悪魔 サタン。向かいあって兄、フレディをり攻撃を仕掛けてくる敵だ。

大きさは、ウチの霊たちとほぼ変わらない。が紺、目は赤く、とがった耳を持ち、とがった歯を有する裂けた口を持ち、頭部にはヤギのような角を生やし、とがった爪の付いたコウモリのような翼に尾が生えている。手には三又に割れた槍を持っている。

「あいつは、深き嫉妬の塊なの、自分が相手より劣っていたりすれば必ず手にれようとするの。それを手にれるためなら相手にどんな手を使っても手にれるの。お兄様が取り憑かれたのも、その善き深さや嫉妬のこころの隙をつかれたの」

おっとりしたエルザが珍しくが早口で喋った。

「アーサー様。お兄様を助けられるのはアーサー様だけだよ」

アーサーに向かってリサが元気に勵ますように聲援を送った。

★ ★ ★

激しい音が町中に響き渡る。街の人々は周りにはいないが凄まじい攻撃だ。

「このままだと・・・防障壁が・・・

保たないの」

エルザが厳しく辛そうな表を浮かべている。

「あれ。何だが先程から妙にが重いし、

疲れてが出てきてるのんだけど・・・」

「霊の魔法は、パートナーの力・神力・気力そしてを使っているだよお。

今、エルザが防障壁を使っているのもアーサー様のチカラをしずつ借りてるんだよ」

だからか、さっきから頭がぼーっとするしが怠いし重いと思った。けど、このままだと俺もヤバイような気が・・・

「どうやったら兄貴を止められるんだ？

方法はないのか」

「ふふふ、幾つかありますわよ。一つはお兄様の魔力が無くなること。もう一つはお兄様が気絶などし意識が無くなること。最後は、サタンの意識が無くなることの三つですわ」

シルフィーは指を三本立てて得意げな顔をし説明をする。

「なあ。人間は魔力が無くなると、どうなるんだ」

「普通は、気絶や昏睡狀態になりますわ。最悪の場合は死に至ることもありますわね」

シルフィーは、顎に指をやり斜めうえを向いて思い出したような表を浮かべた。

「やる事は1つだな。兄貴の魔力が盡きる前に兄貴かサタンを倒すしかないってことだ」

アーサーは決意が固まり地に足が付いた様子だ。

「そろそろですヨ。防障壁が破れますよ」

「アーサー様・・・ごめんなさいなの。

障壁が・・・破れますなの」

エルザは、申し訳なさそうに悲痛な聲をあげた。

「大丈夫だ、ありがとう。 しおやすみエルザ」

「ありがとうございますなの、アーサーさま」

エルザはそう言い殘しアーサーの中に消えていった。

今、分かった、何で憎んでいた兄貴なんかを助けたいと思ったのか。家族なんかじゃない、出てけとか言われたならもう関係ないって思うのが普通なのに。

俺の気持ちよりも、アイツらが助けたいと思ってるんだ。その気持ちが俺の冷え切った心を溶かしてくれてるんだ。 もう俺の心もも俺だけのものじゃないんだって思う。

後悔してるか？ 嫌、後悔してないよ。

寧ろ、謝してる。だって一人じゃないっていつもアイツらをじていられるから。

ーー 孤獨より辛いものなんてない ーー