《事故死したので異世界行ってきます》第11話 盜賊狩り②
「俺は正面から一気に行く、リリカは後ろから魔法で後方支援を頼む」
「わかった」
リリカの聲に迷いはなかった。
正面から行くという言葉を言ったら普通はやめておこうなどと聲が上がっても不思議ではない、しかしリリカはそれをしなかった、それだけ俺を信頼していると言うことだろう、無論その信頼を裏切ったりすることはない。
俺が窟のり口に立ちいざろうとしたその時、アジトらしき家から、盜賊らしきオッサン達が3人出て來た
「誰だテメェ? 」
「ただの冒険者だ、悪いがお前達には死んでもらう」
まずは1番先頭を歩いてこっちにやってきた盜賊の、一員を斬り伏せる
仲間が一瞬で倒されたことを直視した盜賊は早くも──
「な…なんだこいつ…  か、カシラ ︎」
──カシラを呼んだ
すると、アジトであろう建のドアを待ってましたと言わんばかりの勢いで、蹴り破って飛び出してきた
「なんだ?俺様に何の用なんだ?ん?」
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俺様……こいつの脳はどうやら常人より遠くかけ離れたらしい。
「あんたが【シャング・リラ】の親玉か?」
「その通りだとも!」
「そうか、個人的な恨みはないがお前にはここで死んでもらう」
「フン… 俺様を殺すつもりか?」
「そのつもりだが?」
「肩慣らしにもならねぇだろうけど
相手はしてやるよ!ハハハ!」
「肩慣らし、ねぇ… 」
俺はそう呟くと同時に右足を前に出し強く踏み込み、前に跳ぶ様に進んだ。
タッタッ──
僅か二歩でカシラの元まで移した俺は腰のエリフィスを握り左から右へと、水平にスイングした。
俺の振った、一太刀は空を切る鋭敏な音を立て空を切った。
「なっ…⁈」
「ハハハ!お前なかなかやるじゃねぇか!」
盜賊のカシラは俺の間合いの僅か外に立っていた
「ステータス」
俺は慌ててカシラのステータスを確認する
佐々木 健太
種族:人間 ☆転生者(排除対象)  職業:盜賊  ランク:A
Level :??
HP   ???
MP  ???
攻    ???
守    ???
知    ???
速    ???
運    ???
スキル
???
「転生者…」
「今更気づいたのかよ、スズキさん?ハハハ!」
「奇遇だな俺はちょうどあんたのようなヤツを探していたところだ」
「なるほどな、ってことはあんたが今回の転生者狩りか! 転生者を殺せば稀にそいつの能力を手にれられる、って言う噂も聞くし何より上玉のも手にる、今日の俺はとことんツイてるぜ!」
「いや、ツイてるの方は俺の方だ、悪いが個人的な利益を得るためにお前にはここで死んでもらう」
俺は再びエリフィスを握る
(おい、お前の力見せてもらうぞ)
(ふん…もう妾に頼るのか、けないのぉ…)
(口を聞けなくしてやろうか?)
(くっ… わかったわよ!やればいいんでしょ!?)
(いくぞ)
(いつでも大丈夫よ)
エリフィスに大量の魔力を流し込む
「なんだこれは……?そうか……お前の選んだ【神の恩恵】か」
「いいや?違うが?」
魔力を流したエリフィスからは大量の黒いオーラが溢れ出し瞬く間にアジトのある窟一帯を黒い霧で覆った
「殺れ」
黒い霧は、健太カシラを中心にして急激に収し始めた。
「な、なんだこれぇッ!?ま、や、やばいッ!」
黒い霧はやがて竜巻のように渦巻き、人を切り刻む音を立てながら、健太カシラと黒い竜巻は消え去った。
これで──
俺がそう言おうとした瞬間から後ろからヤツ健太の聲がした
「勝ったと思ったかー? そんなあっけなく終わるわけねぇだろーが!」
「それがあんたの【神の恩恵】か?」
「ご名答【変りスケープゴート】だ」
ここでもう一度相手のステータスを確認してみた
スキル
【スケープゴート】 消費MP 500
発してから致死ダメージが加えられるまで発し続ける
致死ダメージが加わった時、それを無効化する
再び発する為には、発していた時間と同じ時間だけ待つ必要がある。
「なかなか便利なスキルだな」
「そうだろぅ?自分の死を無効にできるなんて、チートすぎるよな?今なら俺の部下になれば許してやるぜ?」
確かに、死を無効にするスキルは強い。
だが、それ以上に死ぬことすら難しいほど強いスキルを持っている俺から見れば、ちっぽけな小道のようにすら思えた。
「何言ってんだ?あんたのスキルは逃げ専用だろ?
だったら、俺は死ぬまで殺し続けるだけだ」
「やれるもんならやってみな?けど俺もそろそろ攻撃しちゃうぜー?」
俺と健太カシラは同時にき出した、だが俺の圧倒的なステータスが健太カシラを大きく上回り、いともたやすく間合いにり込んだ俺は、エリフィスがを切り裂く。
「はぇな…だがこれで…フン…」
切り裂かれた健太カシラは、幻影のように消え俺の後ろから現れ
「もらったぁぁッッ ︎」
俺の首筋狙ってナイフを突き刺す……
「遅ぇ…」
俺はケンタの不意打ちをヒラリと躱し、三度みたびエリフィスで切り裂く。
それと同時にケンタは幻影のように消え去りまた後ろに現れた、が、しかし今回は攻撃を仕掛けることなくただただ立ち盡くすだけだった。
「どうした?」
振り向きそう問いかけると、健太カシラは青ざめた顔で、土下座をしながら許しを請う。
「み、見逃して下さいッ!」
「なんだ?さっきまでの威勢はどこに行ったんだ?」
「す、すみません…」
どうやら、MP切れでもうスケープゴートを使うことができないらしい。
「そうか、だったら仕方ないな」
「あ、ありがとうございます…ッ!」
「じゃあな」
「へ?」
俺はエリフィスを振り下ろし、盜賊のカシラ健太の首とを切り離した。
完全に切り離れたその瞬間、目の前が白くなり頭がボーっとした
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