《事故死したので異世界行ってきます》第22話 法國

「さて……こっからヨルダン法國まではそう遠くは無いだろう……てか、近くであってくれ」

この時、時計の針は午前11時を指していた。

そして、ヨルダン法國が目で確認できる頃には時計の針はもう既に午後1時を指そうとしている。

「結構遠かったな……ウィルが隣國って言ってから近いと思っていたが……」

(馬を使って2日以上 使わなければ2週間以上はかかる距離だ)

腰に攜えたエリフィスが今は唯一の話し相手だ。

「だろうな… 【神化エボルブ】を使った俺でもここまで來るのに2時間近くかかってるからな」

(うむ、ずっと走り続けていたからのぅ 1つ聞いてもいいか?)

「なんだ?」

(帰りも走るつもりなのか?)

「そのつもりだけど?」

(転移魔法は使えないのか?)

「なんだそれ?」

(知らぬのか? 妾の記憶が正しければか闇どちらかの適と風と雷の適を持っていれば使えたはずだぞ?)

その屬であれば使える、と言うか全部使えるのだが転移魔法の使い方がわからないし、どうやってやればできるかなどイメージすることが出來ない。

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【ディメンション】を使えば、転移という観點から見るのであれば似た事ができるがアレは自分が目視している空間の中でしか使えない、それにあのスキルは自分のを完全に異空間へと飛ばすことはできない、の3割程度を飛ばすのが限界だろう、しかし自分の以外であれば全て異空間に飛ばせるので戦闘や私生活に置いては問題はなく便利なスキルだ。

だが、転移魔法は【ディメンション】を応用しても到底できそうに無い、であるならば転移魔法を習得するのが1番効率的だ。

「どうすればできるんだ?」

(まずさっき言った3屬の魔力を同時に放出させてみよ)

「こうか?」

(今出した魔力を人がれるくらいのサイズに調節できるか?)

「あぁ」

俺はエリフィスに言われた通りに闇、風、雷 の三屬の魔力を丸狀にしそれを縦に引きばして大きさを調節した。

「これでいいのか?」

(あぁ、それで【ゲート】は完じゃの)

「ゲート?」

(ゲートとはその転移魔法の名前だ 後は行きたい場所の風景を頭に浮かべてそのゲートをくぐるだけだ、そうするとイメージした場所に辿り著く)

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「なるほどな」

(但し、一度も行ったことのない場所、見たことのない場所には行けないからな)

「じゃあ、この魔法は帰りに使うことにしよう」

(うむ、帰りはそれが良いだろう 次からは【ゲート】と唱えればさっきお主が作り出した形のゲートが出てくる、いちいち調節して作るより詠唱した方が楽だと思うぞ)

「それは便利だな、わざわざご指摘ありがとうございます」

(う、うむ)

こうして俺はまた一つ魔法を覚えることとなった。

ヨルダン法國周辺

ヨルダン法國はカルダド王國よりも高く重厚な石の壁に守れている。

「さて、どっからるかな?」

(どうせ何も考えておらんのだろう?)

「よく分かったな」

(當たり前じゃ、大賢人などと大層な稱號を持つ割には頭を働かせるのは苦手のようだしのぅ?)

「いや… 今いい方法を思いついた」

「(正面突破)」

俺とエリフィスの聲が息を揃えて出た。

(ふふ、そんなことだろうと思ったわ)

「ははは、なんで分かったんだ?」

(1番近くでお主のことを見ているのは妾じゃぞ? わからぬわけが無いだろう?)

俺とエリフィスは高々と笑い聲をあげる。

「さぁ、行こうか」

(うむ)

俺は【神化エボルブ】を発させたままヨルダン法國の門がある場所からし離れた森に移した。

ここで一度【神化】を解く、【神化】を発させたままエリフィスを握ってしまうと僅かではあるが魔力がエリフィスに伝わってしまい神的ダメージを與えてしまうことになる、これから剣を振るうことを考えた俺は解くことにした。

【神化】を 使っている時の俺の魔力とエリフィスの持つ魔力が反発してしまうためダメージを與えてしまうと言う様な現象が起こってしまうようだ、反対に闇屬の魔力はエリフィスと相が良く、切ったを黒炎で焼き払うと言う特殊スキルが付與される。

「さっさと、終わらせて帰りますか!」

(うむ!)

ザッーッ!

