《事故死したので異世界行ってきます》第35話 帝國①
悪鬼・アリジス討伐
適正ランク SSS以上
対象冒険者: ユウスケとリリカ 
※危険度が極めて高いため、ユウスケだけでも可、但しリリカ単では不可とする。
クエスト達條件
悪鬼・アリジスの討伐
クエスト報酬
35億リン
「【心眼】」
脳に映し出されたのはドドルベルン帝國の帝宮だった。
「え…」
パニックに陥りながらも次の黒のクエスト用紙を手に取った。
魔鬼・アグナエル討伐
適正ランク SSS以上
対象冒険者: ユウスケとリリカ 
※危険度が極めて高いため、ユウスケだけでも可、但しリリカ単では不可とする。
クエスト達條件
魔鬼・アグナエルの討伐
クエスト報酬
40億リン
コレも【心眼】を使い場所を特定したところ、心眼は三度ドドルベルン帝國を示した。
「一どうなってるんだ……」
・アスモデウス討伐
適正ランク SSS以上
対象冒険者: ユウスケとリリカ 
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※危険度が極めて高いため、ユウスケだけでも可、但しリリカ単では不可とする。
クエスト達條件
・アスモデウスの討伐
クエスト報酬
100億リン
例の如く、【心眼】が映し出したのはドドルベルンだった。
「どういう事だ……まさかまだあるのか?」
黒いクエスト用紙全てに目を通したが、ドドルベルン関係のクエストは今出ている4枚で全部だった。
ドンドンドンッ!!
「無禮者ッ!いくらギルド長と言えど國王様の部屋に許可も無くろうなど決して許さんッ!」
部屋の外から護衛の怒鳴る聲が聞こえてきた。
ギルド長來てるのか、まぁコレから説明してもらうつもりだったし丁度いいや。
ガチャー
「どうされました?」
「國王様ッ!」
「ユ、ユウスケ殿!クエストは見てもらえましたかなっ!?」
護衛に押さえつけられながらギルド長は必至にその言葉を俺に伝えた。
「ええぃっ!うるさいっ!」
ギルド長は口を塞がれる。
「構いません、下がってください。ギルド長どうぞ中へ」
「し、しかしっ!」
「良いって言っているのだ。下がっていろ」
「ぎょ、意ッ!」
その言葉と同時にギルド長は解放されてゆっくりと立ち上がった。
國王室にるなりギルド長に椅子を勧め、俺はその向かい側に座った。
「すまないな、夜遅くに押しかけてしまって……」
「いえいえ、こちらからもクエストについて聞きたいことがいくつくかあったのでちょうど良かったです」
「という事はもう既に見てくれたという事かね?」
「えぇ、あのクエストいくつか気になる點がありまして……」
「・アスモデウスの事であろう?」
ん?違うぞ、俺が気になっているのは何故討伐系のクエストの何枚かがドドルベルン帝國に滯在しているのかを聞きたいのだ。
「いえ、それでは……」
俺の言葉を遮るようにギルド長は説明を始めた。
「魔王より位の高い魔神の使いとされる、七つの大罪の一、・アスモデウスがき始めたのは最近のことだ……既にSランクの冒険者ユニットが3つほどが全滅にされている。そして昨日SSランクの冒険者が1人殺された。危険なクエストであることは重々承知だ、だがこんなクエストを達できるのはユウスケ殿しか居らぬ……どうか、どうか頼むッ!」
魔王軍の次は魔神の使いが出てくるのかよ……なかなかハードスケジュールだな。
「引きけますが……」
「本當か!?ありがとう!本當にありがとう!」
「七つの大罪とはアスモデウスの他に誰がいるのですか?」
ギルド長の説明によるとあと6人いるようでそれぞれの名前はこうだ
・暴食 ベルゼブブ
・強 マモン
・怠惰 ベルフェゴール
・嫉妬 レヴィアタン
・憤怒 サタン
・傲慢 ルシファー
