《異世界に転生したので楽しく過ごすようです》第30話 王都を後にするようです
「ぽかぽかして気持ちいーのー」
「あーそうだなー」
「偶にはこういうのもいいですね」
「スー…スー…」
「ミルは寢ちゃったみたいよ?」
「ふむ。年相応の寢顔をしていて可いな」
「やっぱりあなた…」
「言いたいことは分かるがその先は言ってはいけないぞ!」
「んー気持ちいいなぁ。この隙に膝枕してもらおうかなぁ…」
俺達は今、日向ぼっこの最中である。
自然に囲まれた狀態でする日向ぼっこはまた違った趣があるな。
ちなみにバーベキューはあの後もはちゃめちゃされた。
どこから持ってきたのか分からないお酒を皆飲んじゃうんだもん。そりゃあ、はちゃめちゃになるよね。
回復魔法でどうにかなったが、もしダメだった時の事など考えたくもない。
「あ、あるじさま!膝枕してもらっても…?」
「別にいいぞ。ほらこっちだ」
「うん!」
リンが素で話しかけてくるなんて珍しいな。嬉しいからいいけどね!
「スー…スー…」
「ちょっとミルさん?だんだん近づいてきてません?」
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「スー…スー…」
「ほらちょっとずつ。スースーいう寢息に被せて移の音消したりして近づいてきてるよね?」
「スー…スー…」
「ていうかミル起きてるだろ」
「バレた…」
「むしろそれでバレないと思ったお前がすごいわ」
「むふふっ」
「褒めてないんだけどね!」
と言いつつもミルを膝枕してしまう俺。全く俺という男は甘いぜ。どれくらい甘いかというと超甘い。
「ゼロ様。私達は腕枕してもらいましょうか?」
「うん!」
「私はどこがいいかしら?」
「おい。俺はお前達の枕じゃないぞ?」
まぁでも枕役するんですけどね?……ツンデレじゃないぞ?本當だからな?
「じゃ私はこか…」
「ちょっと待て!それだけは許せん!せめて腹にしろ!」
「分かったわよ。それで妥協してあげる」
「お前は何をえらそうに…」
今の俺の狀態を見てみようか。
まず俺は寢転がってる。そこに右太ももにリンの頭。左太ももにミルの頭。右腕にゼロの頭。左腕にレンの頭。そして腹にジュリの頭。
ちなみにレンはジュリが頭を俺の腹に乗せれるようにとを俺の頭側にしている。気の利くやつだ。
そしてもれなく枕となった俺。まぁ悪い気はしてないです。
「あ、そうだ。皆は王都でしたい事まだなんかあるか?」
「わたしはないよー」
「私もありません」
「あたしも」
「私もないわ」
「ふみゅぅ…」
……1人だけちょっとトリップしているがまぁいいだろう。
「それじゃ明日は王都を出て違うところに行くか」
「つぎはどこ行くのー?」
「帝國に行こうかなって思ってる」
「帝國にはあたしの家がある」
「家ってミルのお父さんがいる?」
「そう」
「なら帝國に行くついでに寄っていくかー」
「ん…!」
魔王に會いに行くのか。なんかワクワクするな。
「帝國に行くなら帝都でやる武道會に出るといいわよ?後1、2ヶ月後くらいだったはずだから」
「なんか面白そうだな!武道會には必ず參加するぜ!」
帝國は面白そうなイベントがいっぱいあるな!
「帝國に行くのに反対の人いる?」
どうやらいないようですね。
「よし!じゃあ明日は帝國に向けて出発だ!」
「「「「「おー!」」」」」
明日は帝國に向かうことが決定しました。
「それじゃ明日からまた忙しくなるはずだ。今はゆっくりするか」
そして俺達は日が傾くまで思う存分ゆっくりした。
その間、俺の腕と足のが止まっていたのは言うまでもない。
……正直辛かったです。
それから王都に戻って荷をまとめる。
明日からは帝都に向けて移をするのだ。々心配事はあるが、まぁなんとかなるだろ。
そうして1日が終わる。
◇◆◇◆◇
そして王都を出発する當日。
「皆おはよー」
「おはようなのー」
「おはようございます。ミル様とリン様はまだ寢ておられます」
「まぁミルとリンだしな。大目に見てやってくれ」
「かしこまりました」
レンはなんかメイドさんみたいになってきたな。
すると早めに起きてたジュリがこっちに來た。
「今日は早いのね?」
「今日くらいはな」
「いい心掛けね。それをいつもしてくれるとありがたいわ」
「お前は俺の嫁か!……嫁だったわ…」
すっかり忘れてたぜ。結婚する前と後で変わったことなんてひとつもないからな。実がないわ。
俺がひとりでがっくりしていると、ミルとリンも起きてきた。
「おはよ…」
「おはようございますぅ…」
「はい、おはよー。ふたりとも起きたら準備しろよー」
「ん…」「…うん」
このふたりは大丈夫だろうか。寢起きだからなおのこと心配だ。
………リン。フラフラしてるぞ?その先は壁だが…。あぁ、思いっきりぶつかったな。レンに介抱されてるし。こう見るとほんとに姉妹だよなぁ。
ミルは思ったより普通だな。………いやあいつ立ったまま寢てるわ。よくそんな用なこと出來るな。心するわ。
寢起きがダメダメなふたりがどうにかこうにか準備させていざ出発。
「じゃあ馬車を探すぞー」
「なんで…?」
「なんでって馬車がないと…」
「目の前にあるわよ?」
「えっ?…マジかよ…」
「見てみて!しかもこの馬車帝國行きだよ!」
「うわぁ…。ほんとだ」
ゼロとレンはもう見慣れた景なのかうんうん頷いているだけだ。
俺にはなんで頷いているのか分からんがな!むしろ分かりたくない!
そうして帝國行きの馬車にお金を払って乗り込む。乗客は俺達6人だけだ。と言うより、大きさ的に俺達6人しか乗れない。
護衛の馬車は今回はついてこないようだ。多分冒険者が王都を離れたがらないからだろうな。王都のギルド綺麗だしね。
「何事もなく帝都に著きますように…!」
俺の悲痛な願い。この願いが葉ってしい。
なんてったって俺に起きるんなことは後々めんどくさい事になるからな。
「お客様!もうすぐ王都を出ますよ!しっかり目み焼き付けておいてください!」
あぁダルダナンの街を出る時もそう言われたな。懐かしいな。
「みんなも王都見ておくんだぞー。もしかしたらもう帰ってこれないかもしれないんだからな」
「はーい」「はい」「ん」「ええ」「うん」
ゼロは能天気だなぁ。まぁそれがゼロのいい所でもあるんだけど。
こうして俺達は王都を後にした。
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