《世界がゲーム仕様になりました》vs赤の熊④

熊が暴れ出した。

とうとうヤケになったのか、腕を振り回して暴れている。

當然だが息はさらに荒れていく。

「あのぶん回してる腕の威力ヤバくね?」

「火事場の馬鹿力出たな。お前のあの発言でフラグ立ったらしい」

「え、オレのせいなの?」

「いやごめん、俺のせいだわ。追い込み過ぎた」

「どうする?」「どうしよう?」

「「・・・・逃げるか」」

はい、そうと決まればとっととここから離れましょう!

怖いし。いつかこっち來そうだし。

「逃げられないと思います」

「「なんで?」」

「私のパーティメンバー3人が、まだ腰抜かしてるからです」

「・・・オレ、存在忘れてた」

「心配するな。俺もだ」

さてさて、どうします?トドメ刺せる狀態じゃないし。

ドゴォ、ドゴォ!、ドゴォ!!

ん?近づいてね?

うん。近づいてるね。いや、ちょっと逸れてるか。

いやいや待て待て!そっち行ったら

「白亜!」「加耶!」

「「逃げろ!!」」

俺が白亜を呼ぶのと全く同じタイミングで雅人が加耶を呼んだので、そのままの流れで同時にぶ。

が、びながら分かってた。2人が逃げられないことが。

だって、あの2人が足手まとい3人組を放っておける筈がないから。

だから走った。間に合うか分からない。2人と熊の距離は、もうほとんどない。

このまま當たりされると思った時、熊が止まった。そして、腕を振り上げた。

白亜の方を向いて。

「避けろ!!逃げろ!!!」

白亜はかない。いや、足がすくんでけないのか!?

奴は第六、あるいは野生の勘としか言いようのない正確さで、俺の1番嫌なとこを的確に突いてきた。

ガッ!バキンッ!

「ぐっ!がぁ・・・っ!」

間に合った。ギリギリ、本當にギリギリ間に合った。

白亜を庇う形で割り込んで折れた剣でガードした。そして、俺は吹っ飛ばされた。

ありがとう、よく耐えてくれた。

今度こそ本當に役目を終えた剣に謝を告げて柄だけになった剣を鞘にしまい込む。

吹っ飛ばされた事で距離が離れてしまったのでもう一度近くまで行こうとを起こそうとして左腕に違和じる。

「また折れたか」

次いで、左腳にも違和

「打撲程度で済んでてくれよ」

幸い立てたので打撲程度で済んでたみたいだ。

あまり踏ん張りが利かない中、足を引きずって前に進み狀況を確認する。

奴は、手応えをじたのが嬉しかったのか笑っていた。

そのまま數秒フリーズして、再び腕を振り上げる。飛ばされる前に白亜は橫に突き飛ばしておいたから奴の攻撃が當たる事はない。

だが、恐らく今度は偶然、加耶の方を向いている。

「くっそ、間に、合わない!」

俺は。

雅人は間に合う。すでに加耶の前に立っている。

ていうか怒ってない?

あれだけ嫌がっていたゴブリンの大剣に裝備を替えている。

それを振り上げた腕の方の肩に振り下ろす。

腕が落ちた。

斬れ味が良いわけじゃない。力が上がってる。

「熊公お前、もう死ね」

目に見えない速度で振られた大剣によって、熊の首が落とされた。

終わった?

殘された熊のが後ろ向きに倒れるのを見屆け、俺の意識も途切れた。

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