《Lv.1なのにLv.MAXよりステ値が高いのはなんでですか? 〜転移特典のスキルがどれも神引き過ぎた件〜》LvMAXって長が止まった雑魚のことですか?

常時発スキルの『敵知(周囲1キロ圏の自分に敵意のあるものの気配をじ取れる)』で、この部屋に俺に明確な殺意のある人間が近づいてきている事が分かった。

……俺、なにか誰かの気にるようなことしたっけ?

さっきから俺は一度もこの部屋を出ていないので、理由に全く見當もつかないな。というかこっちの世界に來てからは最初に説明してくれた男の人意外とは會ってない。

まぁ、殺意とか敵意そんな危ないことは置いておいて。自分のステータスを上げまくったはいいんだが、この世界の平均値がわからない。平均値にさえ屆いていればなんとか生活はしていけそうな気がするのでそこを目指したいのだけど。……求められてるのは魔王の討伐ってのはわかってる、皆まで言うな……

がステータスを確認してた時にほかの人のステータスを見ておけばよかった。

今の俺のステータスは全的に數値がおかしい。0が多すぎるという謎問題にぶち當たってしまった。

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『【ステータス】

速水(ハヤミ) 映士(エイジ)   (17)

Lv1(12D(死亡回數))

力:3720000/3720000

魔力:670000  /  670000

攻撃:256000

:189000

魔攻:145000

魔防:185000

知能ランクSS

《所持スキル》スキル數〈1000〉

・『極運』→運気が常に最大になる。

・『超再生』→超再生(死んだ後に10分1の確率で蘇る。基本的にはステータスが死ぬ前の2倍になる。死ぬ前に得た経験値量が1以上1000以下だと、いずれかのステータスを2乗する事がある。ただし、蘇るとレベルが1になる。

・『超回復』→10秒につき力が3000回復する。

・『超長』→経験値取得量が常に3倍。

・『ルーチン』→いくつかの手順に沿って行う作を簡略化できる。

ーーーーーーーーー(一部カット)ーーーーーーーーー

・『自決』→自ら命を絶つ。発時苦しみなく逝くことが出來る。蘇りの効果を持つスキルや魔法の発生倍率が5倍になる。

・『ポジティブ』→自分にとって理のあることしか起きなくなる。

・『全屬特攻』→魔法全屬に対してダメージ率が6倍。

・『神獣召喚』→魔力を80%消費する代わりに神や神獣をこの世に召喚する。』

もう多すぎて意味わからんから使ったり、使う予定がありそうなやつをピックアップ。

最後の『神獣召喚』は數合わせに利用できそうだよね。優秀な人材をすぐに數合わせに使えるという素晴らしいスキル。できればそんな狀態はましくないというか、戦闘すらしたくないわ、やっぱり誰か大合唱わって……

それにしても、このステータスの數字のおかしさはなんなんだ? 見方はなんとなくわかるけど、平均を知らないだけに自分がどれほどの実力があるのかがわからない。

……おや、こんなに俺が悩んでる時にまたこそこそと部屋に近づくやからが。そんな殺意ぷんぷん匂わせて近づいてこられてもこっちは困るんですけどねぇ……數年前に見たある事件の生放送以來の、人の明確な殺意をじる。

他人を気にしてビクビクして生きてる分、そういうところには敏なんだぜ! ん? 健太郎? ……気にするなっ!

何やかんやでついに気配が部屋の前まで來たかと思うと、勢いよく扉が押し開かれた。

部屋にってきたのは金髪チャラ男のにーちゃん。……うわ、こういう人ホント無理だわー、理不盡にヲタクのことキモキモ言うのホント嫌だわー。あ、でもピアスつけてないところは評価點高いよ、うん。

いつも思うのだけどリア充とか、所詮はが人に向いた犯罪者共のれの果てであって、人のことキモイキモイいう権利ないと思うんだよね。あ、あくまで個人的な見解だよ? ちなみに僕はを嫁たちに向けてます。パソコンの履歴もスマホの履歴もクリーン。

