「はっ！」

どうやら本を読む途中眠ってしまったそうだ。本とか汚したりは、うんどうやら何もなかった。洗面所で顔を洗おうと思うと、布を掛けられていることに気づいた。アンキッラさんが掛けてくれたのか。顔を洗いもう一度本を読もうとすると、ドアが開いた。

「ユウ様起きましたか？」

「おう、布ありがとう。」

「當然のことをしたまでです。こちら朝食になります。」

朝食はフレンチトーストだった。ちょうどいいしっとりとした甘さが味しかった。

「今日は訓練という事で朝食後は訓練場に行ってください。扉を開け右に行き、廊下のつきあたりを左に曲がれば訓練場があります。」

「ありがとう。」

俺は急いで食べ終わり、勢いよくドアを開ける。走って廊下を駆け抜けると、

「よぉ無能俺達より後に來るなんていい分だな。」

元の世界でも俺をいじってた3人組、田崎信二たさきしんじと、山崎翔やまざきあいとと坂口頼人さかぐちらいとだ。ああめんどくさい。俺は無視して先に行こうとすると、ぐらを摑まれ壁に叩きつけられた。

「前からお前にはイラついてたんだよ。飄々としているくせに頭はいいし優香とは喋ってるし。」

「つまり、嫉妬？」

「ムカつくんだよ！無能の今なら、お前がどうなろうと関係ないよな！一発毆らせろ！」

すると、ストレートを繰り出した。俺はそれを首を左に倒して避ける。また、ストレートだが同じように避ける。つーか単純バカだし、ストレートばっか。何か目で見えるくらいのスピードだし。すると、

「何やってるの皆！」

「げ、優香だ！逃げよう！」

すると、全員退散した。優香は俺に駆け寄る。

「ユウ大丈夫？」

「ああ、別に大丈夫だ。」

「何かあったら私に言って。」

「了解。」

そして俺はまた歩きだす。まぁあれくらいのことなら慣れてる。そして、外へ出た。皆俺のことをじっと見てる。何言ってるか聞こえないが無能という言葉が妙に大きく聞こえた。

「はい皆靜かに。私が騎士団団長のスヴェートです。スヴェート団長と呼んで下さい。よろしくお願いします。」

スヴェートは茶の短髪のイケメンだ。元の世界なら普通に有名人にでもなれただろう。

「勇者の皆様はステータスこそ高いですがそれはLv.1においてです。だから皆様にはこれから私達騎士団が直々に訓練させてもらいます。武を用意したので自分の武を取っていってください。」

「ありがとうございますスヴェート団長。」

そう言ったのはもちろん高崎秀哉だ。すると、団長は、

「いえ大したことではございません。あ、言い忘れていましたが一週間後ダンジョンに行くので死なないようしっかり訓練してください。」

「「「「えっ」」」」

だいたいの奴が驚いた。いきなりダンジョンとか言われてもよく分からないし仕方ないか。そして、訓練が始まった。俺は職業もないから何も選べないし、俺はまた本を読もうと戻ることに、

「君は訓練しないのか？」

すると、スヴェート団長が話しかけてきた。笑顔を浮かべながら、子供に話すように。子供扱いは馬鹿にされたようにじ俺は腹が立つ。