そして、憤怒と傲慢に至っては未だにその姿を確認した者は居ないとの事だ。
「もう一つ質問してもいいですか?」
「なんでも聞いてくれ、私に答えられる事であればなんでも答えよう」
「暗黒騎士、悪鬼、魔鬼とはアスモデウスと何か関係があるのですか?」
「あぁ…其奴そやつら三は・アスモデウスの使い魔であり三魔將と呼ばれているヤツらだ」
なるほどな、それで一つの場所に集まって居たのか。
この事から推測するに、ドドルベルン帝國は既に七つの大罪の一である、・アスモデウスの手に墮ちたと考えて差し支えないだろう。
「わかりました。アスモデウスとその使い魔の討伐クエストしかと承りました」
「三魔將については他の者でなんとかしようと思っていたのだが……よろしく頼む」
ギルド長はどこか安心した顔をして國王室を後にした。
「明日の午後3時まで待つ必要は無いみたいだ」
(そのようじゃの)
(ですな)
「行こうか」
(うむ)
(意)
「【ゲート】」
ドドルベルン帝國周辺
「まずは……【心眼】」
三魔將とアスモデウスの位置をまとめて把握する。
一つの赤點を三つの赤點が囲む様に固まっていた、中心の赤點にはアスモデウスという文字が記されていた。
「お、わざわざわかりやすいように名前まで表記してくれてるのか。これはありがたい」
(して主人よ、どうやって侵するのだ?帝國はかなり堅牢な壁に守られているように見えるのだが)
ガンドラの言う通りドドルベルン帝國はこれまでの國とは違い冷たく分厚い鉄の壁で周囲を囲っている。並大抵の者では侵することすら不可能だろう。
「鉄か……エリフィスで斬れば容易く侵できそうだが萬が一傷がついたりしたら大変だ。そうだ、まだガンドラに蓄積された魔力を放って無かった、丁度いいやあの壁に向けて放ってみよう」
俺は、見張り兵に見つからないように慎重に人気の無い場所まで移し壁のすぐ近くで足を止めた。
「俺自が魔力を放てばその反でガンドラの魔力も放出されるのか?」
(おぉ、今日は冴えているでは無いか。その通りだ)
(左様、よろしく頼む)
「やるぞ……」
全に魔力を巡らせ、それを一気に外へと放った。その瞬間、もの凄まじく禍々しい雷が縦橫無盡に壁いっぱいに走った。
「おっ、だいぶ軽くなったな」
(謝する)
「いえいえ」
雷が走った壁は周りと比べずともわかるほど窪みが出來ていたが、貫通には至らなかった。
「敵襲ッ!敵襲ッ!」
帝國部からは敵襲を知らせる為の鐘の音や兵士達の勇ましい聲が鳴り響いてきた。
(主人よ、一度退避した方がいいのではないか?)
(妾もそう思うぞ)
「あぁ、そうだな。【ゲート】」
ゲートを使い帝國の近くの森に移しを隠した。
帝國兵達は鉄でできた大きな扉から勢いよく飛び出し、周囲の警戒しながら壁を囲うように円形に広がった。そして、數人の兵士たちがある異変に気づく。
「「「な、なんだよこれ……」」」
兵士たちは、同じ言葉を口にして同じように腰を抜かして後ろに仰け反るようにコケた。
兵士がこけたことをキッカケに他の場所にいた兵士達もぞろぞろと窪みができた壁を見ようと集まってきた。
「あれ?もしかしこれ……」
(うむ)
(恐らく)
警戒していた兵士達が皆、へこんだ壁に視線を向けている。尚且つ、來た時には固く閉ざされていた鉄の大門も開門されている。
つまりこれは絶好のチャンスである。
「いこうか」
(うむ)
(意)
俺は、堂々と正面から帝國部に侵することに功した。中は警備が薄い、恐らく帝宮の警備についているため出り口付近の警備は、外にいる奴らで全員なのだろう。
それにしてもこの國、驚く程に活気がない。と言うか人の気配をまるでじない。
今回はここまでです!
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