「んんんーーはやくうう・・・ん」

毎朝、この流れから一日が始まるのだ。

朝起きて、顔を洗い、朝食を食べて、 歯を磨いていると決まってあの三人が起きてきて、あのだらし無いらな下著姿でキスを迫ってくるだーー

一日一回の毎日の決まりで仕方ない事だがこう毎日、迫って來られるとさすがにウンザリしてくるものだ。

しかし、あの三人は嬉しくて仕方ないようで毎朝を楽しみにしているみたいだ。

俺の家は、それなりに大きな家なので図書室もあり多種多様な書が揃っていたので霊についていろいろ調べてみた。

霊は、世界樹の樹木で生まれ育つ、 そしてやがて時期が來ると巣立ち人間と契約して幸せになる。或る時期を過ぎても人間に契約してもらえなかった霊は消えてしまうのが決まりらしい。

( あいつらは期限まで殘りどのくらいだったのだろうか？ )

霊は、人間ので生きている。人間のをじられないと魔力が空っぽになり死んでしまう。逆にを注いであげればあげるほど魔力が高まり強い魔法などが使えるようになる。

霊は、基本的に食事は摂らない。人間の=魔力が減らない限り死なない。

( ちょっと待ってよお！！ )

★

「これはどうゆう事だ。霊は食事はしないらしいぞ」

アーサーの目の前のテーブルの上にはケーキが置かれている。それを霊三人が仲良く味しそうに食べている。顔中クリームだらけだ。

「ーー基本的にはね。けど甘いは別腹よ」

「ケーキおいしいの。大好きなの」

「子は甘いものには目がないのですわ」

目を輝かせ、口にカスタードクリームをつけ顔中ホイップクリームだらけの霊たちが言うのだから間違いないだろう。

ここのところ毎日こんなじだ。そろそろあの家を出て行こうと思ってる。兄貴ともいろいろあったし、何よりこいつらと出逢ったことにより自分にしだけ自信を持てるようになった。今までは、避けてきた街にもこうやって通えるようになった。

霊三人を連れて初めて街に來たときは街の人々の目が點になっていた。前のように避けられたり、無視されることは無くなった。

やはり、霊三人を引き連れてることは相當インパクトがあるらしい。避けられるどころかみんな目が釘付けだった。

もし、 霊と契約しなかったら俺は街に來れただろうか。きっと家に引き籠っていただろう。兄貴にも反発せずにへらへらと笑って言われるがままだったに違いない。

俺の人生は今しずつ新しくき出してる。

確実に新しい方向にーー。

ケーキを食べている霊たちをぼんやりと眺めるいると。

「ごちそうさまでしたあ」

リサが満足そうに満遍の笑みで手を合わせている。他の二人は、お腹いっぱいでけないといったじにテーブルに倒れ込んでいる。

今までは、 一人だったからじられなかった小さな幸せ。霊と一緒にこうやって過ごしてる時間が今は凄く楽しいし幸せにじる。

「三人とも、顔を拭いて」

持っていたハンカチで優しくリサの顔を拭いてあげたーー。

「アーサー様、ありがとう」

その言葉と笑顔が何よりも幸せにじるアーサーだった。