《発展途上の異世界に、銃を持って行ったら。》44話

※今回は下ネタが多いです!

苦手、嫌いな方は閲覧を控えた方が良いかもです!

『水鱗王』の向かい側に座り、背後を振り返る。

……俺の後ろに、グローリアスさんやライガーさんなど、全員が立っている狀態だ。

「それでは―――『勝負開始ゲーム・スタート』ですわね♪」

ニタリと笑う『水鱗王』の姿に、震いしてしまう。

……なんて邪悪に笑いやがる。

「先攻はお前で良いぞ」

「あら、良いんですの?それではお言葉に甘えて……そうですわね。最初ですから、簡単なのにしましょうか。『あなたはおいくつですか』?」

「……俺は17だ」

『審議ジャッジ―――真実トゥルー』

ふむ……こういうじか。なかなか張するな。

「んじゃ、次は俺だな……じゃあ質問を返すわ。『お前は何歳だ』?」

に年齢を聞くのはよろしくないですわよ?でも、答えなければ負けてしまいますからね……ワタクシは19歳ですわ♪」

『審議ジャッジ―――真実トゥルー』

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へぇ……案外あっさりと答えるんだな。

は年齢を答えるのは嫌だと思ってたんだが……

「次はワタクシですわね♪あなたの腰に下げている武……『それは何と言う武ですか』?」

「『冥刀みょうとう 殃禍おうか』……刀だ」

『審議ジャッジ―――真実トゥルー』

……ふむ……ルールは完璧に理解した。

んじゃ……そろそろ仕掛けるか。

「あんた、可い服著てるよな」

「あら、ありがとうございます♪」

「その下って『パンツ穿はいてるのか』?」

瞬間、空気が凍りつく。

呆然としていた『水鱗王』が、我に返ったようにんだ。

「はっ、穿いているに決まってますわ!」

『審議ジャッジ―――真実トゥルー』

「へぇ……穿いてんのか―――」

「何デリカシーのないこと聞いてるのよ!」

「國王に向かって何を聞いてるの?!」

ランゼとマーリンが俺の頭を叩く。

いや待て、ランゼはあんまり痛くないけどマーリンのめっちゃ痛かったんだけど?

「何を聞いてるったって……こういうのを聞いた方が、相手は答えづらいだろ?」

「それはそうかもだけど……」

「まぁ見てろ。絶対勝つから」

言って、視線を『水鱗王』に戻し―――

「うふ、うふふ……♪良いですわね……その遠慮の無さ……♪」

どこか嬉しそうにしながら、ブツブツと何かを呟いている。

「……おい。お前の番だぞ」

「そ、そうでしたわね……それでは『あなたの足に付いている四角い、それはなんですか』?」

「四角……?……ああ、これか。これは銃だ」

『審議ジャッジ―――真実トゥルー』

これで真実になるのか……

『変化式魔導銃』とも、『神』とも言っていない……でも、真実になったって事は……?

