《三人の霊と俺の契約事アーサーと

凄まじい音と共に無數の魔法攻撃が城周辺の街に降り注ぐ。

アーサーがカタリナ國民に説明した策は二つある。一つ目は防障壁による時間稼ぎである。

カタリナ城全にエルザの大地の防障壁がられているが金の瞳エンペラーアイを使用していない為、無敵ではないし継続時間も限られている。いつかは剝がれるのだーー。

二つ目は街の教會にも炎の防障壁をっている。

アーサーは皆には言わなかったがカタリナ城に目を向けて教會へ、子供を逃がす作戦である。教會には勿論、ソフィアもいた。

カタリナ城に戦える男を殘し、萬が一バンディッツが間に合わず障壁が剝がれて攻めてこられた時にしでも時間稼ぎが出來るようにという作戦だ。

今のアーサーに考えられる苦渋の策だった。

「アーサー様、大丈夫です?顔が・・」

疲労が顔に滲み出ているアーサーにソフィアが気遣う。

「障壁を二つ同時に出して更に城の障壁に集中しているのでね・・・」

アーサーは苦笑いを浮かべる。

「城は明らかに障壁が分かるけど、教會は一見普通の教會にしか見えない筈だ。教會が倒壊した時と教會の地下室の扉に誰かが手を掛けた時に急発する障壁をかけている」

リサの急障壁をソフィアに説明するアーサーの息は荒ただしかった。

「何としても守りきらなきゃ」アーサーは改めて狹い教會の地下室を見渡す。避難しているほとんどが、子供だ。

アーサーのこの強い思いは三人の霊にもリンクして伝わるーー。

『分かってますアーサー様、絶対このお城を守ってみせますなの!! 』

「はあ、はあ、城の障壁が後、ししか保たない・・・エルザの奴相當疲労しているな。ただの魔法攻撃じゃないのか?」

攻撃される度にまるで魔力を削られている覚がエルザによって伝わってくる。 その度にエルザに神力・気力・力を吸いとられているようだった。

三人の霊が魔法を発させるには契約している人間の神力・気力・力を使用して発させているのだ。

「ああーーしんどい。レーベンハートさんの頼みを放っておけば良かったのかな」

『放っておけない癖に。良く言うわね』

リサがリンクテレパシーで話しかけてきた。

『そうやって、お節介をやいて私達のことも契約してくれたし、ホーエンハイムやデーモンズゲートのことも助けたじゃない』

「そうだっけ? 覚えたないな」

『ふふふ』

素直じゃないアーサーに微笑むシルフィー。

「お前らが居たから俺も頑張れたんだ!もうし踏ん張ってくれよ!」

『勿論なの』

『任せて! いつでも準備してるわよ』

『ふふふ。アーサーの為なら』

「マヂで、早く來てくれ。バンディッツ」

帝國軍攻撃開始から一時間経過したーー。

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