《世界がゲーム仕様になりました》最後は、

よし、あらかた片付いたな。とは言っても、元々ないんだけどな。

そろそろ來るかな?ていうか本當に來るかな?まずそこだよな。

「悠〜、居るか〜?」

「はいはい、居るよ」

「來てやったぞ」

「おう、さすが親友。一瞬で俺の考えが分かったみたいだな」

「何年の付き合いだと思ってんだよ?」

「そうだな」

うーん、何か言いたそうだな。後ろの2人は。

俺から聞く?いやいや、そんな自殺行為できませんよ。

「さて、一応確認するけど一緒に行するつもりだよな?」

「黒鉄君は本當に怒られたいのかな?」

いやいや、來た時から怒ってるじゃん!絶対口には出さないけど。

「まさか。一応って言っただろ?」

何はともあれ一緒に行くことに変わりがないみたいで良かった。

これで違うって言われたら俺死んじゃう。

「で、俺の用はあとちょっとで終わるんだけど次は誰の家が近い?」

「あ、私だよ。ここの南棟に家族と住んでるから」

おおう、マジか。まさかの同じ敷地に住んでたとは。

「じゃあ白亜の家に決定だな。にしてもよく今まで遭遇しなかったな」

「し・て・た!何度も會ってるよ!」

本気で気付いてなかった。ま、まあ過ぎたことは忘れるとしよう。

とにかく、同じ敷地なのは都合がいいな。先に行っててもらおう。

「お、俺は自分の用を済ませてから行くから、先に行っててくれよ。あ、部屋番號は教えてくれよ?」

「・・・やだ」「は?今なんて?」

「一緒に行くの。別々はダメ」

「何でだよ?危険があるわけでもないし、俺もちゃんと後から行くから問題ないだろ?」

「やだ」

駄々っ子か!いや、うん可いんだけどね。白亜がやると。

困ったな。最後に回したのがダメだったか。でも、これに限っては一人でゆっくりやりたいし。

やっぱもっと早くやっとくべきだったな。どうするか・・・。頭下げるか。

「頼む、先に行っててくれ」

「悠、お前後回しにしたな?」

「あー、うん。悪い。お前らが來るまでにやっとくべきだった」

「あー!いいいい!これに関してはしゃーない。2人は無理矢理でも連れてくから、ゆっくりやんな」

「なんか、今日は迷ばっかかけてごめんな雅人。ありがとう」

格好つけたつもりか、こちらに背中を向けてから手を振って出て行った。

なんだよちくしょう。カッケーな。

「部屋、502だから。來なかったら怒るから」

「分かった。ちゃんと行く」

さて、最後に殘したのは品だ。選別はしない。全部持って行くから。

それでも、最後に殘した理由は、泣いてしまうから。

無力に苛まれて、きが取れなくなるから。

思い出してしまうから。

これでも、昔よりはだいぶマシになったほうだ。當初は酷かったからな。

1つずつ手に取り、アイテムボックスに納めて行く。

品を手に取る度に涙が溢れて、々なものがフラッシュバックする。

1番多いのは、あいつが首を吊って死んでるシーンなんだよな。

5分もしないうちに品は片付いたが、今度は心が散らかった。

「こりゃ整理には、しばらくかかるな。あいつに、怒られなきゃいいけど」

あいつと言って脳裏に浮かんだのは、2人の顔だった。

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