「おい、そこの愚民ゴミ……お前が今回の転移者団の中で一番強いらしいじゃないか」

そんなこと知りません。ステータスの平均とか、みんなの數値とか全く知らないし、自分からそう名乗ったこともございません。

「殘念だけどさぁ、強者として目立つのは俺だけでいいんだよね。よってお前死刑私刑」

そう言うと、いきなりこちらに向かって毆りをれてくる。毆りをれてくる様子がスローモーションに見えたので、瞬間的にベッドから後方、部屋の隅に飛び逃げる。

案の定、俺の寢ていたベッドが砕され、周囲にベッドの破片が巻き散らされる。

うわ、なんだこいつ急に毆ってきやがった。だからヤンキーのにーちゃんたちは嫌いなんだよ、ギャルゲでは総じてモブ扱いのくせに。てか、ベッド砕け散るってなんぞ? 意味わからん。

「何避けてんだ、死刑は確定なんだよォォォォォッ! 蟲けら如きが調子に乗ってんじゃねぇぇぇ!」

今度はびながら飛び膝蹴りが飛んでくるのだが、後方は壁でもう避け切れそうにない。仕方なく顔の前で両腕をクロスして攻撃の最低限の弱化を図る。なんだこいつ、頭いかれてるんじゃあなかろうか。

思い切りよく當たったヤンキーの右足飛び膝蹴りは、ステータスボードを出しっぱなしにしていた俺の力ゲージを一切削ることなく、むしろ俺のクロスした腕がヤンキーに神的ダメージを與えたようだ。

「ありえない、アリエナイ、アリエナィッ! 俺ば、俺ばざいギょヴなんだァァ!」

なんなんだろうこの人。勝手に攻撃しかけてきて勝手に興して、つば撒き散らかしながらこっちに走ってきて。おばけかな? ガチホモなのかな?

何度も何度も毆りや蹴りをれてくるヤンキーを、時には避け、時には防して攻撃をけないようにする。……なんで避けれてるんだろうか、謎だ。

しかし、うーん。だんだん腹立ってきたし、そろそろ騎士団長とか言う人と話す約束をした時間だ。一応話くらいは聞いておかないと……早く嫁たちの元に帰るためには、こんなところでこんな頭おかしいヤツに割いている時間はない。

とりあえずこちらも反撃をしてみるか。流石にこの連撃の中では逃げれない。

「そいっ」

相変わらず気が抜けたじで、一杯の力を込めたのにゆるゆるな拳がヤンキーの顔面に飛んでいく。

あー、これ全然ダメージらないやつだわ。と思ったと同時にぐちゃりという音がして、ヤンキーが口橫の壁にめり込んだ。

「あ、あぅ、お、おれ……は……」

「は!?」

あの、すいません? 何が起こったか一から説明して貰えませんかね?

不足が祟って威力が極端に落ちたパンチの筈だったのだが、何がどうなっているんだろう?

「ステータス、オープン、だっけか?」

気絶して白目を向いているめり込みヤンキーのステータスを勝手に開いて確認する。

『【ステータス】

LvMAX(100)

※以下個人報により匿』

ちっ、個人匿って。そういうところはしっかりしてんのかよ。

ん? Lv、100?

何言ってんだこいつ、俺の雑魚パンチでやられたくせに。

……え、マジで? 俺、もしかして『超再生』やりすぎて勇者全の基準値超えてたりしない?

……え、なにそれ、意味わからん……頭痛くなってきた、ちょっと散歩いってこよ。

◇◇◇

エイジが去った後の部屋に1人の長の男が歩いてきた。

『う、うわぁ、三谷チンやられちゃったの……』

壁にめり込んだヤンキーの姿を見てし焦り気味の彼は、急いで彼を床に寢かせて回復魔法をかけ始めた。

『三谷チン、早く起きる! 馬鹿だなぁ、自分がバルトラ討伐隊長から外されただけで敵を打てなくなると思うだなんて』

回復魔法をかけてもなかなか目が覚めない三谷ヤンキーに腹が立ったのか、軽く怒聲をあげて倒れている三谷の顔に平手打ちをれる。

『それにしても、LvMAXの三谷チンでも勝てなかったのか……』

そう言って起きない三谷を擔ぐと、ゆっくりと立ち上がって部屋を後にする。

『今度の子なら、益村を倒せるかもしれないな』

騒な獨り言を放った彼は、三谷を背負いながら王の寢室に、謁見のためにと向かっていくのだった。

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