《三人の霊と俺の契約事》貓舌
「いらっしゃいませえ、ごめんね。お客様いらっしゃったから」
ウエイトレスのミーナがお客さんのお出迎えに霊たちの席から立ち上がるとり口へと向かった。
「ミーナ行っちゃったねえ」
「この時間にお客様、珍しいですわね」
「なの」
喫茶店が賑わう時間帯は大抵決まっている出かける前にコーヒーを一杯というじの早朝と食後のコーヒーのお晝過ぎ、そして喫茶店の稼ぎの時間帯のおやつの時間帯。
現在は、朝と晝間の間の一番人が來ない時間帯。この喫茶店の常連客になってから初の出來事だ。客と決まった訳でもないがどんな人が來るのか興味深いので、 コーヒーを飲みながら注意深く見守っていた。ガールズトークを邪魔された霊たちも肩を落としながら自然との向きをり口方向に向けていた。
「ふう、良いコーヒーの香りだにゃん。
良い豆を使ってる証拠だにゃん」
( にゃん・・・? )
「ありがとうございます。お好きな席にどうぞ」
「カウンターテーブルで大丈夫だニャン。逆にこっちのが落ち著くニャン」
アーサーの席からでは、死角になっている為にはっきりとその人を捉えることは出來ないが男なのかなのかはっきりしない聲だ。たっだ一つ気になるのが語尾の甘ったるいのある言い回しだ。
「わああ。獣人族だあ珍しいぃ」
「ここらへんでは、あまりみないの」
「ふふふーー 素敵ですわ」
好き、好奇心の塊のような三人娘たちは既にニャンを語尾つけている謎のお客様のところで戯れていた。
「にゃにゃにゃ、 霊なのかにゃ? 」
獣人族ってリサが言ってたな。獣人族は実際見たことはないが、兄貴たちはそういった種族とも流があったりしたと聞いたことがある。獣の顔に首から下は人間と同じような種族らしい。
一どんなじなんだろうか・・・?
アーサーは、張な面持ちで恐る恐る獣人族でニャンの語尾のつく人に近づいて行った・・・・・。
「あっ?! アーサー様ぁ、 珍しい獣人族だよお」
ーーーー!! いきなり出鼻を挫かれた。
すると、にゃん?っといった表でこちらの方に視線をおくってきた獣人族ーー これがまた何とらしい顔立ち。目は真ん丸で當然貓目だ。八重歯がちらりと見えているのもまた似合っていて可らしい。 ふわふわの茶の栗をした髪。 そして哀愁漂う貓耳が頭にある。 ただーー なのか男なのか分からない可いのだけは確かだ。
「アーサーさまは、わたしのご主人さまなの」
「私たちでしょ!! 獨り占めしないでよお」
「ふふふ、私のモノよね。 アーサー様」
漫才のコントのような會話を目をまん丸くしてキョトンとした表で眺めている貓の獣人族。
「そういえば、全然飲み手をつけてないねえ。冷めちゃうとおいしくないよ」
顎の下に手を置き首を傾げなら不思議そうにリサが訪ねた。
「貓舌だにゃん。 熱いは完全に冷めるまで飲めないのにゃん」
「なら、アイスコーヒーやアイスカフェオレとか他にメニューにあったよお」
「そこは、ホットへのこだわりだにゃん。アイスではこの香りと味は出せないのにゃん」
チッチッ、と人差し指指を立てながら得意なじで熱弁する貓舌。 そのきはまるで著ぐるみショーを見ているかのようにくるしい。思わずぎゅーっとしたくなる。
「そろそろ飲めるかにゃんーー」
ゆっくりとカップを口に持っていきコーヒーを啜るとーー 思いっきり顔を顰めて中のを逆立てて舌を出した。
「ーーーーまだ熱いにゃん」
霊たちもアーサーもミーナもその場にいたみんなが大笑いしてその場が和んだ。
「そういえば、まだ自己紹介がまだでしたにゃん。私は、メルルと言いますにゃ。以後よろしくお願いしますにゃ」
メルルは、笑顔で深々と頭を下げてお辭儀をした。
名前からも結局、男なのかなのかわからないままだった。
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