勢いよく森の茂みから抜け出す。

「だ、だれだおまーー」

門番の言葉を最後まで聞く事無く斬り伏せる、そのまま門を堂々と通ると、俺の目の前にはヨルダン法國が視界いっぱいに広がる、カルダド王國に比べると繁華街の賑わいはないが店自はたくさん建ち並んでいる。

そんな繁華街の真ん中にはドーンとひらけた道が一本開通しており【心眼】によれば、その道の1番奧にある宮殿にレグルス法帝は居るようだ。

俺は全速力で一本道を駆け抜ける。

「と、止まれっ!!! 【ファイヤーアロー】」

宮殿に近づくにつれ俺の行く手を阻む聲と魔法が飛んでくる。

俺はそれらの魔法を全てエリフィスで斬り伏せて止まることなく、宮殿へと駆け抜ける。

「案外正面突破ですんなり來れたな」

(ふふ、當然じゃ)

中央通りを駆け抜けること數分程度、容易に尊厳な佇まいの宮殿に辿り著いた、すると一誰のためにこんなに大きくしたのかと問いたくなるほど大きい扉が、地面を削る音を立てながら開いた、扉の向こうには大量の魔導士がいつでも魔法を放てる準備をしてこちらを向いている。

「どうやら、歓迎してくれるみたいだぜ?」

(そうじゃの、では妾たちも応えてやらねばのぅ?)

「おうよ!」

俺は扉が完全に開ききったのを確認して勢いよく飛び込んだ、だがこれが悪手だった。

數多の魔導士たちが放った魔法は、俺のいる場所を中心に直徑3mほどの魔法陣を産み出した。

瞬間が鉛のように重くなり、先程まで脳に表示されていたマップもプツリと消える。

「あれ?おかしいですねぇ…?私が対峙するのは大賢人なる者のはずだったのですが…… 失禮、そちらの狂戦士さん、お名前はなんですか?」

そう俺に尋ねるのは大量の魔導士たちの真ん中から割って出てきた如何にも位の高そうな服を著た男だった。

「くっ… なんだこれは…」

(恐らく負荷魔法だろうな今のお主のステータスは格段に下がっている、このままではまずいぞ)

「アレれ?私はお名前をお聞きしたのですよ?話が通じないということはやはり大賢人では無いのですね?」

嘲笑うかのように俺に問いかける。

「あんたの名前はなんだ」

「全く… 質問を質問で返すなど愚行にも程があるッ!」

瞬間男が目の前から消えて、気づいた時には俺の懐にり、鳩尾に拳がめり込んでいた。

「ぐはぁっ…」

鳩尾に直撃を食らった俺は立っていた場所から2歩ほど後ろに退き腹を抱えて蹲る。

「うーん…ステータスオール100の雑魚を倒せないとは やはり私には武は向いていないようですね」

「 ⁈ オール100……そんなわけが無い… いくら魔法で下げられたからといってもそこまで下がる訳がない… ステータス」

慌てて自分のステータスを確認する。

鈴木祐介 

種族:人間  職業:剣士  ランク:S

Level :219

HP  43/100

MP 100/100

攻   100

守   100

知   100

速   100

運   100

スキル

無し

魔法

無し

裝備

魔剣エリフィス (使用不能)

「な、なんだこれ…」

「だから先ほど言ったでしょう?あなたのステータスは全て100になっていると」

「そ、そんな… 」

(今妾を振るうとそなたは妾の魔力に食い殺されてしまう… くっ…肝心な時に役に立てなくてすまない…)

「いや… 俺が何も考えずに來たのが悪かったんだ… ここは逃げることだけを考えよう…」

(そうだな…)

「逃すとでもお思いですか?哀れな…逃すつもりなどありませんよ?」

「…」

確かに今の俺に、千は居るだろう魔導士と目の前にいる男から逃げる算段は無い。

「さて、渉といきましょうか 貴方が我々、ヨルダン法國に使え、カルダド王國を滅ぼすことを契約するのであれば貴方の命を救いましょう、もちろんステータスも全て元通りに戻します如何ですか、大賢人様?」

「そんなこと… できない…」

転生して初めて訪れた國、この世界の故郷の様な國だ、何よりリリカと暮らすあの國を滅ぼすなんてことできるわけが無い。

「そうですか、殘念ですではここで死んで頂きます 萬を照らすよ、我が元に集いて敵を穿て 【聖槍ライズ・レイ・ランス】」

の粒が集まって次第に槍の形へと変化していく、この変化が完全に止まった時が、最期になることを俺の細胞1つ1つが察していた。

「大賢人様、何か言い殘すことはありますか?」

「……」

逃げようとしたが、鳩尾にったパンチによるダメージでけない。

「そうですか、お別れの時間です」

男は作り出したの槍を俺の方へ向けて放った、その槍はを完全に貫いた、からは大量のが溢れ出しそのが流れると同時に命が流れ出ていくような覚になる。

だが、それでも今の俺にはそれをただ見て死ぬのを待つことしか出來なかった。

「 リ、リカ… 」

命盡きる寸前、葉えたかった夢や築き守りたいと願った幸せな家庭を、走馬燈のように思い返した。

最終回…… ではありませんよ!

これからも行けるところまで毎日更新続けていきますのでよろしくお願いします!

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