「……はっ……判定ガバガバな遊戯ゲームだな」

「次……あなたの手番ですわよ?」

「ああ悪い。んじゃ……『お前のバストは何カップだ』?」

再び、空気が凍りつく。

「い……Eですわ……」

『審議ジャッジ―――真実トゥルー』

「「「いっ、E……?!」」」

シャルとウィズ、ストレアがフォルテのを見る……いや、睨み付ける。

てか……アルファベットあるのか、異世界。

「うふふ……♪この鬼畜さ……♪良いですわぁ……久しぶりにゾクゾクしますぅ……♪」

「おい、お前だぞ」

「あ、えぇそうですわね……ワタクシばかり答えていては、フェアではありませんね。では『あなたの間のモノは何センチですか』?」

してやったりと『水鱗王』がイヤラシく笑い―――

「んなもん知らん」

『審議ジャッジ―――真実トゥルー』

「えぇ……イツキさん、答えないんですか?」

「なぁシャル。どこか殘念そうに見えるのは俺の気のせいだよな?俺のモノのサイズを聞きたかったわけじゃないよな?」

……顔を逸らしやがったぞ、こいつ。

「そ、それはフェアじゃないですわ。ワタクシだけ恥ずかしい事を言うなんて……」

「そんな事言ったってよ……測ったことないからわからんし……」

「なら!ここで測りましょう!」

「うん、もうお前は黙っててくれ」

……次は、俺の番か。

なかなか楽しいけど……本題にるとしよう。

「んじゃ……そろそろ攻めるか」

「攻める……ですの?」

「ああ―――『なんで『七つの大罪』の1人とか噓吐ついたんだ』?」

機の上に足を乗せ、堂々と噓を指摘する。

―――『水鱗王』の表が曇ったのを、俺は見逃さなかった。

「……そんなの……何を拠に言ってますの?」

「何を拠に……ねぇ。まぁ言うなら、最初に握手した時、かな」

「最初に、握手……?」

「気づいてないのか、知らないのか……それともここまで報が屆いてないのかわからんけど……ランゼ、ウィズ、ちょっと來い來い」

背後に立っている2人のの子を呼び、隣に立たせる。

「こいつらは正真正銘『七つの大罪』だ」

「それが……なんですの?」

「気づかねぇか?……こいつらの手の甲によ」

ランゼとウィズが右手の甲を出し―――そこに刻まれる、異様な紋様が姿を現す。

「これは俺の推理でしかないんだけど……『七つの大罪』のやつは、右手の甲に紋様が現れるんだと思うんだよな」

「……………」

「で、その推理に従うと……お前は『七つの大罪』じゃない、ってことになるんだよ」

「……思いの外ほか、頭が切れるのですわね♪」

溜め息を吐き、降參したように顔を上げる。

「それは『『七つの大罪』ではない』って認めたのか?」

「はい♪ワタクシは『七つの大罪』ではありませんわ♪」

『審議ジャッジ―――真実トゥルー』

「やっぱりか……ランゼ、ウィズ、ありがとよ」

「役に立てたなら良かったわ」

「うむ……必要であれば、また呼んでくれ」

ふむ……參ったな。てっきり、もっと焦ると思ってたんだが……

『水鱗王』……その顔は笑っている。

まるで、何かに気づいたような……?

「案外……簡単に認めるんだな?」

「もちろんですわ♪噓を吐けば負けてしまいますので♪……それに―――」

先ほどのイヤラシい笑みとは違う笑み……この笑みは―――

「あなたの負けは、たった今決定しました♪」

勝利を確信した者が見せる、それだ。

「この勝負は『如何いかにして質問されたくない事を、弱味を、相手に悟さとられないか』ですわ♪」

「俺がいつ弱味を見せたって?」

「ですから、言っているでしょう―――たった今、と♪」

たった今……?いつ俺が弱味を、質問されたくない事を見せた?

「あなた……たくさんの方に信頼されているのですね?後ろに立っている方々を見ればわかりますわ♪」

「……それで?」

「その中で『あなたが一番好きな方は誰ですか』?」

シャルとランゼ、ウィズが恐ろしいほど熱い視線を向けてくる。

……なるほど、そうきたか。

おそらく、シャルの発言や、ランゼとウィズの反応を見て判斷したのだろう。

まぁ、でも―――

「……聞こえませんでしたか?『あなたが一番好きな方は誰ですか』?」

「アクセル」

「はぁ?」

「「「えっ……ええぇえええぇえぇええええええええええっ?!」」」

いや待てよ、なんでそんな反応をされないといけないのだ。

「イツキよぉ……お前、俺の事をそういう風に見てたのかぁ?」

「そういう風って……なんだよ?」

「なんつーかぁ、的にぃ?」

「違ちげぇよ!なんで俺が野郎を的に見なきゃいけねぇんだよ!」

まぁでも、アクセルがそういう風に勘違いする理由もわかる。

でも……もちろん、的に好きなわけじゃない。

「理解できない、って顔してるな?」

「いえ……そういう趣味の方だとは予想しておりませんでしたから……」

「だからな?違うって言ってんだろ?」

「ならば……何故『真実トゥルー』なのですか?」

「そもそもこの遊戯ゲーム、これは『質問された側の認識の仕方で質問の容が変わる』んだよ」

全員が首を傾げるのを確認し、俺は続ける。

「今お前は『誰が一番好きか』と聞いたな」

「えぇ……そうですわ」

「お前は『対象』として誰が好きか、と聞きたかったんだろうけど……俺は『友人として』誰が一番好きか、と認識した」

これにより、どうなるかと言うと―――

「『友人として』一番好きなのはアクセル……だから『真実トゥルー』になる。わかるか?」

「さっき『判斷がガバガバ』と言っていたのは……」

「ああ……これに気づいたからだな」

とは言っても……次『水鱗王』に順番を回せば、『後ろにいる人の中で『対象』として一番好きなのは誰ですか?』と聞かれる……となると、ヘタレな俺は、誰が一番とか決められないから、必然的に負けとなる。

ならば、どうするか。

答えは簡単―――この順番ターンで終わらせれば良いだけの話だ!

「んじゃ、次は俺だな……」

警戒にを固くするフォルテ……こいつに、噓を吐かせるには……反的に否定してしまうような事を問えば良い。

「さっきからさ、俺から『変な質問』をける度に喜んでるみたいだけど……『お前って苛められるのが好きなのか』?」

簡単に言うなら……『お前はドMか?』と聞いた事になる。

こんなの―――否定しないやつは、いないよな?

「そ、そんなわけないですわ!」

『審議ジャッジ―――噓ライ』

顔を真っ赤にする『水鱗王』―――『審判の音石』は、それを一瞬で否定した。

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