《三人の霊と俺の契約事一か八かの噓

「蟲だと? 飼っるだと? ふざけるなよ。リサも、エルザも シルフィ-も俺の大切なパートナーだ」

その言葉に噓偽りがない真直ぐな言葉だとアーサーの中にいるエルザとシルフィ-は心に響いた。もちろん、リサもそれが分かった。

「何が、パートナーだ? 魔法もろくに使えずに偉そなことばかり言いやがって。その蟲だってお前と同じで何も出來やしないだろうよ」

「俺のことは、いくらでも馬鹿にしていい!けど、こいつらの事を馬鹿にすることは絶対許さねぇぞ!!」

「アーサーさまぁ」

「ーーなのぉぉ」

涙目で、アーサーの中から飛び出してきたエルザとシルフィ-はアーサーに抱き付いた。ーーよほど嬉しかったようだ。

霊だよな。 人間一人に一人の霊しか契約出來ないと言われている霊を三人も、どうやって・・・」

アーサーの兄は驚きを隠せない。まさに奇跡を目の當たりにしている景だ。 霊は、人間の魔法を何倍もの威力にしてくれる。

更に、霊自は魔力の塊でその魔法は比較にならないと言われている。

それが三人もいることは単純に凄いことなのだ。

( ここは、一か八か・・・)

「兄貴。俺とやって勝ち目あるの? やるならこの三人も黙ってないぜ」

アーサーがここぞとばかりに言う。

三人の霊たちもアーサーの兄に向かってドヤ顔を決めている。

「ーーくっ。 今日のところはこれくらいにしておいてやるよ・・・」

捨て臺詞を吐き、こちらに背を向け去って行った。三人の霊たちはハイタッチをして喜んだ。 リサに至っては冷やかすような態度で舌を出している。

( ふう。一か八かのハッタリが功した)

アーサーが安堵の表を浮かべていると。

「アーサーさま、エルザうれしかったの。気持ちつたわってきたの。ドキドキしたの」

「ふふふ。アーサー様のお気持ち大変

心に響きましたわ」

エルザとシルフィ-はアーサーにくっついてはしゃいでいる。

「あんまりくっつくなよ・・・」

アーサーは、顔を赤くして照れている。

誰かと一緒に喜んだり笑ったりすることは今まで一度もなかったかもしれない。

そんな赤くなっているアーサーを見てリサは微笑ましく見ていたーー。

ーー まだ、魔法使ってないぞーー

    人が読んでいる<三人の精霊と俺の契約事情>
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