《世界がゲーム仕様になりました》実験?いえ、検証です
うん、全然きが違うな。それでいい。
「え?ちょ、何やってるのよあれ!?」
「見事にオレ達がさっきまでやってた事を無視して戦ってるな」
「そうそう、あれで良いんだよ」
「は?あんた何言ってるの?」
というわけでお怒りの加耶を宥めるついでにどういうことか説明しました。
説明後、2人は何とも形容しがたい微妙な表で戦いを見守っていた。
さて、その戦闘だが、一言で言ってしまえばぐだぐだだ。
とはいえ先ほどとは違い、ぎこちなさはなく何かを探るような戦い方をしている。
連攜に関しては特に問題もないだろう。
「馴染なだけあって、まさに阿吽の呼吸ってやつだな。あれは」
「そうだな。オレ達も馴染のはずなんだがな。ああは行かなかったな」
「人數が違うだろうが。2人で合わせるのと3人で合わせるのじゃわけが違う。実際、お前が加耶と2人で組んだ時はあんなじだったぞ」
「マジか。やってる本人としては、そんな事ないと思ってたんだけど」
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「あ、それ私も。阿吽の呼吸ってほどじゃなかったと思うわ」
「はいはい、言ってろ」
「ほんと、夫婦」ボソ
白亜がボソッと小聲で言った言葉は聞こえてたが、あえてスルーだ。
笑いを堪えるので必死だがな!
お、終わったな。手応えもあったみたいだ。
「どうだ?」
「今日中にはやっぱり無理だけど、明日には形になると思った。早苗は?」
「聡樹と同じかな。連攜はどうにかなるけど、お互い連攜以前の実力が足りないじ」
そういえば、強化を使ってる風が無かったが、2人とも使えないのだろうか?
聞いてみたところ、2人とも強化魔法を持っていた。ただ、上月の場合後衛で南雲も使ってないから使わなかったそうだ。
それを聞いた南雲は上月に安全のために使うように言い聞かせていた。
そして南雲だが、魔力量がないために効果時間が短いから使わなかったらしい。
そんな南雲に魔力を消費しない魔力作という素敵なテクニックを伝授した。
元々魔法が使えるので、俺よりかなり早くコツを摑んでいた。
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悔しくない。悔しくないぞ。
今後はその狀態で戦闘をしてもらう事にして、敵を探した。
ここぞとばかりに索敵スキルを使ってみると、魔力作の練習で魔力を広げて遊んでいた時と同じ覚だった。
それならばと、スキル+魔力作で索敵範囲を広げられるか試してみる事にする。
これは、すごいな。範囲はししか広がらなかったが、その代わり索敵の度がかなり上がった。
てことは、強化も重ねられるって事にならないか?
ま、検証できないから確かめられないけどね。
っと、居た。このじはスライムかな?
