション高めに喋る邪神。
ふーん……魔神ってなんだ? 神になれってことか?
『あ、そっか。まずそこからだよね。 よし、開校!! 邪神ちゃんゼミナール!! 講義容はこの世界のり立ちと現在の世界勢ね。えっと……むかーーしむかーしあるところにかm───』
唐突に始まる邪神講座。
無駄に長かったので要約する。
この世界は大昔に、邪神サハラと善神ラードが暇を持て余して創った世界らしい(機がひでぇ)。
そして、善神ラードはこの世界に人間、亜人、天族を作り、邪神サハラは、魔獣、魔族、悪魔族を作った──あと軽く數百年ほど放置したらしい(馬鹿だろ)。
そして、生み出されるだけ生み出されて放置され続けた種族間は広がり、ついにはものの見事に対立し始めた。
天族は人間を見下し、悪魔族と対立。
悪魔族は魔族を見下し、天族を目の敵にしている。
といった合だ。
なかでもやりたい放題なのが人間で、亜人をげ魔獣を狩り、天族へび、魔族と対立。
悪魔族に心を捧げる者もいたとか。
困り果てた邪神と善神は、12柱の神々をつくりだし、それらを種族の信仰の対象にすることで爭いをなくそうと考えた。(本人曰くナイスアイディアらしい)
ところが、作り出した神々同士が信者達を使って対立。
人間同士の戦爭(宗教のちがいか)が発し、爭いはさらに激化したらしい(馬鹿だな)。
どうしようもなくなった邪神たちは匙を投げて、逃げだした。
そして今に至る……と。
「わう」
(ばっかじゃねえの?)
『だって! しょうがないじゃん! あんなことになると思わないし……。だいたいラーちゃんがしっかりしてたらあんなことにならなかったわけだし──て! その邪神は私じゃないからね! おにーさん!?』
と邪神サハラちゃんはほっぺを膨らませて今更な否定を示す。
いや絶対お前だろ。
おもっきし講義のなかで『私が創った~』って言ってたし。
『違うったらちがうんだよ! まあ、それはおいといて、おにーさんには現在の狀況を打破するために魔神を目指してもらうからね』
と不機嫌から一転、俺にウィンクをとばしてくる。
まあ、魔神を目指すのはいいんだがどうすりゃいいんだ?
俺、今犬だからぜってー弱いぞ?
『そこは大丈夫! おにーさんには異世界転生の定番! チートな能力を既に進呈してあります。 私がいなくなってから〈ステータス〉って念じるとみれるよ。で、チートな能力を使って進化し続けて魔神を目指してね!!』
おお、チートな能力!
やっぱりあるのか!!
魔法が使えたりすんのか?
やべ、めっちゃ楽しみ……ん?
いなくなるって?
どっか行くのか?
『うん。そうだよ私がここに降りていられる時間には制限があるからね』
───What?
『だから、おにーさんといっぱい喋れて良かったよ』
え、ちょっ、まって……
『おっと、時間切れだね。天界からみてるからね。 しのおにーさん。 また會おう』
突然サハラのまわりが霞んだかと思うと、
ポンっ
っと気の抜ける音と共に邪神サハラの姿が掻き消えた。
・・・
 それを先に言えやあああああああああああああ!!!!!
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