《事故死したので異世界行ってきます》第19話 大賢人
「それでは、本日はこれで終了ですお帰りの際は馬車を用意しましたのでそちらをご利用ください、ユウスケ様はその場に殘って下さい。
皆さまお疲れ様でした」
大臣の発言後俺以外の4人はいそいそとその場を離れていく。
もっとも、失神していた者は王宮側の魔導士に引き擔がれて退場したのだが。
「ユウスケ殿、そなたを4代目魔導王に──」
國王が俺を4代目魔導王に就任を命ずる
「あの……」
俺は國王の言葉を遮るようにそう言う。
「なにかね?」
「魔導王と言う稱號名を変えてもらえませんか?」
「ん?それは一どう言うことじゃ?」
國王は、不思議そうな顔をしてそう聞く
「大賢人と言う稱號にしていただきたい、大賢人の稱號を頂けるのであれば
その稱號と責務をありがたくけ取ります」
「何を言っているかわかっているのですか!?魔導王とは、代々紡がれてきた由緒正しき稱號、その稱號を──」
大臣が口を挾む。
「よかろう、そなたを初代大賢人として就任することを命ずる」
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だが、大臣の言葉に國王が間髪れずに口を挾んだ。
「國王ッ!」
大臣は聲を荒げた。
「黙れ!魔導王の稱號とこの男の力、どちらを優先するべきかわからぬのか?
寧ろ今までの魔導王とはまるで違う次元に立っているこの男に今まで通りの稱號を與える方が烏滸おこがましい」
つい先ほどまでは、大臣の言葉に耳を傾けることしかなかった無能國王、だが今の威厳は間違いなく王たる者の素質が無ければなし得ない業だ
「初代大賢人? 2代目大賢人を探すのは大変なのでは?」
俺は、國王に向かってそう言った。
そうすると、國王はし微笑みながら言葉を紡ぐ。
「ほほう……確かにのぉ、なにせそなたと同等かそれ以上の者を探さなくてはならないのだからのう?」
「そうですよ、それに俺が大水晶石に流した魔力は半分ほどですよ
ですから、大賢人は俺の代で終わりです次の代からは今まで通り魔導王をお探し下さい」
「アレで半分程度と言うのか……そなたを超える者はこの先出てこないだろうな、ホホホ」
「ありがとうございます」
こうして俺は大賢人と呼ばれる様になった。
やっちまった……ついその場の勢いで大賢人なんて重役になってしまった……
俺はどうリリカに説明しようか王國が手配した馬車の中で悩みながらな自宅へと向かう。
「到著しました、足元に気をつけてお降りください」
同車していた銀のフルプレートをまとった騎士がそう言い馬車のドアを開けると先に降りて行き躊躇ためらうことく、四つん這いになり自ら、踏み臺となった。
「な、なにをやっているんですか?」
「かなりの段差がありますので、そのまま降りられると危険なので、踏み臺になっているのです」
そんな冷靜に説明してもらわなくても……
いや、俺がいっているのはそういうことじゃなくて、恥ずかしさとか無いのかと問いたいのだ
「立ってください」
「はい?」
「いいから立って、俺自分で降りるから」
「し、しかし萬が一にもお怪我をなされたら國王様にどうお伝えすれば良いか……」
「いいって言ってるだろ、さっさと立てよ」
俺はしつこい騎士に、し威圧的に言ってしまったそのせいか意図せず覇気を発してしまう。
「す、すいません……ッ!」
先程まで四つん這いになっていたのに1秒もかからないうちに直立不で二足で立ち盡くしていた。
「すまない、強く言い過ぎた」
「い、いえ……」
騎士はカタカタと鎧と鎧がぶつかる音を小刻みに立てながらそう言う。
「今日は送ってくれてありがとう、今度からもし送ってもらうことがあったら俺に踏み臺は要らないということを他の人にも伝えておいてくれ」
「わかりました」
「あ、コレ良かったら使って」
俺はアイテムボックスから大ぶりのオリハルコンを取り出し騎士に手渡すと、騎士は戸いながら俺に問いかける。
「な、なんですかこれ……」
「オリハルコン?って鉱石だったかな?」
「そんなことわかってますよ……なんなんですかこの大きさ……」
「ん?そんなに大きのか?」
俺が渡したオリハルコンのサイズは大人の手のひらがすっぽりと隠れるほどの大きさだ。
「大きいなんてもんじゃ無いですよ こんなに大きなオリハルコンどうやって……?」
「それは緒だ、売って金にしても良いし良い裝備を作るのに使ってもらっても構わない、ここまで送ってくれたお禮だよ、け取って」
「わ、わかりました……有り難く頂戴します」
騎士は恐る恐る、俺が渡した大ぶりのオリハルコンをけ取りマジックボックスへれる
「そういや騎士さん、あなたの名前はなんていうんですか?」
「私の名前は、ウィルと申します」
「次の送迎があればウィルが擔當してよ!」
「はッ!有難きお言葉」
堅いな……まぁいいか
こうして騎士ウィルと友達?になり帰宅した。
「ただいま……」
「あ、おかえりーどうだった?」
「うーん……」
「ふふふ」
「なんだのその笑い方!」
「ごめん、どうせ次の魔導王が誰になるかって話で呼び出されたんでしょ?」
なんだこいつ、エスパーなのか?
「そ、そうだ」
「それで、ユウくんが次の魔導王ってことになってどう説明したらいいかわからないんでしょ?」
リリカは笑い混じりの聲でそう言った、やはりこいつはエスパーなのか?
「まぁ……だいたいそんな所だよ、これからどうしたらいいんだろうか……」
「うーん、私も魔導王と同棲したことなんて無いからよくわからないけど、仕事が來るまでは冒険者をしていたらいいんじゃ無い?」
「そうだな、そうするか」
たしかに、魔導王と同棲した人なんてこの世に數えるほどしかいないだろう、それにリリカの言う通り魔導王もとい、大賢人としての仕事が來るまでは今まで通り冒険者としての仕事をこなせば良いだろう、先代のミネルバも魔導王をしながら冒険者 兼 研究者(?)をしていたのだからそれくらい暇な役職なのだろうな。
そして俺はリリカにどのようにして大賢人になったのかと言う経緯と、なぜ魔導王ではなく大賢人なのかと言う理由を説明した。
「リリカ、明日から早速クエストをけに行くか?」
「ごめん、明日はアレク達と久しぶりにクエストに行く予定なの」
よく見てみればリリカの足元にはコンパクトにまとめられたクエスト用品が用意されていた
「そうなのか、今から行くのか?」
「うん、今から溫泉りにいってそのまま宿に、一泊してから明日クエストに行くの」
「そうだったのか、送って行こうか?」
「ううん、大丈夫だよ」
「おう、気をつけて行けよ、何かあったらすぐに向かう」
こうして激の1日は靜かな夜が迎え
騒々しい朝が訪れようとしていた。
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