「ちょっと移するから付いてきてくれ」
一言聲をかけてゆっくり歩いて索敵で知したスライムの元へ向かった。
距離はまあまああるが、視認できる位置に出たので2人を戦いに行かせた。
補助とアドバイス役として加耶を、もしもの時のために白亜をし遅れて付いて行かせて雅人と話す時間を作った。
端末から例のノートを取り出して、雅人に差し出した。
「なんだよこれ?」
「今は開けるな。今日の夜、加耶と一緒にに読め」
「は?いきなりなんだよ」
「頼む」
「・・・わーったよ。それで分かることがあるなら、言う事聞いてやる」
「ほんと、悪いな」
「良いって、察しはつく。何年の付き合いだと思ってんだよ?」
そんな屈託のない笑顔で言われたら何も言えなくなるだろうが。
ったく、こいつは昔から歯の浮くようなセリフをポンポンと。
「俺、お前のそういうとこ凄いと思うわ」
「なあ、褒めてんだよな?」
「それ以外にどう聞こえるんだよ」
「いやなんか遠い目しながら言ってるから」
「ソンナコトナイゾ」
この後もかなり問い詰められたが、全力でスルーした。
気を取り直して、南雲たちの連攜がどうなったか見てみると徐々に良くなっていた。
この分だと明日には俺らという保険がいなくても戦えるようになるだろう。
俺と雅人が白亜たちのところに追いつく頃、戦闘は終わった。
「スライムとの戦いはどうだった?」
「おれ、出來るなら2度と戦いたくない」
「気持ちは分かるが諦めろ。上月は?」
「やりにくい。けど、聡樹ほど嫌ではないかな」
「よし、上出來。じゃあちょっと休憩しようか。お晝だし」
魔による相を知ってしかったので、それに関わる返答が返ってきて満足だ。
休憩の間は特に何も起きず、魔が現れることもなかった。
午後からは南雲たちに魔を探させ俺の考える一通りの注意事項をで學ばせた。
途中でまた単獨行を取って魔を狩りまくり、俺たちの収も確保しておいた。
が傾いてきたので學校まで引き返し、道中の魔は雅人と加耶が処理した。
なんでもいてなさすぎて気持ち悪かったそうだ。
白亜にも參加するか聞いてみたら、真顔で「私は戦闘狂じゃないから」と言われた。
あれ?俺ら戦闘狂だと思われてる?
・・・流石に聞けなかった。
學校まで戻ってからは素材を換金して夕飯を食べながら、今日の反省と明日の相談をして解散した。
晝間に強化の重ね掛けを思いついたことを思い出し、実験のために早急に強化魔を作ると決めていたため部屋に戻って魔を組み立て始めた。
組み立てると言っても、ルーン文字で強化魔を実現するのに効率のいい文字列を考え、実踐するだけだ。
まだまだ魔陣を組み立てるには知識が足りない。魔陣で魔を使うのは當分先になるだろう。
いや、一つだけ、たぶん使える魔陣があるか。
・・・今は考えないほうが良いな。
いくつか考えていた組み合わせを一つ一つ試していこう。
「まずは、これ。・・・え、弱」
擬似強化との比較で効率や強化値の良し悪しを判定してみるが、これは弱すぎる。
とはいえ一応強化としては立しているので"強化(微弱)"ってとこかな。
「どんどんいこう。これは、擬似強化と同等だな。てことはこれが正解か」
擬似強化は通常の強化魔法と同等の強化値があるらしいので、今回の組み合わせが強化魔の一つの完と言って良いだろう。
その次はさっきより弱かったが微弱よりは強かったので"強化(弱)"とした。
さらに次は擬似強化や通常強化と同等だった。
「これは、どうするか。あー、そういえばこのルーン文字って付與って意味があったような・・・」
この組み合わせは保留で、明日ちょっと試してみよう。俺の考えが正しければ面白い事が出來るはずだ。
そして最後の組み合わせは今までの組み合わせで一番強かったので"強化(強)"とした。
そのまま実験、じゃなく検証として強化(強)の効果が殘った狀態で擬似強化を重ねてみた。
「あ、消えた」
ダメだった。他の組み合わせはどうかと思い、次は通常の強化魔で試してみた。
これもダメ。その後弱、微弱と試したがどれもダメだった。
「やっぱ重ねがけはダメなのかな?」
うーん、一応保留にした組み合わせも試すかー。
「えぇ、出來るのかよ」
やっぱり組み合わせ次第では出來るのもあるのか。出來たのと出來なかった奴との違いってルーン文字の意味だよな。
てことは恐らく、付與の意味がった組み合わせはこれが出來るって事なんだろう。
「でも付與のルーン文字れると長くなるんだよな〜」
使い所が難しいな。まあ、どうせ明日試すつもりだったからその時に検証しよう。
さて、とりあえずこの辺にしてそろそろ寢ようかな。
気づけば結構時間が経っており、今から行するには遅いじだったので寢ることにした。
・・・寢ることにしたのだが
コンコン
「悠、起きてるか」
あー、なんかデジャヴをじるよ。
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